混沌-或いは水に関する物語

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2010年04月16日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
明らかに面白がっている表情のシェンに、サキはますます馬鹿にされたと感じたのだろう。
とげとげしい口調でたずねる。
「では王子様、これからわたし達をいかがなさいます?妖しげな術をつかう者は、縛り首にするおつもりで?」
シェンは笑みを深める。
別にサキを馬鹿にして笑ったのではない。
自分の立場が不利になると分かっているのにもかかわらず苛立ちを隠そうともしないサキの率直さは、シェンにとって好ましいものだった。
ベルシェ王国の唯一の王子として生を受けたシェンは幼い頃から周囲の者から媚びへつらわれることが多く、そんな状況にあきあきしていたのだ。
もっともそれも当然のことであろう。
ベルシェ王国は国土の半分を海に囲まれ、その立地を生かし他国との交易により繁栄を誇る大国であったのだから。

「いや。レシテの方にそんなことをしたら、俺が守役に呪い殺されかねない。罪人のような扱いは詫びるから、食事でもしながらレシテの話を聞かせてほしいものだな。ただし、さっきの馬鹿丁寧な口調は遠慮願いたいが」





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最終更新日  2010年04月18日 12時28分04秒
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