35年以上前、毎日池袋、新宿間の山手線に乗っていた。高田馬場駅前にあった有名な噴水、いつ無くなってしまったのでしょうね。
当時、池袋から乗る朝の山手線は本も読めない混雑で、車窓を眺めるのが唯一の退屈しのぎだった。乗換えの都合上、高田馬場ではポルノ噴水の前で止まる車両に乗っていた。
「質スズヤ」と書かれた扇形のネオンサイン、その前に立会いの力士のような格好をした男女の人形があった。男の方は故先代貴ノ花、女の方はマリリンモンロー、質屋社長の贔屓だと友人から聞いた。
その中央から噴水が出て、人形を乗せたまま土俵が回る仕掛けだったと思う。
ポルノと言っても黙って下を向く必要はまったく無く、
「何、あれ?」
と老いも若きも口をあんぐりさせる程度のもので、質屋の宣伝効果は十分だったはず。高田馬場を通過する機会も少なくなった。
目白に泊まり、車窓に目を凝らしていると、たまらなく懐かしくなってきた。
いつか、気付かぬうちに無くなっていたその噴水、今でもありありと目に浮かぶ。
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