信州名物として、つとに有名になっている「おやき」。
松本に住んだ1950年代から60年代、こんなものはなかった。少なくとも街場では売っておらず、農家のおやつだったのかもしれない。
いつの頃からか、信州へ行くとあちこちで見かけるようになったが、食べてみようと言う好奇心は希薄だった。
先月、信州新町の道の駅に寄ったときのこと、蕎麦を食べただけではお腹が満ち足りない。ちょうどおやきが売っており、食べてみたくなった。中身はこれまた信州名物野沢菜にした。
想像した通りの味、何度も食べたくなるような絶品の味ではないが、中華饅頭よりも食べた満足感がある。そして野沢菜は求めていた味。
信州に来ると野沢菜を買い求めることが多い。しかし、子供の頃の味ではない。おやきの野沢菜は昔食べた味に近い。
家で漬けていた野沢菜は、どんな漬け方をしたのだろう。母親が居なくなった今、もう確かめようがない。
「なんだと思う?」
私の妻を35年もやっているのだから当然と言えば当然ながら、一度で当てた。
「名物に美味いものなし」言い得て妙。本当に美味ければ全国中模倣品だらけになり、名物ではなくなってしまう。
宮城県北部の某所で模倣品を見つけた。模倣品が出れば本物。ちょっと小さいが似たような味だった。

ふしぎなことに当地のスーパーで売っている信州産の安い野沢菜漬は、昔ながらの味に近い。単なる塩漬けなのだろうか。
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