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2006.09.27
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カテゴリ: 社会学
先日、相方と口論になりました。

ちょうど昨日のけんなママさんの記事と重なる話だったので書いてみます。
私が何回も言っているように、男女共同参画基本法はザル法です。
なぜなら、女性に「男並みに働けば男並みに出世できるよ」と強いたからです。
この一見平等に見られる価値基準が整えられることで、「家庭のことで仕事に影響を及ぼすのは我がまま」という訳の判らない理屈がまかり通ることになりました。
要するに、「仕事や出世を選択するならもう言い訳は効かないよ」「平等にチャンスは開けているんだよ」ということになったわけです。
しかし、「男並みに働く」ってどういうことでしょう?
つまり家事や育児がまともに出来ない長時間拘束で働く、ということです。

彼女が言いたいのは「本当に」男と同じ目線で評価されるのか、ということだったのは解っていたんですがカチンと来てしまって「そうじゃなくて、どうして女性が仕事に生きるか家庭に重点を置くか、その二者択一を迫られなきゃならないんだよ」と声を荒げてしまい、口論と言うか激しい議論になってしまいました。
まず、問題は女性が男並みに働いたとして、本当にそれが男と同じ基準で評価されているのか?という疑問があります。
表では綺麗事を言っていても、根強い女性差別は今もあります。
それをさして「ガラスの天井」と言います。
次に、仮にその評価基準が平等になっていたとしても、家庭内での家事労働が平等にシェアされていなければ、それは真の平等ではありません。
そして、出産という選択をとった場合、身体的ハンデを伴うのは女性なのです。
ある夫婦が両人とも仕事に邁進しているとして、そしてある時出産をしたくなったとしたら、それは夫婦にとって選択の重みが性によって分かれます。
本当にそれでいいのでしょうか?
また、ここでいう仕事に命をかけるということは、すなわち「家事を捨てる」を意味しています。
なぜか?
家事に割く時間などとっていたら、同僚に遅れをとってしまうからです。

職場とは、日常生活を営む人間が集まっているところのはず。
しかしその日常生活をやろうとすると、仕事をしこたま頑張った後でしかも手間のかかる家事をやるという超人的な努力が必要なのです。
もちろん、そんな中きちんとこなしている人はいます。
それは確かに凄いことです。
しかし、仕事と家庭の両立とは凄くないと出来ない、そういうものなんですかね?

やり遂げるには凄くなければ到底叶わない、それは果たして「日常」生活なんですかね。
しかも、この凄さの求められ度には性差がある。
私は少子化が悪いとは全く思わないのですが、確かにこれでは結婚控え、産み控えする人が増えるのは当たり前。
そして、それはシングルマザー/ファーザーの苦境、それに伴うその家庭の子供の生きにくさにもつながって行きます。
また、こういう価値観が根強く定着していることで、別に仕事に生きるわけではない、生活のために働く女性にも悪影響が出ています。
私は生活のために働くことを悪いことだとは思ってないのですが、職場ではそれでも「男並み」を押し付けられる。
そして、家庭作業に時間をとられる人は、その就業動機は別にしてよく仕事が出来る人であっても評価対象から外されるのです。
なめとんか!!!
まあこういうことをつらつら相方に向かって反論していたら、「君はそれがいかんとか批判するだけでじゃあどうするっていうことを言わないからずるいよ」と言われてまた逆上。。orz
まあね、それは確かにそうだしね、批判するばかりの政治家や社会学者の論を見聞きして自分でもイライラしてるわけだけどさ。
偉そうに「市民の立場から声を上げるんじゃ」と言ったもののだからと言ってそれがシステムの改変につながるかというと限りなく怪しい・・・・・。
私のジレンマです。
あと、もう一つジレンマと言うか苛立ちがあって、こういうようなことを私が言うと必ず、「いつか結婚したいんですね」とか「子供さんが欲しいんですね」とか、もっと勘違いした例だと「女性になりたいんですか?」言われることです。
私は別に結婚もしたくないし子供も欲しくない。
女性になりたいからジェンダー社会学を学んでいるわけじゃない。
私が自分や相方の環境「だけ」を良くしたいからこんなことを考えたり言ったりしてるんじゃない。
もういい加減「自分の問題だから」真剣に考える、という図式、やめませんか。
では自分のことでなければどうでもいいんですかね?
確かに私も人様の生き方なんかどうでもいいですよ。
しかし、今社会に蔓延している理不尽は「個人の考え方(=思想の自由)」という言葉で許されていいものですか?
私はそうは思いませんね。
上野千鶴子という社会学者が、ある著書の序文で、「黒人が白人より劣っているとか言うのは社会的に許されないのに、どうして女に対してはそれが許されるのか」ということを書いていて膝を打ちました。
やっぱり、許されないですよね。
今は無力ですが、こうやって自分の考えを長々と書いたり、けんなママさんのように自分の思いを書いたりすることは、例え島宇宙化していようともとりあえずはパブリックな場に載るわけですから、完全に無意味というわけではないと思います。
以上、相変わらずの長文失礼しました。


p.s.よくアメリカの企業を引き合いに出して「託児所の充実」などという美例が挙げられますが、アメリカは完全に「金銭実力主義」です。金がある者しかちゃんとした託児所には入れられない。貧困層にはそんな施設の利用など及ぶべくもないのです。それに比べればまだ日本はましな方です。また、北欧型は超高税が可能にしている福祉システムです。今階層化しつつある日本の社会状況では、どちらを選択しても我々貧乏人は完全に破綻します。





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Last updated  2006.09.27 18:01:10
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