家族留学奮闘記

家族留学奮闘記

2024.01.07
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テーマ: ☆留学中☆(2569)
カテゴリ: 留学情報


備忘録として秋学期に履修した授業 3 つについて書き留めておきたい。シラバスを見ながら書いているが所々うろ覚えの箇所がある。教科書や論文を一つ一つ照らし合わせながら書いているわけではないので不正確な箇所があることはご容赦いただきたい。

授業:Introduction to Applied Linguistics

Week 1 Orientation

自己紹介、授業の概要、授業の進め方、成績の付け方、Plagiarism など違反事項の確認、

Week 2 応用言語学という学問とは?

論文3本、オプションでもう1本の計4本。全て応用言語学に関する論文である。全て違った角度から応用言語学を定義しており、すべての論文を読んだ上でどのようにこの学問を定義するかという授業であった。従来の言語学、また教育言語学(Educational Linguistics)とどう異なるのか議論するのは非常に面白かった。

Week 3 応用言語学が扱う問題

論文2本。論文を読んだ後にリスポンスをCanvasに提出しなくてはならない。抽象的な描写が多くなかなか具体化していくのが難しかった。

Week 4 応用言語学者の活動

論文2本、オプションでもう一本の計3本。応用言語学というより社会言語学(sociolinguistics)に近い内容出会った。言語学者がどう問題を見つけ出し、その問題にアプローチしているか学んだ。

Week 5 言語学習の概念化

論文2本、オプションでもう一本の計3本。談話(discourse)という枠組みの中で言語学習がどう体系化されているか学んだ。言語と文脈は切り離そうとしても切り離せない。文脈が与える影響について学んだ。

課題:

初めて長めのレポートを提出した。自由度が非常に高い課題で、自分で問題を提起してその解決策を模索しなくてはならずかなり時間を割いてレポートを仕上げた。論文のフォーマットも慣れておらずスタイルを合わせるのにも苦戦した。結果的に100点中95点を獲得することができた。教授からもお褒めの言葉をいただき自分の投資した時間と努力は無駄でなかったと実感できた瞬間であった。

Week 6 Academic Discourse Socializationとそのプロセス

論文3本、教科書のチャプターリーディング。この辺りからリーディングがかなり重くなってきた印象だ。読む内容の難易度もかなり難しくなってきて一度読んだだけでは内容が頭に入ってこないことが多々あった。

Week 7 議論の提示方法

論文2本、ビデオ1本、オプションの論文1本の計4本。論文の書き方を再度学んだ。引用の方法や出典の書き方を復習した。特にPatchworkとPlagiarismの微妙な違いは興味深かった。知らぬうちにAcademic Dishonestyに手を染めないようこれから気をつけたいと思った。

Week 8 学術論文でのコミュニケーション方法

論文2本。レトリカル・シチュエーション(読む人の背景知識、目標、目的)を意識した論文の書き方を学んだ。アカデミックな論文であっても読み手を意識したわかりやすい文体を心がけたい。

Week 9 応用言語学との関わり方

論文1本、教科書約60ページ。

Week 10 言語とアイデンティティ

論文4本、オプションで1本の計5本。アイデンティティ、人種について深く扱った。日本のような比較的homogeneousの国家ではこのようなトピックは扱われたことがなかったので非常に新鮮であった。raceとethnicityの違い、Raceとracismの違いについて授業中に議論をした。アメリカ国内で人種差別を受けたクラスメイトもいて聞いていて心が痛む場面もあったが、アメリカ社会の現実を目の当たりにしたような気がした。自分が日本で育ちそのようなトピックに関心がなかったせいかもしれない。人種問題に対して無知すぎる自分に少しだけ腹が立った。

Week 11 リサーチメソッド

この辺りから論文の課題は無くなった。その代わり自分で図書館に行き興味のある論文を探すようタスクが与えられた。与えられたリーディングをこなすのも大変だが、自分の興味に関連する論文を探し出して読み込む作業もそれはそれで非常に大変だ。

Week 12 論文課題準備、Week 13 論文課題準備と教授からのフィードバック

Week 14 最終試験に向けて復習

課題:レポート提出

自分で課題を見つけ、論文を引用しながら解決策を探るという課題であった。いくつか与えられたパターンに応じて書き方を変えなくてはならず、最終的には3000〜4000ワードほどのレポートになった。Canvasに提出したあと両手を天井に突き上げ、心の中で大きく叫んだ。それほど時間をかけたし、達成感を感じた瞬間であった。成績のことはひとまず置いておいて次週やってくるファイナルに向けて机に向かうことにした。この時期は他の授業でも課題が山場を迎え、休む時間がないほど勉強した。授業が終わったら図書館へ、そしてアパートに戻って睡眠をとって、また翌朝図書館に向かう生活を続けた。時間を惜しんで書物に耽り、勉強したのは何年ぶりだろうか。学生時代の懐かしい思い出が蘇ってきた。

Week 15 最終試験

最後に2時間のテストが待ち受けていた。10数年ぶりに受けるテストはこれほど緊張するとは思わなかった。いくら勉強しても頭の片隅には常に不安が付きまとうのである。どんなに今までの論文を読み込んでも自分が完璧から程遠いように思えてしまう。軽く負のスパイラルに陥っていたが、友人からのアドバイスもありなんとか前向きになり試験を乗り越えることができた。

最終的にこの授業は A をいただくことができた。最初は課題のペースについていくのに必死で苦労したが、後半は授業内でのディスカッションにもなれ自分からどんどん発言できるようになっていた。教授や友人が自分の発言の後に頷いてくれると自分の自信につながった。教授がディスカッションがしやすい環境を用意してくださったのも非常にありがたかった。発言をすると ”Thank you.”/“I appreciate your remark.” など言ってくれるのだ。自己肯定感を高めるような助言があるとクラス内の発言はより多くなる気がした。あとはクラスのサイズの問題だろうか。私の大学では最大でも人数が 17 人ほどになっている。教授は 17 人でも「人数が多すぎる」と不満を漏らしていた。日本ではいまだに 30 人~ 40 人での一斉授業が当たり前に行われている。そこでディスカッション中心の授業をしろというのにそもそも無理があるようだ。一人一人の発言に耳を傾けるためにはクラスのサイズを 15 名程度まで減らさないと物理的にディスカッション中心の授業は成立しないだろう。


きたろう






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最終更新日  2024.01.07 09:04:57コメント(0) | コメントを書く
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