歴史哲学フラグメント

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2004.09.13
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映画よりも(下記「参考」に挙げた)田中宇の論評を先に読まされていたの

子メールと映画は別物だってことがよくわかった。

映像の威力が脳天を直撃した。ふだん電子メールを眺めているのとは全く違
う。しかしそれ以前に、田中宇とマイケル・ムーアを同列に扱うのがおかし
い。もし田中宇が映画を作ったとしたら、たぶん教育番組みたいになるんじ
ゃないかな。ジャーナリストと言えるのはやはりマイケル・ムーアで、現地
映像や突撃取材、ブッシュの語り口から死んだ兵士の母親のむせび泣きまで
を取り上げて現実に迫ろうとしている。


見ているニュース映像や普通の人々の話が多くて、たとえば、911のあと
テロの恐怖におびえる人々の感じがよく伝わってくる。

それに比べて田中宇の論評は、パソコンにかじりついて見る(カッコつきの)
「現実」の域を出ていない。ジャーナリストとして代弁すべき人々の〈声〉
が聞こえてこない。ニュース解説員、田中宇の声が聞こえるばかりだ。マイ
ケル・ムーアの場合には、自分の声で語っていながら他の人々の声を代弁し
ているのに対して、田中宇のメールマガジンには、そもそも声がない。以前
はちゃんと現場取材をした良い記事もあったのに、最近はどうしたのかな。

イスラエルを視野に入れているという点に関しては、たしかに田中宇のほう
が一枚上手だ。イラク戦争は、イスラエルと「ネオコン」の関わりを抜きに
して分析すべきではないのかもしれない。しかしアメリカ人の生活感覚から

というムーアの説明のほうが、はるかに的を得ているのだろう。それに対し
て、田中宇の分析のように、ユダヤ=キリスト教の終末思想を常に思い浮か
べているネオコン支持者が、いったいどれだけ居るのか疑問である。「謀略
をやっているのはムーアの方ではないか」とまで言っているのは、常に何か
の陰謀説を編み出している猜疑心が露骨に表れているようにしか読めない。


生き生きと語る人間はアメリカ人ばかりだということだ。アラビア人の声は、
かなり訛りのある英語でしゃべる部分だけが、かろうじて生の話として聞こ
える。アラビア語の部分は字幕で読むだけだ。

それを別にすれば、映画として見られるように短く切り詰めながらも、効果
的に戦争の現実がちりばめられている。焼け焦げた赤ん坊や、手をぐしゃり
とやられた子どもの傷。これを見ないで兵器の「効果」など語るべきではな
いだろう。

血まみれの米兵。焼け焦げた死体が鞭打たれ吊るされる場面。夜中の家宅捜
索におびえる女性や子ども。爆撃で親・夫・子どもを殺されたおばさんが怒
り叫ぶ声。これを思い浮かべないで、どうして戦争が語れるんだろうか?

そう言う自分も、イラクの現状をこの目で見たわけではないから、こんなこ
とを言うのは傲慢かもしれない。しかし、マスコミで報道されるイリュージ
ョンを一歩踏み越えて現状への想像力をもてば、近くに居る人々と世界の現
実について語り合えると信じたい。となりのオッチャンみたいなマイケル・
ムーアは、それを示したかったのだろう。

○参考

田中宇、「華氏911とイスラエル」
http://tanakanews.com/e0716moore.htm

田中宇、「キリストの再臨とアメリカの政治」(上の記事の続き)
http://tanakanews.com/e0721secondcoming.htm

マイケル・ムーア、日本語公式サイト
http://www.michaelmoorejapan.com








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Last updated  2004.09.13 16:40:49


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ブッカー・リトル@ Re[1]:数の問題ではないが、多くの人が亡くなられた(10/30) JSF.さん, 清造さんの解釈の誤りは指摘…
むにゅう! @ Re:イラク、民間人の死者「10万人以上」(10/30) 戦争に負けるということはそういうことで…
JSF. @ Re:数の問題ではないが、多くの人が亡くなられた(10/30) 清造さん >死亡率1,5倍の方を採用し…
ブッカー・リトル@ Re:数の問題ではないが、多くの人が亡くなられた(10/30) いいかげんなことを言わないで下さい。 h…
某S氏 @ 自業自得 >香田君はまるで、そうした人々が犯した…

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