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アルバム「Jack is a boy」が終わり、「Primary Color」です。わがままお嬢さん 財津和夫作詞・作曲、メインボーカル喜劇映画みながらいつも思うけど前の座席たたいて 笑わないでくれぼくは ポップコーン 君はたこやきくんぼくの 膝に持たせて わがままお嬢さん でも仲良しさん なかなか なかなか なかなかなもの わがままお嬢さん でも仲良しさん なかなか なかなか なかなかなもの最初はそろえた膝に バッグをのせてロマンス映画にそっと涙をぬぐった お嬢さん食事しながら いつも思うことだけどケーキを二個はできたら 食べないでくれ君はステーキばかり ぼくは野菜サラダいつもよこどり 大好きなトマト わがままお嬢さん でも仲良しさん なかなか なかなか なかなかなもの わがままお嬢さん でも仲良しさん なかなか なかなか なかなかなものアンッチョビ・ピザの小骨がこわいといったりナプキンの上ハンカチのせてた箱入りお嬢さんドライブのたび いつも思うことだけどもっと疾ばせと できれば言わないでくれキスする時 眼を開けないで後ろの車に 手を振らないで---------------------------------------------ドラムを強調し、あとべース、ギター、キーボードとシンプルな構成で奏でる軽快なロック。「Primary Color」というアルバム名の通り、原初に還ったようなサウンド。その1曲目。結構好きな曲。財津さんがシャウトしながら歌う。財津さんの著書「私のいらない」でも、財津さん自身この曲が好きだと言っている。男の悲哀を含んだ自虐ソングが好きなんだそうです。関西人は自虐ネタをよく使うらしいけど、財津さんは九州人でありながら関西も好きなのは、自虐が相通じているからみたい。この曲で歌われる「わがままお嬢さん」、魅力的だな。「街は黄昏に抱かれ」という曲では、彼女はバリバリのキャリアウーマンで、煙草はスパスパ吸うし、デートしても待たされるのはいつも僕。「いっそ仕事と結婚したらきっと毎日幸せだろうよ」なんて歌詞もある。「でもいつも君を許してしまう 街は黄昏に抱かれ」と続く。「わがままお嬢さん」で歌われるお嬢さんは「街は黄昏」のキャリアウーマンとはまた違う女性像で、ある時代の女性像を映しているんだろうか。僕は「わがままお嬢さん」の方が好きだな。村上春樹ならば「やれやれ」と思わず呟いてしまう、だけど惹かれてしまう女性像がそこにある。たこやきくん、っていうスナック菓子は今でもあるのかな?「キスする時 眼を開けないで」で思い出すのは、芥川龍之介の「侏儒の言葉」の中で、女学生が、「なぜキスする時には自然に眼をつぶるのでしょうか」だったか、「キスする時には眼をつぶるべきなのでしょうか」だったか忘れたけど、学校ではむしろそんなことを教えてくれた方がいい、といいう件。これを読んだときには僕はキスの経験はなかったけど、確かに、なぜだかわからないけど、キスする時には自然に眼をつぶることに大人になって気が付いた。なぜだろう?距離を置けばきれいに見える彼女の顔も、超接近するとあばたが見えてしまうからかな?それとも眼をつぶって彼女を銀幕スターに置き換えるせいかな?それとも、唇と舌に五感を集中させるために、眼をつぶることが必要なのか。そういえば、また思い出したけど、キムタクの出てたドラマ。さんまちゃんが刑事で、深津絵里が、さんまちゃんが火事の家から救い出して自分の娘にした女の子で、実は彼女はキムタクの妹。キムタクは冷血漢で、でもイケメンだから女性はいちころ。井川遥とつきあうんだけど、井川とキスするときにはしっかり眼を開けたまま。確か、キスした後にキムタクは井川を射殺してしまうんだった。だけど深津とキスするときには眼をつぶる。眼をつぶるかどうかが本当の好きかどうかの分水嶺なのかな。自分の妹とキスしたキムタクはどう感じたのだろうか?エロスは感じないだろうな。純粋な愛の交歓かな。「バックトウザフューチャー」でも、過去にタイムトラベルした自分の息子とキスするお母さんが「なんか変な感じよ」と言っていたことを思い出す。浅田次郎の、なんという小説だったか、そこでも同じような場面が描かれていた。ひどいね。「あれあれ」「それそれ」の歳に僕も突入している。これじゃあ、わがままお嬢さんもつきあってくれないね。
2015年09月17日
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Jack is a boy 財津和夫作詞・作曲、メインボーカルあの頃はまだ12歳なぜか二人は仲良くて放課後はいつも公園の黄昏の中くぐり抜けたまだ子供だったとき覚えているかい 冬休み結婚しようと言ったこと白い吐息を見せながら君は笑って頷いたあれは本気だったんだ Jack is a boy Betty is a girl 初めて覚えた英語 Jack is a boy Betty is a girl 一緒に覚えたね月日が風に流されていつか大人になっていた遠くへ君は越したままどこでどうしているの僕はふつうの男でいる Jack is a boy Betty is a girl 初めて覚えた英語 Jack is a boy Betty is a girl 一緒に覚えたね(財津さんのつぶやき)Jack is a boy Betty is a girlJack is a boy Betty is a girlJack is a boy Betty is a girlJack is a boy Betty is a girlJack is a boy Betty is a girl------------------------------------------------Chizuさん、この曲も最後に財津さんのセリフ(つぶやき)がありましたが、発表されたのは1986年か7年なので、彼氏の部屋で聞いた曲ではないですね。僕にはこの曲に二つの違和感がある。1.僕が初めて習ったのは「This is a pen」。ドリフで志村けんが「This is a pen」をネタにしていたから、志村けんと私は同世代?そんなことない。志村は財津さんとのほうが世代が近いだろう。財津さんは本当に、「Jack is a boy」だったのだろうか?「This is a pen」では歌になりようがないから、財津さんが勝手に変えた?まずここに違和感。2.詞の全体の着想が財津さんにしてはひねりがなくてあまりに陳腐。子供のときの無邪気な約束、ありがちなきれいさでつまらない、違和感を感じる。だから残念ながら僕はこの曲をあまり好きになれない。
2015年09月15日
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無邪気な夜 財津和夫作詞・作曲、メインボーカル今すぐ会いに 会いにゆきたい無邪気な夜だから 君にわがまま電話だけでは きっと眠れない君の香りを運んだ 風のせいさ せつない せつない 恋の物語 書かせて 書かせて 甘い物語子供のように 甘えていいね他人のような言葉は もうやめて何も見えない 過去も未来も二つの影だから 求め合うだけ(後略)--------------------------------------------------------------------無邪気な夜っていったいどんな夜なんだろうって思いません?無邪気な夜のメロディはポップかと思いきや、しっとりムードのある曲調。僕は結構好きな曲。ひょっとしたら彼は、「くちづけのネックレス」の彼とは違って、彼女の部屋を辞して、最終電車を見過ごさず一旦自分の家に帰ったのかもしれない。家に着いて、彼女に「今、帰ったよ。きょうはありがとう」と電話したけど、彼女の声を聞いて彼のハートに火がついてしまったのだろう。「このままでは眠れない」。タクシーを拾って彼女の部屋に向かう。後先考えず、自分の気持ちの赴くまま。それは子供の心=子供みたいなわがまま=決して下心があるわけじゃあない=邪気がない=無邪気。きっとそういうつながりなんだろう。若い彼の鬱勃たるパトスを感じる。おぢさんにとっては、なんだか羨ましくもまぶしい。でも、若いとはいってもやはり子供とは違うだろう。子供だったら二つの影が追いかけっこはするかもしれないけど、求め合ったりはしない。
2015年09月10日
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くちづけのネックレス 財津和夫作詞・作曲、メインボーカル戻ってきたよ 明日まで待てずに忘れられない 君の笑顔が最後の電車を 見過ごしてきた音だけ消した テレビの灯り白く浮かぶよ 君の素肌が夜空に揺らめく 星屑のように髪をそっと持ち上げうなじから胸元へ甘くつくってあげるくちづけのネックレス去年の今は 友達だった感じていたよ 二人の未来きっとこうして 愛し合えると(後略)-----------------------------------------最後の電車といえば、「せめて最終電車まで」を思い出す。あの曲では、喧嘩して僕の部屋を出て行こうとするおまえに、「せめて最終電車まで話相手になってくれそれが最後の贈り物さ おまえから俺への」と懇願する。あと、「I am the Editor~この映画のラストシーンはつくれない」にこんな詞もある。「行ってしまえよ 君なんて最終電車はあと5分白いTシャツに 赤い口紅つけなおして僕がもう一度やり直そうと言う前に」こちらは、懇願ではなくて強がり。これら2曲と比べて、この「くちづけのネックレス」はなんと幸せなことか。たぶん二人はプラトニックな関係だったのだろう。最後の電車が発車する前に僕は君の家から出て行った。「じゃあ、また明日ね」と言いながら。でも迸る若さと情熱と君に向けた愛は、最終電車を見過ごして僕を君の家に戻らせた。そして二人はゆっくり結ばれることになる。「音だけ消したテレビ」その画面の灯りに浮かび上がる君の白い肌。そしてその君のうなじから胸元へつくってあげようというくちづけのネックレス。じっくり想像するとエロチックなんだけど、全くそれを感じさせないのが財津さんの力量だろう。この曲、確か、バレンタインデーの向こうを張って日本に流行らせようとしたスペインの「セントなんとかデイ」のテーマ曲。日比谷公会堂に、江本君や弟や会社のSさんと一緒にライブを見に行ったことを思い出す。あれは1986年くらいだったろう。なつかしい。
2015年09月04日
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Dear my friend 松本淳作詞・作曲、メインボーカル突然ベルに驚かされ飛び込んできた君の声隠せない例の(?)さびしさ「夢から覚めた」なんて言わないでダイヤル回せよあいつに君らしくない どうしたの?いつも遠くで見るだけとりあえず精一杯の友達さ僕と君悲しいくらい友達さDear my friendあいつはとてもいいやつさ本当は君が好きなんだ素直になれないだけだよ夢ならつかめばいいのさ君から僕に言えるのはそれだけ笑顔の君が好きだよいつも遠くで見るだけとりあえず精一杯の友達さ僕と君悲しいくらい友達さDear my friend心のベルが響いたよ今夜聞けない君の声気が気でないよ「Your line is busy」←女性のセリフ夢さえ見てはいけないの僕は?そんな愛があるなんて与えるだけの愛なんていつも遠くで見るだけとりあえず精一杯の友達さ僕と君悲しいくらい友達さとりあえず精一杯の友達さ僕と君悲しいくらい友達さDear my friendDear my friend, Dear my friend, Dear my friend-------------------------------------------------------これもセリフがありました。ただ、このアルバムが出たのは1985年か6年だから、Chizuさんが彼氏から聴かされた曲ではないですね。本当は僕が君を好きなのに君はあいつに夢中で取り乱している。そんな君に僕はJust a friendとして励ましたりアドバイスしたり。「夢から覚めた」「夢ならつかめばいいのさ」「夢さえ見てはいけないの」「夢」をキイワードにしたこの3つの歌詞はうまいと思う。財津さんのバッキングボーカル「いつも遠くで見るだけ」が魅力的な曲。
2015年09月03日
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チャイニーズ・ドレス 宮城伸一郎作詞・作曲、メインボーカルあと5分だけ ぬくもりを消さずにいてコーヒーもいらない 君がほしい朝なんだだから熱い唇 はなさないでソファーのチャイナ・ドレスまだ着てほしくない昨日のパーティー 君のひとり舞台だよ視線にジェラシー 寄り添う男がいたねグラス床に叩きつけ 出てきたのは君はついてきてくれる そんな気がしたからYou just lonely girl引き返せないI love you so目を離せない(後略)-----------------------------------この曲も悪くない。結構浮気な女性なんだろうな。そうすると余計に惹きつけられるのが男。
2015年09月02日
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ジンク・ホワイト 宮城伸一郎作詞・作曲、メインボーカルあれから幾度か 恋に出会っては何度も消したよ 君のおもかげあのとき揺れてた 瞳には夢をみる 輝いた僕が映ってた 君を抱いて 夢を抱いて 愛を抱きしめた 激しすぎて 優しすぎて 不器用な愛があった心のキャンバス 塗り替えたいよ絵具は ジンク・ホワイト君に渡すから(後略)-----------------------------------------荘厳な雰囲気のイントロで始まり、ドラマチックに展開する曲。ジンク・ホワイトってどんな色?私は知りません。そういえばチューリップの曲には時々聞きなれない色が登場します。フロスティ・レッドセルリアン・ブルーなんとなく素敵!
2015年09月01日
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実はタイトルに偽りあり、この曲は財津さんのソロアルバム「宇宙塵」の中の曲です。悪魔の子守唄 財津和夫作詞・作曲、ボーカル悪魔の声に変調した財津さんのセリフ「おまえが人間になりたいと言うからこの歌を歌ってやるんじゃー」ひとつ 人は いつもひとりぼっち信じているのは 自分ひとりふたつ 二人で 生きてゆくならなおさら 心は ひとりぼっち ※だからだまっておやすみ 牙をやすめて おまえが大きくなるために 歌ってあげよう この歌を※ウイスキーボンボンの 中身だけ飲んで煙を吸えば 大人のしるし道路の上は ゴーカートだらけ四角い箱から 出てくるハンバーグこれが人間の国みっつ 短い命なものだから他人をだましても お金儲けよっつ 夜はもの悲しいけど他人にテレフォンなんかしちゃだめ ※くりかえし※ <悪魔のいびきの音、猫の鳴き声他>多くの人からショバ代とってそれで暮らしてる 政治家の人たちソフトクリームを ひげそりに使って小さなドーナツが 結婚のしるしこれが人間の国 Yeahいつつ いつかは人は死ぬもの<悪魔のセリフ→「悪魔は死なない」>むっつ 無邪気に愛しちゃダメ誰も好きになっちゃダメななつ 涙は嘘と嘘のミックスジュースやっつ やっぱりひとり前の人間になるには難しい<悪魔のセリフ→「むずかしいよ、おじいちゃん」「そうじゃろうね、やっぱし」>-------------------------------------------このアルバムは財津さんがチューリップ在籍中の1978年に発表。1982年のよみうりランドで行われたチューリップの1000回目のライブの生ギターコーナーでも歌われています。このライブのCDも出ています。ライブでのこの曲は歌詞はもちろん同じですが、枕の財津さんのMCあり、歌唱は財津さん一人でなく、宮城伸一郎やあのボーカルを封じられた安部さんも歌っていて、ライブ客席のファンが安部さんの部分に大きな歓声を浴びせています。これじゃない?Chizuさん(今回は結構自信あり)
2015年08月31日
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たえちゃんここは筑前 福岡のXXXXXXXX女子高の1年生その名もXXXXXたえこだで秀才優れし乙女なり一途の恋に夢破れはかなくこの世を去りましたそもそも相手の男とは福岡一の色男それには女があったゆえ諦めきれずに頼みしは 私のお願い聞いてよね 夢も希望もない私 どうして生きてゆけましょう 生きてゆけないこの身なら 戸棚の中の猫いらず 少し多めにこぼしてね 父さん母さん さようなら さよなら さよなら さようなら戸棚に入れし猫いらず飲んで3日はもてりしも4日の朝に息絶えてはかなくこの世を去りました(後略)-------------------------------------------九州の春歌が原曲というこの歌。そのまま歌うと音倫に引っかかるので上記歌詞のXXXXXXXはエロ本でいうぼかしが入っている。音のぼかしとは何ぞや。財津さんの絶叫とピアノ乱打の雑音。XXXXXXXもそんな大した内容じゃないんだけどね、現代からすれば。XXXXXXXの内容が知りたければ「チューリップアンソロジー」というアルバムを買ってください。無修正版の「たえちゃん」が入ってます。Chizuさん、これじゃない?
2015年08月30日
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Chizuさんリクエストで、セリフ又はギャグの入っている曲、それをもう少し拡大して遊び心のあるチューリップの曲その6です。既に5曲探しましたが、はずれてました。その5曲とは、ペパーミントの予感2222年ピクニックHey Judeともだちのあなただからアンクル・スパゲティー(三文歌手)で、きょうは6曲目。但し、私が拡大解釈した遊び心のある曲です。さよなら道化者 財津和夫作詞・作曲、メインボーカル二番目に好きなのがこの僕で一番目は幸せだなんていつも僕を笑わせてくれた君は素敵な道化者だった雲を破った日差しのように暗い僕を明るく照らした道化者の君がいなくなって僕の部屋はまた夜になった※さようなら 僕の道化者死ぬほど好きだと 言えばよかったさようなら 僕の道化者もう一度僕を笑わせておくれ※チーズケーキとモーツアルトが好きで嘘つきと戦争が大嫌いそんな君の部屋の窓辺にももう誰かが住んでしまったよ悲しい時より美しい時に泣きたいと言ってた君だったそんな君がとても好きだったそんな君がとても好きだった※くりかえし※ <財津> <メンバー>子供の頃から僕は 雨の日も風の日も幸せが好きだった 雪の日も嵐の日もどんな時でも幸せが いつの日も「蒼い時」も好きだった 好きだったそして今も幸せが 同左大好きですそして今も幸せが大好きです子供の頃から僕は 雨の日も風の日も幸せが好きだった 雪の日も嵐の日もどんな時でも幸せが 靴の紐 マヒマヒも好きだった 好きだったそして今も幸せが 同左大好きですそして今も幸せが大好きです子供の頃から僕は 雨の日も風の日も幸せが好きだった 雪の日も嵐の日もどんな時でも幸せが いつの日も コーヒーも好きだった 好きだったそして今も幸せが 同左大好きですそして今も幸せが大好きです子供の頃から僕は 雨の日も風の日も幸せが好きだった 雪の日も嵐の日もどんな時でも幸せが いつの日も マントヒヒも好きだった 好きだったそして今も幸せが 同左大好きですそして今も幸せが大好きですララララ・・・-------------------------------------------------シングルでは「さようなら僕の道化者 死ぬほど好きだと言えばよかった・・・・」のリフレインでフェードアウトしますが、LP版では「子供の頃から・・・」というちょっと調子の変わったフレーズが続きます。財津さんが歌う詞とメンバーがコーラスで歌う詞が上記のように違っていてメンバーの方の詞の「日も」が韻を踏んだ歌詞に変わっているんです。明るくポップなメロディに遊び心のある歌詞なんですが、それが本編の主人公のやるせない心をより強く照射していてすごい技巧だなと思います。これじゃない?Chizuさん。
2015年08月29日
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私のブログに探し物をしてくださっているChizuさんのリクエストで、メロディに乗らないせりふが入っている曲を、ということなので、真っ先に思いついたこれにします。今のアルバムから飛びますが、最後期の「そんなとき女を好きになる」というアルバムの中の一曲です。ペパーミントの予感 高橋裕幸作詞・作曲、メインボーカル三度目のデートの帰りに君と混み合う最終快速押されて触れ合った熱い吐息ダイレクト胸のあたり伝わるよ Wow Wow 予感(1982) 1982 「赤い唇」←高橋裕幸本人のセリフ人気のないこのホーム星降るステージ不慣れな大役させりふも出てこない君は瞳閉じている思わずガム飲み込んだ Wow Wow 予感(1982)1982ペパーミントの夢の4秒君からもらえてよかったWow wow ファーストキス Wow wow (1982) 震えてたのは君だけじゃない---------------------------------これでしょうか?チューリップの新しいメンバーである高橋裕幸君が若さあふれる声ではつらつと歌ってます。財津さんでは歌えない曲。バックアップボーカルの(1982)だけ財津さん。歌詞は鑑賞の余地はないですね。ファーストキスの歌かなと思ったら、ちゃんと種明かししちゃうんだもん。でも震えてた割に4秒はがんばってます。セリフのある曲ですが、「2222年ピクニック」という曲に、財津さんがロボットみたいに声をちょっと変調させて、「2222年ピクニック」というセリフが入っています。この曲は前にブログで紹介しました。歌詞はこんな風です。---------------------------------2222年空がまだ青いなら君と二人ピクニックサンドイッチとコーヒーWe can fly We can flyTo the sky to the sky 「2222年ピクニック」←セリフ---------------------------------もうひとつ思い出しました。財津さんが女性のような声で歌う「ともだちのあなただから」---------------------------------かけっこはいつもびりでおお~ 泣き虫の 弱虫の内気な私だったけどあなたなら あなたならおお~ なにもかも捨てていい私のこの命さえ I do I do (I`l really do it honey)←セリフ I do I do (I`l really do it)←セリフ こんな私の気持ちも知らず ただ ふざけて 笑う あなた知ってるわ わかってるおお~ あなたには 友達にすぎない私なのだから 〔ライブでは財津さんが裏声で「間奏~」というセリフを言います〕-----------------------------------きょうのところはこの辺で。また思い出したらセリフ入りの曲をご紹介します。
2015年08月25日
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一秒が愛 丹野義昭・宮城伸一郎作詞、丹野義昭作曲、メインボーカル丹野義昭今日は君のバースデイ磨きたての車で胸のポケット 君からインビテーション20回目のバースデイ磨きたての愛でサイドシートに のせてく薔薇の花束 一秒早く 視線止めて 君のハート奪うことさ Believe me I want to say こんなに 心が叫んでいる I want to say せつないくらいに 君が好きさ (I want to say) ときめく愛 (I want to say) 受け止めてほしい(後略)------------------------------------------------------------------------ゴキゲンでシンプルなロックンロール。チューリップ第三期に新規加入した丹野義昭の曲。ボーカルにも全然技巧がなくて、若さがストレートに出ていて、躍動するチューリップを牽引する意気込みが出ている(ファンや世間一般がそれを受け入れるかどうかは別の話ですが)歌詞については、鑑賞のしようもなくて、そのまんまだけど、「一秒」に賭ける性急さが、疾走感と、生き馬の目を抜くバブリーな時代を表現しているような感じがする。
2015年08月23日
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愛の風 財津和夫作詞・作曲、メインボーカルきっと今なら あなたに逢えるだろう愛のときめきに 素直になりたいから 花瓶に挿した花のように 二度と咲かない愛があった 笑顔をつくればつくるほど 涙の粒があふれてきた せつない想い出 簡単に 古い写真にならなかった あなたは花が開くような やさしさにあふれていた(中略) 幸せはわがままなもの 若い愛を壊すことがある それでもあの日の輝きは 心の中でいつまでも(後略)--------------------------------------------------------------------------------いきなりサビから始まるキャッチ―な曲。シングルカット向きではあるけれど、現代の、複雑化した曲が好まれる風潮ではやっぱりヒットしないよなあ、この曲。この曲の主人公は、彼女と別れた後、いろいろな経験をして、だから今なら きっとあなたに逢えるだろう、と言うんだろう。財津さんはいくつこんな切ない別れを経験したのか。僕にはないなあ。ないのが幸せなのか、あるのが幸せなのか。いずれも、それを幸せと思えれば幸せなのだろう。
2015年03月15日
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The Promise Land 財津和夫作詞・作曲、メインボーカルNot the only one I knowFeel going to a land of all`Cause everybody has some dreams to makeImagine we make those dreams come true Sing a song together, honey I`m not the sun we need no money we all hope to chance to live as free we will be.The Promise LandThat is the place we`re going toa Land of FreedomThe Promise Landthat is the place I`m going toto find a light (後略)-------------------------------------------アルバム「Jack is a boy」の1曲目。このアルバムのカバーは、財津さんが背広着て教師に扮していて、大きいチョーク(白墨)が写っている。確か会社に入って2年目で、日吉の独身寮の二人部屋で買ったばかりのミニコンポ、パイオニアのプライベートでよく聴いた。一緒に住んでいたMさんも、このアルバム写真の財津さんを見て、「俺、こういう顔好きだな」と言っていたのを思い出す。手元に歌詞カードがないので、iPodを聴きながら歌詞を拾うんだけど結構ポップで言葉が次々出てくるので、拾うのに苦労した。上の歌詞には、きっと間違いがたくさんあると思います。お許しを。いつか約束の地に必ず行けるのなら、少々辛いことがあっても我慢できる。この歌詞を鑑賞する限り、現実の辛さはあまり感じられないので、約束の地にいつか行けることを信じて頑張って行こうよ、くらいのニュアンスだろうか。
2015年03月10日
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まるで愛のように 財津和夫作詞・作曲、メインボーカルおやすみ おやすみ地球が悲しく回ってもおやすみ おやすみおやすみ おやすみ心が悲しく震えてもおやすみ おやすみ 君がおいていった 一切れのやさしさ 胸を刺して まるで 愛のように 愛のようにメリーゴーラウンド メリーゴーラウンド同じ過ち繰り返しメリーゴーラウンド メリーゴーラウンド(後略)--------------------------------------------------------------------宇宙的な広がりをもちつつ、子守唄のような趣もある静かな美しい曲。「愛」という原動力がなくても悲しく回る地球。メリーゴーラウンドのようにくるくると同じ過ちを繰り返す人類。でも、一日の終わりに安らかな眠りにつく。そのときに僕らを抱いてくれるのは昔のやさしい想い出で、それはまるで愛のように僕らを包んでくれる。そういう感じか。今でもよく思い出すのは、幼いころ一緒に住んでいた祖母が夜よく言っていた言葉;「寝るより楽はなかりけり。いずこの馬鹿が起きて働く」この言葉を聞くと、その一日があまり実りはなくても、とにかく一日を生きて、一日を過ごしての締めくくり。すべて忘れてゆっくり寝ればいい、という包み込むようなやさしさ。他人を出し抜こうと思えば、人が寝ている間にも刻苦勉励すべきなのだろうけど、祖母のこの言葉に大いなる安らぎを感じた昔の僕。根本は今も変わっていない。きょうをとにかく生き延びただけでも偉業だと自分をほめたい。
2015年03月08日
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Lost in the night 宮城伸一郎作詞・作曲、メインボーカル突然の嵐は 二人の胸稲妻で貫いた謎めいたくちづけ君はきっと 下界へ 舞い降りた天使 すぶ濡れの花が 真夏の夜に フラッシュバック 瞬き一つで 愛を焼き付けていくよ素敵に 素敵に 見つめて素敵に 素敵に 愛させてLost in the night(後略)---------------------------------------------------------------------言葉で再現できないのが残念だけど、ゴキゲンなサウンド。安部さんのリードギターは入ってないみたいだし、他のメンバーのコーラスもないみたいだけど、軽快な16ビートのベースとシンセが絡み合ってかっこいい。歌詞は、宮城さんらしく、財津さんや安部さん的な文学的な匂いがない。刹那刹那のイメージを散らばせてあって、僕には解釈不能。
2015年03月02日
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サマーレイン・ラプソディー 安部俊幸作詞?・姫野達也作曲、姫野達也メインボーカル夏の記憶は 白いエナメルあのレインボー 恋の予感雨の記憶は 君のほほえみほらレインボー 雲が切れるバブルガム うきうきメロディーIt`s a ラプソディー イン ザ サマーレインRolly pop ジンとくるハーモニーIt`s an up taking song yeah that song just for you涙見せずに 生きては行くさでもレインストーム 君なしでは(後略)--------------------------------------- 姫野達也らしい、ポップで明るいメロディー。財津さんには書けないタイプの曲。白いエナメルは、エナメルのバッグ?エナメルの靴?そのとき虹が出て恋の予感を感じたのだろう。突然の雨に 君は困ったように微笑む。通り雨は過ぎて 虹が出て雲を切り裂いていく。夏は突然の雨と虹。虹とスニーカーの頃に連なるイメージ。二番ではすでに君と別れてしまって、同じ夏に降る雨も、それは雨嵐。君なしにすごすには厳しい雨嵐。
2015年02月27日
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二人のポスター 財津和夫作詞・作曲、メインボーカル笑顔だけ見せるのささよならの前は君ばかり責めたこと許してくれるかい僕たちの物語描きこんだ あのポスターは破るだけ緑は風に揺れ街は涙に揺れ明日から友達になれるはずがないでも僕は知っている想い出こそ愛だと粉々に飛び散った二人のシャンデリア虚しさを拾うだけ(後略)-------------------------すごく地味で実験的な曲。キイボード、シンセ、ベース、ドラムだけかと思ったけど、間奏で安部さんの?リードギターが入っている。コーラスも財津さん一人。「I LIKE PARTY」のコンセプトを盛り込んだ曲だと思う。シャンデリアはパーティー会場にあるもの。それが落下したのか、ハンマーで叩き割ったのか粉々に飛び散った。シャンデリアは二人が灯してきた愛の日々だろう。砕け散ったシャンデリアを拾うことは、愛の想い出を拾うこと。虚しさがそれだけ募っていく。地味だけど、別れの一瞬前の心象風景を歌いこんだこの曲は財津さんの真骨頂。
2015年02月22日
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ハーバー・ビュー・ホテル 財津和夫作詞・作曲、メインボーカル雨が落ちてきた 午後のカフェテラスまだ君は約束したのは 君のほうだったもう僕は港に寄り添う船が 白く霞んで浮かんでるこのまま連れて行って どこか遠い国まで 海に降る雨は 悲しいね やさしく やさしく 見えるからあのころはいつも 車を飛ばしてここへ来た風の強い日の 波の激しさが好きだった ドアを開けたままで 二人は抱き合った 夜の海があんなに 甘く揺れていたのに(後略)---------------------------------------タカタカタッ というドラムのあと、無伴奏で「雨が」、「落ちてきた」から伴奏が付く。こういう始まり方は疾走感がある。最初にドラムはないけど、無伴奏で「あた」、「らしい」から伴奏が付く「あいつが去った日」は疾走感はないけれどインパクトが強い。二人の想い出のホテル。ここで会おうと約束した君は、別れ話を言うつもりだったのか。でも君は来なかった。「さよなら」も言わずに、黙って立ち去るなんて、もう僕は胸が張り裂けそうだ。同じホテルのカフェから見る景色も、その時々で違った相貌を見せる。彼女と仲良かったあのころは、風に煽られた激しい波を見るのが好きで、激しく二人は抱き合ったけれど、一人ぼっちになった今日は、強い風には僕は耐えられそうにない。しとしと雨が優しく海に落ちる、そんな日だったのがせめてもの救いだ。
2015年02月01日
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いま確かなこと 宮城伸一郎作詞・作曲、メインボーカルそのルージュを しなやかな指で 拭うようにいま本当の 心を見せてやさしすぎる 微笑みが 満ち溢れた土曜日の 午後の公園きっと僕らも 恋人みたいに映ってるね気づいてしまった あなたの心 戻れないことを恋の歌を 幼い子供が歌っている(後略)-----------------------------------------------------------------宮城伸一郎らしいドラマチックなメロディと演奏の曲。歌詞は、別れの一寸前の情景を描いているが、やっぱり財津和夫のような比喩のたくみさはないなあ。「ルージュを指で拭うように いま本当の心を見せて」って、僕の中では比喩としてうまくつながらない。あ、口紅で隠した本当の唇の色を、口紅を落として見せるように本当の心を見せてってことか。いま、わかった。この歌詞がわからなかったのは、僕の女性経験の少なさゆえか。でも、やっぱり、あんまり上手じゃないなあ。
2015年01月24日
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想い出をかくしても 財津和夫作詞・作曲、メインボーカルもう一度 一度だけあの夜を もう一度震える 震えるよ想い出をかくしても一人の夜はためいきが花火のように暗い大きな空へ 飛び散ってゆく加えて欲しい テレホンナンバー君の大事な手帳の 一番上に(後略)---------------------------------プログラミングされたキイボードの演奏。安部さんのリードギターなど入る余地のない編曲。当時のはやりで、俺たちだってこのくらいできるんだぜ、といったところだろうか。一人の夜は・・・のところは財津さんのひとり多重録音コーラスで、結構ハードな歌い方。「一人の夜はためいきが花火のように暗い大きな空へ 飛び散ってゆく」などは僕には思いつかない比喩。このためいきはかなり激しいことがわかる。
2015年01月18日
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涙のパーティー 財津和夫作詞・作曲、メインボーカル君がいないよパーティーつくり笑顔でドアのチャイムのたび胸がつまるよ月明かり虚しく君は来ない君と足を絡めワイン傾けた赤いバラ燃えてた君のドレスにあの夜の約束星も見てた 一人残ったパーティー カーテン揺れる 渡せなかった I love you つぶやいたバルコニーに 星が降る(後略)--------------------------------アルバム「I LIKE PARTY」の一曲目。このアルバムが出る前のライブで、「I LIKE PARTY」という曲があったのだけどこのアルバムにはその曲は入っていない。財津さんはよくそういうことをする。ところでこの曲。サウンド的にはシンセを多用していてポップで、当時の音楽テイストをたくさん取り入れている感じ。なぜかコーラスは財津さんの多重録音で、でも財津さんのさわやかな声は多重録音でもまったりとはしてなくて耳に心地よい。「パーティー」といっても大勢のパーティーではなくて、君と僕の二人だけのパーティーだろう。出会って何周年かもしれないし、僕の誕生日を祝ってくれるはずのパーティーかもしれない。一年前のパーティーでは君はちゃんと来てくれて、しかもドレスを赤いバラで飾って、足を絡めながらワインを傾けた。そんなに幸せだったのに、この一年で何があったのだろう。
2015年01月17日
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Our Song 財津和夫作詞・作曲、メインボーカル高い山でも 低い山でも 目の前の 山に登りなさい登れば そこには青い空が あるだけ遠い道でも 近い道でも目の前の 道を歩きなさい歩けば そこには青い空が あるだけ 今 心が 空に舞い上がる 今 心が ひとつに結ばれる(後略)------------------------アルバム「New Tune」の締め曲。この曲もライブで初めて聞いたと思う。歌詞には宇宙は出てこないけど、このスケール感は明らかに宇宙。すでに宇宙から帰還した財津さんだけど、青い空はそのまま宇宙に繋がっている、その思いを歌っているのだろう。僕が歌詞を書くなら、二番は「そこには 青い空があるだけ」とせずに、一番と変化をつけるため「そこには 青い海があるだけ」としたことと思う。でも、よく考えれば、道は必ずしも海に繋がっているわけではないから財津さんの歌詞は、僕の浅はかなアイディアよりも一回りも二回りも深い。ライブでは「青い空が あるだけ」のあと、声楽家の女性の声が入って曲調が一変し、空に向かう階段をチューリップが登って行って、頂点で客席に手を振りそのまま空に吸い込まれるようにバックに消えていく、という演出で僕は感動した。「Our Song」というタイトルに込められた思い。僕らは宇宙の子供であり、宇宙の中では心がひとつだという切ない想いだろう。地上では子供じみたつまらぬ争いが絶えないけれど。
2015年01月16日
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そんな男になれたら 財津和夫作詞・作曲、メインボーカルさよならは 本当にいやだねでも同じ地球にいるから喜びも 悲しみも見せずに唇に 歌を絶やさずただじっと 空を眺めて 空のように 海のように 青い心をもち 太陽や 火山の 赤い体をもつ そんな男に いつかなれたら 何気なく見にゆくよ 君の顔人を頼らず 人を恨まず人の話は 笑顔で迎えて彫刻のように 孤独を閉じ込めて夢を見ずに 夜明けを迎える 汗を流して 汗をふいて 人に愛され 自分を愛して(後略)-------------------------------------冒頭は財津さんの最低音で始まり、「喜びも・・・」は1オクターブ高い声で声楽家のような歌い方をする。「空を眺めて」でプロローグ的な部分は終わり、タッタッタッタというリズムのドラムが入る。「空のように」からは素朴で明るい曲調。当時の音楽雑誌でこの曲の詞の「でも同じ地球にいるから」という部分がスケール大きく突き抜けていてすごい、と評されていたのを覚えている。穿った見方をするなら、吉田彰との別れのことかもしれない。小田さんならヤスとの別れへの思いを割とストレートに歌詞にするけど、財津さんの場合はそこまでで率直に本心を見せないから、本当のところはどうだかわからない。この曲を聴くと、宮澤賢治の「雨にも負けず 風にも負けず」というのを思い出す。この曲の詞と関連性を感じるのは、アルバム「run」の「あの星へもどろう」の中の、「生きてゆくさ 簡単だろう あの星の しかも真ん中で」というのが、「同じ地球にいるから」とのつながりを思わせるし、同じ「run」の「空を見上げる人」の「言葉少なく いやみもなく時々 僕に 微笑む」「君は空をただ仰ぐ人」は「そんな男」の将来の姿なのかもしれない。
2015年01月11日
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ロボットの心 財津和夫作詞、伊藤薫作曲、伊藤薫メインボーカル言葉が 言葉が 喋れたらあなたの耳元 ささやいて僕はロボット ただじっと見つめて 愛の夢自由に 自由に 動けたらあなたの心に 飛び込んで僕はロボット ただそっと祈って 愛の夢 あなたの せつない白い手で やさしく やさしく 抱きしめて Let me in you, let me in your heart Let me in you, let me in your heart(後略)--------------------------------------ドラムの伊藤薫がメインボーカル。この人の声、シャープで結構好き。詞はさすが財津さん。物の擬人化で愛を語るのは、その昔の曲では「僕のお話」。楽屋の中の古い机、駅前の赤い電話、街角の青いポスト。この中で今でもあるのは楽屋の古い机だけ?たぶん、赤い公衆電話はもうないよね?青いポストは歌詞によれば速達用。まだあるのだろうか?財津さんは発想が豊か。擬人化するにも、こういう物を選ぶ発想は僕にはわかない。この曲では、ロボットに託して口下手で、奥手で、気の弱い男の心情を歌っているのだ。
2015年01月07日
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光の花 財津和夫作詞、姫野達也作曲、メインボーカルああ この穏やかな光の部屋に 君と住んでいるああ いつから君を愛してたのか そんなことはもう僕たちの 思い出にない記憶きっとそれが愛 僕たちだけの愛ああ ここへおいでよ永遠に咲く花 光の花へ(後略)------------------------------------キイボード+シンセのイントロで始まる。姫野君らしい、独特な曲。荘厳さも感じる。「このちいさな掌」の続編のような詞。この「君」は奥さんなのかもしれないし、詩歩子かもしれない。愛と光。まぶしくて明るい。
2015年01月05日
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Route 134 宮城伸一郎作詞、作曲、メインボーカル焼けた背中にkissして砂が輝く Seaside夏が残した この恋波にさらわれぬように 通り雨に濡れた 君の髪を かきあげれば 幼い顔 Tell me what you see水着の紐をはずして息が詰れば Sea Breeze教えておくれ本当に 君を愛していいの?(後略)---------------------------いわゆるゴキゲンなポップソング。歌詞は鑑賞しようもなくて、この通りです。バイク好きな宮城さんの疾走感あふれる曲です。
2015年01月04日
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ロベリア 財津和夫作詞・作曲、メインボーカル壁のない 恋はない壁のある 愛はないロベリア 白い花君がいつも 飾ってた小さく 風に揺れガラスの 窓をたたく 恋は時を止めるもの 愛の日々は生まれない 愛は時を刻むもの 恋の日々は色あせる君のいない 部屋の鏡僕のいない 君の心(後略)--------------------------財津さんの低音+本人の1オクターブ高いユニゾンで暗く始まるこの曲。なぜか、ハー、ハー、という呼吸音が入っていて、一体に何を狙ったのだろうかと思う。恋をなくしつつある男の心の嘆きか?よく聞くと、ハー、ハーも途中で変わっている。この歌でも恋と愛の二元論。恋は必ずしも愛につながるものではないという諦観。とにかく暗い曲調に彩られている曲。
2015年01月01日
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ふたつめのクリスマス 財津和夫作詞・作曲、メインボーカル君を抱いて 眠った間 夢を見たいつの間にか 二人仲良く 年老いて白い髪 丸い肩地味な着物着て 笑ってる きょうの幸せのままで そこへ行けたらいいね もう もう あの日から 新しい冬 君が目を 覚ましたら Onece again it's Christmas day一人よりも 二人のほうが 僕はいい君の背中 毛布を掛けて 立ち上がるまだ暗い 窓の外黒い木の枝に 白い雪 君のやさしさだけは 誰にとも比べたくない もう もう あの日から 新しい冬 君が目を 覚ましたら Once again it's Christmas day(後略)---------------------------------------「Someday Somewhere」のクリスマスで彼女と夜を一緒に過ごした僕。「春がくるくる」の春がもうすぐそこだというのに、彼女の心はまだ氷を抱えていた。だけど、春が来てその氷は溶けた。「Someday Somewhere」が一回目のクリスマスで、この歌が「ふたつめのクリスマス」。彼女と僕はうまくいって、今は一緒に暮らしている。そして夢のなかで、僕と君は年老いても連れ添っている。それは永遠の愛の予感。よかったね、僕。
2014年12月28日
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黒い髪のリサ 財津和夫作詞・作曲、リードボーカルリサ リサ 黒い髪を風の中に 泳がせてリサ リサ 君はいつもフロスティレッドのスクーター わかっているよ 不似合な僕 君はみんなの アイドルだから 心のトレモロに 眠れぬ夜が来て ベッドルームに 一人恋の スポットライトリサ リサ 君が悪い女でもいいリサ リサ 目を閉じれば僕だけの恋人さ 写真の君は いつもやさしい 恋はみんなに 平等だから 心の五線紙に 流れるメロディは いつかは君に 書いてほしい 出会いのフレーズ(後略)------------------------------------------------この曲、僕が最も好きな曲群のひとつ。メロディも、構成も、何もかもいい。歌詞は、「夢中さ君に」に通じる。「真っ赤な車」が「フロスティレッドのスクーター」に置き換わっているのは当時のおしゃれな時代背景だろう。フロスティなんて言葉は知らなかった。辞書で調べるとcold と icyの中間だそうだ。凍るような赤。素敵だなあ。イケてる彼女に対して、さえない僕。財津さんの歌詞によく出てくる設定だ。「TAKE OFF」所収の「ハートせつなく」にも通じるかな。こっちのほうの彼女は、TVに出るアイドル。「切なくなってブラウン管にキスをする」想像のなかで、恋人同士になるのは僕の自由だっていう点は一緒。リサのイメージは僕のなかでは、ほら、あの、名前忘れた。「宇宙戦艦ヤマト」のキムタクの恋人役。「ルパン3世」の富士子役。黒髪がサラリと長くて、きりっとしている。「心の五線紙に・・・」なんて非常にうまい。まだ二人は出会っていなくて、僕が遠くから恋焦がれているだけだってことがわかる。友達には切ない思いを打ち明けているのだろう。だから「あいつは悪い女だ。やめとけ」と忠告する友達もいるのだろう。悪い女でも、あの、(まだ名前が出てこない)富士子役だったら、いい。
2014年12月25日
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もっと幸せに素直になれたら 財津和夫作詞・作曲、メインボーカル靴音を響かせて 地下鉄に消えてゆくリンゴを切るように 心が別れてく何もかも欲しかった 君が見た昨日の夢さえ夏の日君を見た 出会いは恨めない I love you つぶやけば 夜の街が笑う I love you 君となら うまくゆけたのに もっと幸せに 素直になれたら何もかも好きだった 君が残す足跡さえ普通の恋だから 信じていたかった I love you ささやけば 揺れた耳のダイヤモンド I love you 二人なら うまくゆけたのに もっと幸せに 素直になれたら(後略)------------------------------------------この曲は、ライブで初めて聞いた。地味だけど、ぶっとんだ。「リンゴを切るように」のリズムがた、た、た、た、たたっ、たたっ、た、た、た、たと短調で音階が下がる。「心が別れてく」は、同じリズムで、長調で完結するものだと僕は想像していたが、それが裏切られたのでぶっとんだ。(おそらく、なんのこっちゃわからないでしょうけど。僕もうまく表現できてないんですけど)「リンゴを切るように 心が別れてく」は斬新な比喩だと思う。「君が見た昨日の夢さえ」欲しかった・・・僕には思いつかない。「君が残す足跡さえ」好きだった・・・これも僕には思いつかない。一番の「I love you」は君と別れたあとに一人つぶやいたのだろう。後の祭りだと夜の街が笑う。二番の「I love you」は君と仲良かったときに君の耳元でささやいたらその吐息でイヤリングが揺れたのだ。この曲の舞台は東京23区だろう。これと同じ雰囲気をもっているのが、チューリップ第三期の最後のアルバム「well」の「ストロベリー・スマイル」。これも都会の中の別れ。改めて聞いてみると、歌詞はいきなり「地下鉄」から始まる。「永遠と壁に大きく ダイヤモンド 愛のポスター」共通の「ダイヤモンド」。ダイヤモンドをプレゼントするこそが愛の証なら、「もっと幸せに」も「ストロベリー」の彼氏も証をあげたのだが、それでも愛は終わってしまった。未練を残しつつ、もうだめだという諦観がある。いい曲だ。
2014年12月20日
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春がくるくる 財津和夫作詞・作曲、メインボーカルガラスのような 涙がすてきI like to see you smileもう泣かないで楽しさだけが 恋でもないさI like to see you smileもう泣かないで 心のなかの 氷を出して 春のそよ風に 溶かせばいいさ涙こすれば 素顔の君がI like to see you smileもう泣かないで 手強いヤツさ 恋の哀しみは どこの誰でも 負けてしまうさ----------------------------------------------------------------------「New Tune」の1曲目。このアルバム、地味だけど僕は結構好き。この頃はチューリップの第二期が終わりに近づいていたせいか、この曲のコーラスには姫野君他のメンバーの声は聞こえず、財津さんが自らコーラスをつけている。この曲、今回改めて聞いてみると、「Someday Somewhere」の後日譚のように思える。「Someday Somewhere」をご存知ない方のためにちょっと説明しますと、この曲はもうすぐ来るクリスマス・ソング。僕はクリスマスには必ずこの曲を聞いて一人クリスマス気分に浸っています。・・・なんてことはどうでもよくて。クリスマス前のある冬の日に彼女は恋をなくしてしまった。そのことを誰かから「僕」は聞いた。クリスマスをひとりで過ごすのはさびしかろうと、幼なじみの「僕」は彼女に、「クリスマスは僕の家に来ないか?幼なじみの話をしよう」と誘った。彼女は来た。でも僕では慰めにはならず、彼女は哀しみに浸ったままだ。僕は彼女に言う。「知っているかい?愛を失うたびに君はもっと美しくなっていくんだよ」「いつか、どこかに、きっと誰かが君を待っている。今はただ、じっと、窓を閉めて待つだけでいい。いつか愛が君を連れて旅立つんだ」僕は彼女のことが昔から好きで、だけど彼女は僕には見向きもしなかった。僕の愛でよければ、君の窓をあけて外へ連れていってあげるんだけど・・・。「キャンドルライトが揺れるたびに 僕の心が激しく揺れて抱きしめたいけど、今はただ『メリークリスマス』」・・・なんと奥ゆかしい。やっぱり彼女のことを大切に思うがゆえに、彼女の心の寂しさにつけ込み、クリスマスのロマンティックな雰囲気に乗じて彼女をものにしてしまうことは「僕」にはできない。春がくるまで、彼女の心の氷が溶けるまで僕は待とう。そして、春がくる直前の僕の言葉がこの歌「春がくるくる」だろう。彼女はクリスマスの後も泣き続けたんだな。彼女が流す涙はガラスのようにきれいだけど、でも僕は笑う君の顔を見るのが好き。今まで僕はずっと待って来た。だから急かさないよ。君自身が立ち上がるまで僕はずっと待つし、立ち上がったら僕が一緒に歩いて行くよ。いいね!チューリップは、財津さんは。
2014年12月19日
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春がくるくる 財津和夫作詞・作曲、メインボーカルガラスのような 涙がすてきI like to see you smileもう泣かないで楽しさだけが 恋でもないさI like to see you smileもう泣かないで 心のなかの 氷を出して 春のそよ風に 溶かせばいいさ涙こすれば 素顔の君がI like to see you smileもう泣かないで 手強いヤツさ 恋の哀しみは どこの誰でも 負けてしまうさ----------------------------------------------------------------------「New Tune」の1曲目。このアルバム、地味だけど僕は結構好き。この頃はチューリップの第二期が終わりに近づいていたせいか、この曲のコーラスには姫野君他のメンバーの声は聞こえず、財津さんが自らコーラスをつけている。この曲、今回改めて聞いてみると、「Someday Somewhere」の後日譚のように思える。「Someday Somewhere」をご存知ない方のためにちょっと説明しますと、この曲はもうすぐ来るクリスマス・ソング。僕はクリスマスには必ずこの曲を聞いて一人クリスマス気分に浸っています。・・・なんてことはどうでもよくて。クリスマス前のある冬の日に彼女は恋をなくしてしまった。そのことを誰かから「僕」は聞いた。クリスマスをひとりで過ごすのはさびしかろうと、幼なじみの「僕」は彼女に、「クリスマスは僕の家に来ないか?幼なじみの話をしよう」と誘った。彼女は来た。でも僕では慰めにはならず、彼女は哀しみに浸ったままだ。僕は彼女に言う。「知っているかい?愛を失うたびに君はもっと美しくなっていくんだよ」「いつか、どこかに、きっと誰かが君を待っている。今はただ、じっと、窓を閉めて待つだけでいい。いつか愛が君を連れて旅立つんだ」僕は彼女のことが昔から好きで、だけど彼女は僕には見向きもしなかった。僕の愛でよければ、君の窓をあけて外へ連れていってあげるんだけど・・・。「キャンドルライトが揺れるたびに 僕の心が激しく揺れて抱きしめたいけど、今はただ『メリークリスマス』」・・・なんと奥ゆかしい。やっぱり彼女のことを大切に思うがゆえに、彼女の心の寂しさにつけ込み、クリスマスのロマンティックな雰囲気に乗じて彼女をものにしてしまうことは「僕」にはできない。春がくるまで、彼女の心の氷が溶けるまで僕は待とう。そして、春がくる直前の僕の言葉がこの歌「春がくるくる」だろう。彼女はクリスマスの後も泣き続けたんだな。彼女が流す涙はガラスのようにきれいだけど、でも僕は笑う君の顔を見るのが好き。今まで僕はずっと待って来た。だから急かさないよ。君自身が立ち上がるまで僕はずっと待つし、立ち上がったら僕が一緒に歩いて行くよ。いいね!チューリップは、財津さんは。
2014年12月19日
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フィジカルソング 財津和夫作詞・作曲、メインボーカル思ったように やってみるのさきょうのこの日は 一度きりだよ 頭を空にして 体で考える 心の時代が やがて来るだろう(後略)----------------------------------------知性派財津さんも、頭でっかちになりつつある自分を警戒したのだろうか?それにしても、21世紀は20世紀より進歩してほしいが、むしろ退化しているように見える。ビバップハイスクールよりひどいぜよ!
2014年12月16日
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it WAS love 財津和夫作詞・作曲、メインボーカル重ねた唇に しみこむ潮風甘い香りがしたね束ねた長い髪 そっとほどいて抱きしめたあの日 Still I need you Still I love you 優しすぎたのは僕さ 悲しいよ 悲しいよ 砂の足跡がミルクを飲みながら夜明けを飛び交うかもめを眺めたヨットが霞んでたまだ少し寒い夏だった あの日(中略)君には恋だった 僕にはいつでも それは愛だった海の深さより いつも君を愛していたよ(後略)---------------------------------唐突に出たシングル。ちょっと重厚感があって、メロディ構成も凝った曲。これだからチューリップには目が離せなかった。まずタイトル。普通だったら、「It was love」。しかし、「it WAS love」。もうこのタイトルだけで、終わった愛だということがわかる。あの日は海辺で抱き合って唇を重ねたのに。「やさしすぎたのは僕」というのだけど、何がやさしすぎたのだろう?たとえば、伊坂幸太郎の「ゴールデンスランバー」のあのシーンみたいなものか?主人公(映画では堺雅人)と彼女(映画では竹内結子)が、人面魚のいる水槽の部屋で会話していて、竹内が突然、いう、「私たち、別れようか」面食らった堺がいう、「え、どうして?」竹内「あなたさっき、チョコレートを二つに割って、大きいほうを私にくれたでしょ?そういうの、どーでもいいじゃないって思うんだよね。」映画での記憶だけなので、言葉は正確じゃないけど、こういうことだったと思う。二つに割ったチョコレートの大きいほうを渡す=やさしすぎたのだろうか?そして、毎度おなじみの財津さんの恋と愛の二分法。恋はうわっつら。愛は深い。恋は45回転。愛は33回転。財津さんの歌詞には繰り返し出てくるモチーフ。タイトルが一言でいう通り、君にとっては「恋」だったが、僕には「it WAS love」だった。そういえば、英語で「恋」はなんていうんだ?
2014年12月09日
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I dream 財津和夫作詞・作曲、メインボーカル神様はいると 一言見つめたねこのごろ僕も思うよ幸せはあると毎日続けて 不思議な夢を見るどこかで君が待ってるそんなバカな夢 美しさや やさしさが 少しずつ 地上から 消えてゆく そんな気がするときは 君に会いたい歪んだ心で ときどき傷つけた気づかなかった この僕許してくれるね 青空が青すぎて 泣いてしまったり 戦いが きょうもまた 人々を倒したら 君に会いたい(後略)-------------------------------------戦車の音や、軍隊のコマンドの声(英語)で始まる。ドラムなし、キイボードとベースとストリングスだけの静かな曲。ルソーの絵のようなイメージの曲。詩心のない僕だったら、「神様はいると 一言見つめたねこのごろ僕も思うよ 神様はいると」としたしたことだと思う。「神様はいる」と信じられることと「幸せはある」と信じられることとが同義だということだろう。どこかで待ってる「君」は誰だろう?一言見つめた彼女のことだったら、いつでも会えるはずだから彼女ではないだろう。それとも、この「僕」は戦場に出ている兵士なのだろうか?そして昔の彼女とのやりとりを戦場の兵舎で思い出しているのだろうか。そうであれば「君」は一言見つめた彼女でおかしくない。ずっと僕はこの「僕」は日常生活の中にいるものと思っていたので、ここでいう「君」は「天使」とか「神」のことかなあと思っていたが、うん、戦場にいるのだと思えば辻褄が合うかな。美しい曲。静かなプロテストソング。
2014年12月07日
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夏は終わらない 財津和夫作詞・作曲、メインボーカル短く切った髪を 少し気にかけてたね君のうなじ 潮の香りシルクのシャツに 夏が揺れてた君のいない冬を 雪が白くしてゆく寄り添った モノクロ写真僕の夏は まだ終わらない 日曜日は 日曜日は ソファーの上で たった一人 たった一人 化石のように もう一度だけ もう一度だけ本を閉じるように 君は別れを告げた引き出しに 残されたちぎれたままの 金のネックレス(後略)------------------------------------------------この曲も、A面になるような曲ではないのだけれど、僕は非常に惹かれてしまう曲。夏に、彼女は長かった髪を短く切った。彼女を抱きしめたとき、うなじから潮の香りがした。つまり、彼女は夏に僕との別れを決意したのだろう。そんな彼女の決意に僕は全然気づかなかった。「パタン」・・・本を閉じるように唐突に彼女は別れを告げた。彼女の化粧台の引き出しにはちぎれた金のネックレスが。彼女は僕の何か(ほんの小さな出来事?byサボテンの花)に切れてしまったのだろう。そんな彼女の決意に僕は全然気づかなかった。実は僕が鈍感だっただけなのだけど、あまりに唐突にブラックアウトしてしまったから、事故にあって死んでしまったかのように、自分の死に気づかずに成仏できず浮遊する魂のように、僕は夏に置き去りにされてしまった。ウイークデイは仕事に紛れて忘れることができるけれど、日曜日は、日曜日は、彼女が去った僕はたった一人。彼女がいたときには二人でソファーでDVDを見たり、お茶を飲んだり、愛し合ったりしたけれど、もうそういう相手がいない僕はたった一人。もう一度だけでいい、あの楽しかったゆるやかな日々を。オフコース時代のヤスの曲に「日曜日のたいくつ」という歌がある。日曜日の夕暮れラジオの声切ると静けさにたえきれず独り言たいくつ凌ぎは もう飽き飽き古いレコードも もう飽き飽きあなたは今 二人の間の退屈さに気が付いているのかい黄昏のわびしさを忘れさせる朝も日曜日は あなたとは今 会えない(後略)----------------------------------僕は漠然と、この曲も彼女と別れた後、ひとりの日曜日を持て余している男をイメージしていた。しかし、「夏は終わらない」と対比するとこの曲の状況は明らかに違う。1番は、彼女が隣にいるにも関わらず、二人の間に会話はなく、ラジオを切ると静けさに耐え切れず、思わず独り言を言う。まだ別れていないのだ。まだ終わっていない二人の仲。
2014年11月26日
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冬の街 財津和夫作詞・作曲、メインボーカル深い夜に 雪が落ちる君との思い出の日々にそっと積もってゆく誰もいない 駅の前を照らし続ける街灯に浮かぶ風花 冬の空に 冬の街に 冬の風に 愛は残されたまま君のことは みんな忘れた何度もそう言い聞かせた弱い心に(後略)---------------------------------------地味な曲だけど、結構好き。愛をなくした冬の日はとても寒い。曲調も寒いのだけど、なぜか歌詞にも曲そのものにも暖かさを感じる。冬、冬、冬と畳みかけるサビのなかで愛は残されたまま・・・これが暖かさの正体なのか。
2014年11月25日
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黄昏モノローグ 伊藤薫作詞・姫野達也作曲、姫野達也メインボーカル表通りを 黄昏駆け抜ける空色 赤く染めて 涙かくし 街を歩く出会いは いつも鮮やかすぎて別れは いつも色あせすぎて街はセピアに 君はモノクロームに影を落とす地図を拡げて 一人夢を辿れば微笑む君の瞳 僕の中を通り過ぎる想い出 ボケットに詰め込んでため息 一つだけ飲み込んで街はセピアに 君はモノクロームに影を落とす(後略)------------------------------キイボードが16ビートを刻む漕ぎ回よいメロディ。コード進行は姫野君らしくメジャーとマイナーが混在する独特の曲。伊藤さんの詞。実はよくわからない。1番は、彼女と別れたばっかりの時だろう。2番は別れる前、僕が地図を拡げて夢を見ていたの自分を彼女が微笑んでみてくれていたのだろうか。それを思い出していた?そして想い出をポケットに詰め込んで黄昏の街へ出て行ったのだろうか。略した3番ではどうも彼女が別の彼氏を見つけたらしい。それが別れの原因になったのか?よくわからない。でも曲とボーカルがいいから、まあいいか。
2014年11月23日
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子犬の太郎さんの記事への私の9年前のコメント;ほんと、幻想的な雰囲気が出てますね。舞台に立って一所懸命にやると白い服着た少女が見えるのでしょうか? そういえば、古くは小椋佳の「白い一日」。少女への憧憬の歌。それから太郎さんご存じか、キムタクが出た、野島伸司脚本の「プライド」。アイスホッケーに打ち込むと氷の女神に出会うというあれです。 何事でもひとつのことに打ち込むと白い少女に出会えるのなら、僕も明日から今の仕事にもっと打ち込もう・・・。 (2005年10月18日 01時07分57秒) -----------------------------------------------------------それなりに仕事に打ち込んできたつもりですが、白い少女には会ったことがありません。もうすっかり諦めて、そんな夢を自分がもっていたことさえ忘れていました。青かったなあ>私
2014年11月19日
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たったひとりのオーディエンス 財津和夫作詞・作曲、メインボーカルきのうも夢見たステージ上がると誰もいない客席に白い服着た君がいる ひとり古びたピアノでリズムをとるのさ口をあけても 声が出ないあわてる僕に 君はうなずく そっと 君はオーディエンス たったひとりで 僕のために 耳を傾ける 届け響け 心の音よ どんな時も 君を守りたい生まれる前から 二人は恋人君の中へ 溶けてゆく僕の熱い魂が 深く(後略)---------------------------------------------------幻想的な雰囲気のメロディーと編曲に、幻想的な歌詞。前から思うのだけど、なぜ英語は日常的な言葉でもうまくメロディーに乗るのだろうか?日本語ではそうはいかないように僕には思える。たとえばビートルズの「She's leaving home」は日本語では「水曜日の朝5時 一日が始まる音なく寝室のドアを閉め ・・・彼女は階下に降り ・・・・」と物語調の歌詞で、これをメロディーに乗せるのは至難の技に思える。それとも、僕が英語を母国語とせず心から実感できていないので、音の響きだけでかっこよくサマになっているように思えるのだろうか?日本語の場合も、それにぴったり合うメロディーを見つけさえすればこのビートルズの曲のようにサマになるのだろうか?どなたか教えてください。オーディエンスは日本語では聴衆、聴き手。「君は聴き手」ではサマにならない。オーディエンスとするしかないのだけど、日本人にとってこの単語はちょっと難易度が高い。だからちょっとこの歌詞には無理を感じる。アーティストというのは売れなくなる不安に苛まれるものなのか。売れなくなって聴き手がいなくなっても、君だけは僕を応援してくれる。そんな永遠の異性を措定しなければ孤独でしょうがないのかもしれない。この曲の「君」の立場からの逆の歌がユーミンの「No side」だと思う。「人々がみんな立ち去っても私 ここにいるわ」「人々がみんなあなたを忘れても ここにいるわ」こういう愛を信じられなければ、人は生きていけない。
2014年11月19日
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"Feel it" 財津和夫作詞・作曲、メインボーカル本を捨て 服を捨て全て捨て 始めようイライラは もう終わりきょうからは やり直し We feel so good so good We feel so good so good裁判官も警察も税務署もほら 踊りだすまるで幼い子供のように自由自在に感じることさ悩むほど 人間は優れては いないもの見るよりも 触ること止まるより 歩くこと(後略)-----------------------------------------ロックンロールの小気味よいメロディ。”う、らんらら”というコーラスもいい。「書を捨てて 街に出よ」の感じだろう。この曲に連なるのは、のちの「フィジカルソング」。知識人というものは、知識の限界を感じると、街(現実)や体や感覚に立ち戻る。寺山修司然り、三島由紀夫然り、財津和夫然り。「まるで幼い子供のように」という歌詞は、財津さんのソロの、タイトルなんだったかな、「まるで子供のように 今はドアに鍵を閉め母の呼ぶ声に 答えもせず・・・・」の歌詞を思い出させる。この曲が入っているのは"I need you and you"なんだけど、iPodに入れてないので今確認できません。ごめんなさい。
2014年11月16日
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この小さな掌(詩歩子へ) 財津和夫作詞・姫野達也作曲、姫野達也メインボーカル君の握りしめた その小さな掌何を掴んで来た 僕らのところへ誰を探している その澄んだ瞳そこにいるじゃないか 君の母さんは 星が降りて来たね 僕たちに 花が咲いたんだね 僕たちにこんなにも強い 愛があると教えてくれた君 小さな神様眠る君を見つめ いつも僕は思う君が望むのなら この命あげよう(後略)----------------------------------------------------------姫野達也に娘(詩歩子)が生まれたときにつくられた歌。こんな素敵な歌詞を贈られて、姫野達也も詩歩子も幸せだろう。こんな素敵な歌詞をつくってしまう財津和夫はすごい。ライブではこの曲に合わせて詩歩子(その時、2、3歳だったろうか)と、彼女をあやす姫野のビデオが映されたりもしていた。姫野達也がこの歌詞につけたメロディはハッピーハッピー調でなくて、ちょっと切なくてもの哀しさも漂うところがまたいい。間奏の安部さんのギターも宇宙的な広がりを醸し出していていい。「星が降りて来たね 僕たちに花が咲いたんだね 僕たちに」という歌詞は、抑制的に喜びを表していていい。「君が望むのなら この命あげよう」という気持ちは僕もわかる。次男が生まれて1ヶ月くらいだったか、医者に呼び出されて、「心臓の右心室と左心室の間に1mmくらいの穴があいているため異音がする。将来塞がるかもしれないし、塞がらないかもしれない。塞がらないときには手術が必要となるかもしれない」と言われ、「どうして生まれて間もないこの子がそんな試練を受けなきゃならないのか。代われるものなら僕が代わってやりたい。僕の寿命が短くなってもかまわないから神様助けてください」と思ったことを覚えている。その後、穴は自然と塞がったようで、今は元気一杯サッカーをやってるし、父親なんぞウザいだけの存在みたいだけど。
2014年11月09日
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恋は素顔で 財津和夫作詞・作曲、メインボーカルどんなに奇麗な 口紅の色よりも笑顔が好きだよ やさしい君の口元はやり言葉も はやりの服も何にもいらない 素顔がいいのさ 甘い 甘い 甘い 甘い 夢のような 熱い 熱い 熱い 熱い 恋のリズム そのままで 素顔のまま鏡に映るよ 髪を結んだ君が化粧はいやだよ どこかわざとらしくてテニスもスキーも 夜のドライブもなんにもできない 君でいいのさ 甘い 甘い 甘い 甘い 夢のような 熱い 熱い 熱い 熱い 恋のリズム そのままで 素顔のまま(後略)-------------------------------------------------名曲とはちょっと違う、小品だけど、僕は結構好きな曲。歌詞の内容からすると、「君の季節」とちょっとつながるところがあるかな。「君の季節」の「君」は濡れたセーターを火で乾かそうとして焦がしてしまう。でも、そんな「君」をあたたかく見守る僕。「恋は素顔で」の彼女も、どちらかと言うと「イケてない」女性なのだろう。だけど、「イケてなくてもいいよ」と、素顔が好きだよ、と僕は言う。でも、女性にとってはそうはいかないのだろうな。やっぱり奇麗になりたいと思うのだろうし、イケたいのだろうし。財津さんは女性が「イケてない」歌よりも、自分が「イケてない」歌の方が多い。「夢中さ君に」もそうだし、「黒い髪のリサ」もそう。チューリップとして最後のオリジナルアルバム「run」の最終曲「たった一日で君との永遠が見えたんだ」はイケてない自分の老後が唄われている。「生きてゆくことが 何故か下手くそで前向きなんてとても なれやしない夏の海辺でも 冬のスキー場でも楽しむ他人達を 眺めてるだけ朝になったら カーテンを開け夜になったら カーテンを閉めてソファーの隣は 君が座ってるそして僕らは手をつなぐ」イケてない僕(このブログの筆者)は最初の4行に大きく頷く。僕も同じですと。そして、でも、「朝になったらカーテンを開け、夜になったらカーテンを閉める」という何気ない平凡な日常があれば、それで十分幸せで、ソファーの隣には好きな人が座っていて、手のぬくもりからお互いへの信頼を感じられる。そういう老後が何より幸せだろうと、僕も思う。「恋は素顔で」はこの曲に繋がるプロローグだと思う。
2014年10月05日
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愛の迷路 財津和夫作詞・作曲、メインボーカルビデオテープを戻すようには 愛は戻せないシャツのボタンを とめるようには 涙は消えない Why Why どうして君はいないのか もしも悲しい夢の続きなら ああ 誰かがいつか そっと起こしてくれるのに(中略) Fly Fly どこまで僕は飛ぶのだろう やがて悲しく 赤い夕暮れを ああ 漂いながら きょうも僕は星になる(中略) Sky Sky こんなに大きな空だから(後略)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー安部さんの簡潔なリードギターのイントロで始まるこの曲。JALのCMに使われていた。JALの依頼を受けて作ったのか、先に曲ができていて、歌詞が最適だからCMに起用されたのか、僕は知らない。いきなりサビから始まるのは心の旅やWake Upと同じ。でも、Why Whyのところも言ってみれば別のサビで、なんやこの曲、全体がサビか。ノリがいい。「シャツのボタンをとめるようには」ときたら「涙はとまらない」かと思ったら、「涙は消えない」。どうしてだろう。シャツのボタンをとめるように、涙が消える?あえて涙はとまらないをはぐらかしたのだろうか?シャツのボタンは留めればそれで作業終了。そんな風に、ひとしきり泣いたあとは涙はきれいさっぱり消えるだけ、その否定だろうか。でも財津さんならいいさ、何でもOKさ。Fly Fly以下の歌詞はJALを引き付けるのもむべなるかな。
2014年09月24日
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エジプトの風 宮城伸一郎作詞・作曲、メインボーカル銀の翼から 見下ろす世界は灼熱の大地 ミステリーエジプト初めてあいつを離れた 海のような カイロの空は青い予感をつくる踊るようなしぐさで もの売る女黒いベールに潜む 瞳に魅せられた光と影が織りなす砂漠命断ち切る 悪魔のような太陽宇宙見上げる 巨大なピラミッド過去と未来を 見つめる瞳スフィンクスが笑う(後略)---------------------------------次のアルバム「I dream」の劈頭を飾る曲。長い宇宙への旅からこの地上に戻ってきたチューリップ。僕はこのアルバム、粒ぞろいで好きだ。なんと財津さん以外のメンバーがしょっぱな。宮城さんの実力が認められたということか。姫野さんだってアルバム1曲目をうたったことはない。とにかくノリがいいので、1曲目にはぴったり。歌詞はエジプトとはかくなるものかと思わせる、魅力的な歌詞。まんまといえばまんまだけど、悪くない。「ミステリーエジプト」という言葉は「世界ふしぎ発見」を思い起こさせる。あと、歌詞全体が横山光輝のマンガ「バビル2世」を思い起こさせる。
2014年09月18日
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いつものように子犬の太郎さんのブログを見たら、やっぱし投稿してました。別に深くはないけれど、この曲を初めて聞いた当時の状況を詳細に書いてます。-----------------------------------------------------------------僕は中学・高校時代、土曜日に学校から帰った後、FM東京の1:00「歌謡ベスト10」2:00「ポップスベスト10」3:00は飛ばして4:00「森田健作、一粒の青春」を聞くのが好きでした。 この「一粒の青春」で「夏の夜の夢」を初めて聞いたわけですが、一緒に聞いていた弟(僕にチューリップの素晴らしさを教えてくれた愚弟)はこの曲がチューリップとはわからず、でもすごく良い曲だなと感動していた。僕は、コーラスの姫野君の声でチューリップと判り、「これ、チューリップだよ」と一発で当てたんです。誇らしかったなあ。 で、この曲、カラオケで歌ったことありますが、全部をファルセットで出すのは至難の業。結構低い音の部分があって、そこはどうしても地声になっちゃいます。 (2005年10月14日 01時08分09秒) -----------------------------------------------------------------FMでエアチェック(録音)していたあの時代。楽しかったなあ。。。
2014年09月17日
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夏の夜の海 財津和夫作詞・作曲、メインボーカル夜になった海は 波のひとり芝居夢はあると寄せて 夢はないと返す暗い暗い海に すべる白い船よどこへどこへ行く やさしいやさしい日々 遠い記憶を運ぶように 寄せる波は愛 はだしの下から 砂を削って 逃げ行く波も愛波は砂を抱いた 僕は君を抱いた島の南風が シャツの胸を揺らした(後略)------------------------------------------財津さんが全編裏声(ファルセット)で歌うこの曲。「ともだちのあなただから」以来の女になりきっての歌。僕がこの曲を初めて聞いたのは、土曜日午後4時からのFM東京「森田健作ひと粒の青春」という番組。僕はすぐにこの曲はチューリップだと見抜いたが、弟はわからなかった。それが僕の自慢。この曲の歌詞は文学的の極致。「夜になった海は 波のひとり芝居」昼間はたくさんの海水浴客もいて、寄せては返す波を眺めているけれど、夜の海は見る人がいないから「ひとり芝居」。うまいなあ。「夢はあると寄せて 夢はないと返す」。うまい!「波は砂を抱いた 僕は君を抱いた島の南風が シャツの胸を揺らした」。うまい!!夜の海を見ているのは「僕」で、その昔昼間の海で「君」を抱いた日を思い起こしているのだろう。なかなか洒落た曲です。ぜひ聞いてみて、あと、省略した歌詞を全部味わってほしいです。
2014年09月17日
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またまた、子犬の太郎さんの記事にコメントした9年前の私に出会いました。今よりずっと深い。どうも私は退化しているようです。---------------------------------------------歌詞もいいし、メロディーも綺麗ですよね。子犬の太郎さんがおっしゃる通り、単なる男女間の愛ではなくてもっと広く深い、人類愛のようなものを感じます。 「人はどうして求めはじめた ここに生きる以外のことを ああ、せめて心優しく生きていたい」・・・僕の悪い趣味(くせ)で、また勝手な解釈をつけますが、宇宙に旅立った財津さんは壊れそうな地球を逃れてここ(地球)以外のところに答えを見いだそうとした自分を反省したのでしょう。或いは「ここ」というのは心、「ここに生きる以外のことを」とはバブルに浮かれて享楽的、物質的で非精神的な世界に埋没することを言っているのかもしれません。 「君の落とした悲しみの・・・」の君は、自分の好きな人のことではないと思います。普通だったら、壊れそうな辟易するような世界から隠遁するように、自分の愛する人とだけの世界に閉じこもりそうなものですが、財津さんの場合はそうでなくて、もっと広い愛を歌っているのでしょう。ここでいう「君」は、今までの人類史の中の、良心に従って生きてきた人たちのことを指しているのではないかと解釈します。 安部さんのギターの音が天空か宇宙に響くような音に聞こえて、この歌自体は宇宙とは関係ないけれども、やっぱりチューリップの宇宙遍歴を感じさせます。 (2005年10月09日 01時17分15秒) ---------------------------------------------
2014年09月11日
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愛を抱きしめて 財津和夫作詞・作曲、メインボーカル幸せが 何かなんて庭の花は 答えやしないああ ただそこに 咲いているだけ人はいつから 求め始めたここに生きる 以外のことをああ せめて 心やさしく生きていたい 君の落とした哀しみの 数だけ僕が拾っていくよ 君の苦しみの重さだけ 僕に持たせておくれもう何も いらないねすべては時の川に乗せてああ 愛だけを 感じて生きていたい(後略)-------------------------------------------------The 10th Oddysay から始まった、アルバム最終曲は美しいバラード。この曲も本当に美しい曲だ。財津さんの透明な声と素直な歌い方がよく似合う。人は哲学することによって知性を伸ばしてきたのだろうけれど、「なぜ生まれてきたか」とか「いかに生きるべきか」と考え始めたときから人は自分の人生を否定することを覚えたのかもしれない。庭の花のように、「幸せがなにか」なんて考えずに、人も一瞬一瞬を精一杯咲き誇ればいいのだろう。最近の本ではよく、過去も未来もない。あるのは今だけ。余計なことを考えずに今を一所懸命生きればそれでいいしそれが幸せだ、と説く。そうなのかもしれない。人はいつから 求め始めた ここに生きる以外のことをの「ここ」とは何だろう。地球かもしれないし、自分の心かもしれない。君の落とした哀しみの「君」とは誰だろう? 僕は地球のことじゃないかと思う。人をはぐくみ育てた地球が人から裏切られて破壊されていく。それを財津さんは慰めていこうという志を立てたのではないか。もう何もいらないね すべては時の川に乗せては、チューリップ復活後の最後のアルバム「run」に所収の「すべては忘れた」に通じる歌詞だ。僕もこうありたいと思う。死ぬそのときに、自分の名前も忘れるように、自分の使命はすべて果たして無になる。これができれば、名はなくとも、子孫に美田を残さずとも、幸せなのだと思う。
2014年09月11日
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