塾講師ママ中学受験サポート国語-合格だけでいいんですか-

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精神年齢を上げたい!



ここのところは、精神年齢が上がるような試みについて書いていますが、
ニュースなどの話題を家族でするというのは、てっとり早い方法だと思います。

社会の時事問題に直接結びつくとか、面接で最近気になったニュースとその感想を尋ねられたりとか、
国語で新聞記事が出題されるケースもありますから・・・ということも言えますが、それだけじゃなくて
社会とか世の中の流れに興味を持つことは、それだけ視野も広がりますし、いずれ理解していかなくちゃいけないことです。
その際、(性的な事件や子供に不安を与えるようなものは別にして、)
国際問題だとか政治的な問題だとかちょっと難しすぎるという理由では選別しなくていいと思っています。
与えずに0のままより、100与えてみて2でも3でもなにかひっかかることがあればよし。
その種がどこかで芽を出すかもしれません。
「子どもだからわからないだろう。どうせ無理だろう。」という周りの大人の態度が子どもをずっと子どものままに縛り付けてしまうこともあります。

全てを完全に理解させるのは無理だけど、それでもあえて投げかけてみる。
触れさせてみるということ。
赤ちゃんのときは、みんなそうやって話しかけてましたよね?
理解できるとかできないとかじゃなくて、たくさん話しかけて、
絵本を見せたり、おもちゃを持たせてみていたと思うんです。

例を出すと、私は過去に
「死刑制度、すでに廃止にしている国もある。日本は現在死刑は行われている。
死刑があることで犯罪が減るという考えもあるし、
人を殺すのはよくないのに、国が死刑を認めたら人の命を奪うこと認めたことにならないかという人もいる。みんなはどう思う?」
とか「自衛隊について」とか、アメリカでの同時テロの事件の際には、
「命を捨ててまであんなひどいことをした理由は何だろう。それで何かを得たのかな。」
とか、「暴力って何を指して言うのかな?」など小6の生徒に投げかけたことがあります。

私自身も明確には答えなど言えません。
今、君達が生きているこの世界で現実に起きていることなんだよ。
いずれ今のおっちゃん、おばちゃんたちが退いて、
君達が日本という国を動かしていかなくちゃいけないときに、
今、日本はどんな国かわからない、世界はどうなっているかわからない・・・では、せっかく勉強しても何か足りないよ。
新聞のわかるとこだけ読んだり、ニュースを見ながらおうちの人と話してみたり、
学校の先生に聞いてみたり、図書館で調べたりしてごらん。
少しずつ自分の考えたことを言葉にしたり、友達の言葉をきっかけに
けっこうするどいことをついてくる子がいて、
驚くことが何度もありました。
「できない・わからない」って決めつけちゃいけないんだなと思ったものです。

今までニュースなら、CM並みにチャンネルを替えていた子が、
少し手を止めてアナウンスに耳を傾けるとか
「これ、どういうこと?」とおうちの人にたずねてきたとか
それだけでも意味はあると思います。

NHKのこどもニュース 小学生新聞 YAHOOきっず など、今は子供にもわかりやすい情報がありますしね。
いずれ出て行くことになる社会を、柵の向こうからちょっとのぞいている感じであったとしても、
その存在に気がつかない子よりも見えるものが増えると思います。

低学年には、いくらなんでもまだちょっと早すぎますね。
地域とかマナーとかルールの話が、その入門編になるかなと思います。
市役所とかお店とか消防署とか図書館とか、そういうものの役割や働いている人々が自分の生活を支えてくれていて、
自分ひとりが生きるのに信じられないぐらい多くの人が関わっているってなんとなくイメージできるといいなと思います。

大人でも、自分は本来社会の一員であり、衣食住周りの物も何一つ自分一人の力で完成させたものはなくて、
何千何万という人達に支えてもらって生活が成り立っているというのに、
まるで社会は自分とは全く関係のない異次元の世界のような感覚になっている人が増えているようです。
それって・・・問題ですよね。
自由の意味を履き違えていると思うことも多いです。

ただ、最近あまりにも悲しい事件や耳をふさぎたくなるニュースが多くて、
気が滅入りますね。
ニュースの時間の最後は、視聴者から募集した心あたたまる話や、心が洗われるような子供の作品とか
そういう前向きになれるようなもので締めくくってくれないかしら・・・と思うのは私だけでしょうか。
アニメも日本昔話こそ復活しましたが、名作と言われるようなゆっくりと主人公が成長するといった、安心して見られるものが少ないような・・・。

これだけ命を軽視した事件や、法の目をかいくぐって・・・とか
金が全てみたいな報道が続くと、
社会、国、世界に絶望してしまう子供がたくさん出てくるんじゃないかと
思ってしまいます。

しかしそれは、時代の流れの中でそんな社会を作り出してきた大人の責任。
だからこそ、そんな社会で生き抜く力、そんな社会を変える力、しっかりと考え判断する力、困難に立ち向かう力、
失敗から学ぶ力、人と人とを結ぶ力、世界を見る広い視野・・・今の子ども達には必要だし、
大人たちが真剣にそういう力を子ども達につけてあげることを考えていかなくちゃいけないんじゃないか・・・と思います。





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