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エリス島は自由の女神が建っているリバティ島のすぐ近くにある小さな島とその上にある移民局(Immigration Office)を指す。1892年から1954年までの62年間の間、Ellis Islandが移民がアメリカに到着後最初に通過するゲートウェイとして機能していた。ここを通過した移民の数は約1200万人とも言われ、アメリカ人の約半分はこの移民局で先祖を辿ることができると言うから驚きだ。
移民局の外観:
現在の移民局は国が定めた博物館として観光客で賑わっている。世界でも類を見ない移民の流入がなぜ起きたのか、当時の資料を見ながら学ぶことができる。インパクトは勿論自由の女神の方があるのだが、エリス島もアメリカの歴史を学ぶ上で非常に貴重な資料が並び決して侮れない。自由の女神、エリス島を含めて少なくとも半日は確保しておきたい。
当時の人々がなぜアメリカに渡る理由は多岐に渡る。宗教の迫害から逃れてきた人々、政治的対立により追い出された人々、より良い雇用機会を求める者、単純に冒険心に駆られた人々と目的そして人種も多種多様だ。ヨーロッパで勃発しその後世界に飛び火した第一次世界大戦、そしてその後起こった第二次世界大戦と政治的に非常に不安定な時期だったこともあり、現在の移住とは動機が大きく異なることがわかった。中には所持金がゼロで戻るお金もなくまさに背水の陣でアメリカに渡った人々もいることがミュージアムでわかった。
この島に上陸したら是非2階のRegistry Room(もしくはGreat Hall)を見学したい。当時はこの大きな広間が受付所となって移民が呼ばれるのを数時間も待っていたという。
このGreat Hall以外にも健康診断所や許可が下りなかった者が滞在する勾留所の展示もあって非常に面白い。飛行機で移動が容易になった現代では考えにくい当時の移民の困難と覚悟を垣間見ることができた気がする。
アメリカの移民の大移動(Great Migration)はこの場で始まったのか思うと身震いがした。きっと当時の人は自由の女神を見てアメリカの象徴である自由に心を躍らせ、祖国とは全く異なる未知なる生活に夢と希望を抱いていたのだろう。
気づくと時計は自由の女神行のフェリーに乗ってから4時間ほどが経過していた。次の予定が刻々と近づいていたため後ろ髪を引かれるような思いで急いで帰りのフェリーに飛び乗った。
ニューヨークの旅はまだまだ続く。
きたろう
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