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2003年10月14日
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 政党機関紙の連載漫画、オダ・シゲさんの「まんまる団地」が1万回を数え、話題になっている。

 連載媒体では、東海林さだおさん、植田まさしさん、佃公彦さん、いしいひさいちさん、加藤芳郎さんといった新旧の新聞連載漫画家と連載回数を比較しながら紹介。椎名誠さんは、「とてもレベルの高いユーモアとアイロニーの精神を持っていて、ずっとファン」というメッセージを寄せている。

 この項の主旨にこだわって見た場合、オダさんと、そうしたロングラン漫画家たちとの間には、決定的な違いがある。オダさんは漫画家専業ではなく、28年間にわたる連載期間の大半を、会社員と二足のわらじを履き続けていたということだ。

 連載開始時には、まだ「日曜大工」という言葉が当たり前のように使われていたが、オダさんに言わせると、自分はそれをもじった「日曜漫画家」だったという。平日は会社の仕事に明け暮れ、休日にまとめてネタを考えるからだ。

 しかし、日曜大工はしょせん趣味に過ぎない。オダさんの漫画は何といっても日刊紙の連載だ。絶対に原稿を落としてはならない。日曜も祭日もないのだ。ネタが浮かばないときや本業の仕事が忙しいときなど、逃げ出したいときも何度もあっただろうなあと思う。

 それが、いまや、(一介の労働者が)漫画史に名を刻み込むまでになった。オダさんを信頼し、任せた編集者の桁外れの度量には驚くばかりだが、オダさんの仕事がその期待と信頼に応える結果を出してきたということだろう。「まんまる団地」の1万回達成は、編集者の慧眼とオダさんの誠実さによる合作といっていい。

 オダさんの場合はいささか特殊な例かも知れないが、たとえ「二足のわらじ」「副業」でも、まじめに長く続けることで、いずれそれが注目されることもあるし、その継続性が評価されることもある、ということだ。その一点においても、オダさんの偉業は十分意義がある。私はそう考える。

 で、ミエミエの結論になるが、「主婦」を逃げ道にしているそこのSOHOさん。あなたがくすぶっているのは、あなたの立場や環境のせいばかりとは限らない。そもそも評価される、自己実現できる機会自体を獲得すべくあなたは努力したことがあるのか。

 ヘーゲルは「小論理学」の弁証法で、「偶然」と「必然」の関係について説いている。あなたが自己実現できる機会をいつ得られるかは「偶然」性に依存することを否定しきれない。しかし、その機会を獲得するための日常的努力は「必然」的なものであり、責任転嫁することなく、自分自身がその責を負うものである。



「必然」も用意せずに「偶然」を待つのは、図々しいだけでなく不毛なのだ。





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最終更新日  2003年10月14日 21時34分47秒
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