西式甲田療法

 西式甲田療法

2010年04月19日
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カテゴリ: 甲田療法


私達の身体は、単に細菌だけではなく、花粉とかダニの蛋白、カビなどの異物が体内に侵入してくると、この異物(抗原)を捕捉して処理し、体外へ排泄しようとする働きが活発になってきます。

そして抗原を捕捉処理するため、抗体というものが産生されるのであります。(図1参照)

(図1)抗体のつくられる経過
↓
抗原の侵入
↓
大食細胞
↓
T細胞(胸腺由来のリンパ球)
↓
B細胞(骨髄由来のリンパ球)
↓
形質細胞
↓
抗体

抗体には表1のようなものがあってそれぞれの機能をはたしておりますが、抗原と抗体の結びつきのちがいによって、症状の出方も変わってきます。

(表1)
IgG  1500mg/血液100cc中
IgA   200mg/血液100cc中 
IgM   150mg/血液100cc中 
IgD    10mg/血液100cc中 
IgE   0.1mg/血液100cc中

したがってアレルギー反応を現在は四つの型に分類しております。(表2参照)

表2.アレルギー反応の分類
型      I 型      H 型          IH 型        IV 型
名称    即時型    細胞障害型      免疫複合型      遅延型

抗体   レアギン    Cytophilic      沈降抗体       感作リンパ球       (lgE)      抗体                                  (Killer T Cell)

反応の場 肥満細胞  標的細胞の表面   血管壁又は組織  血管内又は組織内

      好塩基細胞


疾患例 気管支ゼンソク   溶血性貧血     血清病      アレルギー性                            

      ジンマシン      胎児赤芽球     ジフテリア     接触皮膚炎


      アレルギー性鼻炎                          蛇 毒             ウルシカブレ

      アレルギー性結膜炎             全身性            洗剤カブレ

      ペニシリンショック                       エリテマトーデス

      アトピー性皮膚炎

皮内反応   即時型                                    3~8時間            遅延型

        15~30分                                 発赤               24~48時間

        発赤

なお、抗原となるものはだいたい表3のごときものであります。

表3.抗原となりうるもの

1.花粉、カビ、犬猫の毛、ダニなど

2.食物(牛乳、卵、大豆、ソバ、カニ、エビ等)

3.注射薬・内服薬(ペニシリンなど)

4.物理的刺激(日光・寒冷など)

5.汗(コリン性)

6.心因性(精神的なもの、暗示など)

さて、ここでアレルギー反応のI型について、たとえばアレルギー性鼻炎やジンマシン、あるいは気管支喘息というような症状がどのようなメカニズムで出現するのかということを少し説明してみます。

いまたとえば卵白蛋白にアレルギーのある人が卵の入った食品を食べたとします。

卵の蛋白が胃腸で完全に消化分解されて、アミノ酸とかジペプチッドのような小さな分子の型で腸壁から体内へ吸収された場合は、これは栄養素となり、問題は起こりません。

ところが、卵の蛋白の消化が不完全で、蛋白質とかポリペプチッドのような大きな分子のまま、腸壁から吸収された場合は、卵白蛋白は抗原(異物)となって、組織の中の肥満細胞の表面で抗体(IgE)と結合します。(図2参照)

図2・脱顆粒現象

          抗原(卵蛋白)
               抗体(IgE)                 → ヒスタミン
                |ーーーーーーーーーーー     → セロトニン
                |                          → ロイコトリエン
                |     核                     |
                |                            |
                |                            |
                |      肥満細胞         |
                |ーーーーーーーーーーー|

そうすると、肥満細胞の表面で細胞膜が破れ、中からヒスタミンとかセロトニン、ロイコトリエンなどのケミカルメディエーターが飛び出してきます。この現象を脱顆粒現象というのです。

この細胞外へ飛び出したヒスタミンやセロトニンなどが人体の皮膚や粘膜などに作用すると、ここにいろいろなアレルギー症状が起こってくるのです。

たとえばジンマシンは図3のごとくに皮膚の表面で赤い斑点をつくって、痒みを発生させます。

図3・ジンマシンの出現する原因


皮膚・表皮---------------------------------------------
皮膚・真皮~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~                                

      |      /  蛋白質の漏出(赤い斑点が隆起)
          |    /←ヒスタミン→    ↑
          |  / (痒み発生)  ↑毛細血管↓
          |/               ↑毛細血管  毛細血管↓
          |            ↑毛細血管           毛細血管↓
          |          ↑細小動脈              細小静脈↓
          |       ↑血液                             血液↓
       疼痛神経

すなわちヒスタミンが皮膚の表面にある疼痛神経の末端に作用すると痒みが起こってきます。

またヒスタミンが血管壁に作用すると、血管壁の透過性が高まり、普通の状態なら、血管外へ漏出できない蛋白質も、血管外へ漏出して、皮膚表面に赤い斑点が隆起してくるのです。

これがいわゆるジンマシンというものです。

もしこのヒスタミンが皮膚と異なった場所、たとえば気管支粘膜に作用したらどうなるか?

気管支の周囲をとりまく平滑筋が収縮し気管支の内腔が狭くなります。

しかも、気管支の粘膜からは粘液の分泌が亢進してきますから、気道はいよいよ狭くなり、呼吸困難をきたすことになります。

これがすなわち気管支喘息の症状であります。

さらにまた、ヒスタミンが鼻の粘膜に作用したらどうなるか? 

鼻の粘膜は血管から漏出してきた浸出液で厚くなり、そのため鼻腔は狭くなってきます。

しかも、粘膜からは粘液(鼻汁)がドンドン分泌されますから、鼻づまりとなり、鼻汁がたえ間なく流れ落ちるという困ったことになるのです。

またヒスタミンによって鼻粘膜内の神経が刺激されるとクシャミの連発ということにもなるのです。

ヒスタミンの他のセロトニンやロイコトリエンなどもだいたい似たような症状をひきおこすということがわかっております。

以上の説明で理解されたように、アレルギー性鼻炎も気管支喘息も、またジンマシンも、起こってくる場所や症状がちがうけれども、その発症メカニズムは同じなのであります。

したがって乳幼児期にアトピー性皮膚炎で悩んだ子どもが小学校へ通うころになって、アトピーが治ったが、そのかわりに気管支喘息が出てくるようになり、さらに成人期に達したころから、花粉症(アレルギー性鼻炎)が交替して発病するといった具合に、同じ人間でアレルギー病が姿を変えて出てくる場合もあるのです。

これをアレルギーマーチというのであります。

要するに抗原と抗体が結合したときに起こる脱顆粒現象なるものがこれらの病気の根本問題となってくるのです。

最近の研究では、アトピー性皮膚炎はアレルギー反応のI型だけではなくIV型つまり感作リンパ球が関与して起こる遅延型アレルギーも関係していることがわかってきました。(表2参照)







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最終更新日  2010年04月19日 16時54分16秒
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