山田理沙のカナダ看護活動日誌。

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2009/01/02
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カテゴリ: 勤務。
2008年最後の勤務と2009年最初の勤務は、先月肺癌の診断を受けたばかりのシモンズさん(仮名)担当。自宅療養中に呼吸困難がひどくなり当院救急外来(ER)に救急車で来院。100%酸素吸入を受けつつも、飽和度は60%と、状態が非常に悪く、バイパップと呼ばれる呼吸補助機を装着。その状態の悪さ故、CTスキャンを受けることができず、胸部のエコーで肺血栓が疑われ、夕方、当ICUに入院され、血栓溶解剤による治療を終わったばかりと申し送りを受ける。感染症スクリーニングの際、鼻腔を綿棒でこすったら鼻血が出て「やっと止まったところなの」と、日勤のエイミー(仮名)が安堵のため息をついてみせる、が、その言葉が終わるか終わらないかのうちにバイパップのマスク越しに「看護師さーん!」と、うわずったシモンズのさんの叫び声。

部屋に入るとバイパップのマスク内一杯深紅に染まったシモンズさんの姿が。エイミーが気の毒そうな目で「頑張ってね」と帰って行く。2008年の終わりにふさわしくない状況だわ・・・と、嘆いている暇はなく、呼吸療法士と研修医を呼び出し、止血に努める。結局耳鼻咽喉科の医師を呼び出してスポンジを詰めた上に、静脈収縮剤を注入してもらうが、血栓溶解剤がよく効いているからか、一晩中出血が続く。2009年はシモンズさんのマスクを外し、血だらけになった顔を拭きつつ、詰められたスポンジに静脈収縮剤を足している時に訪れる。シモンズさんに「こんな状況だけど、あけましておめでとう。今年は良い年にするからね」と言うと、力なく「おめでとう。お互い努力はしましょう」と、力なく微笑まれる。

溶解剤治療の後、呼吸状態は劇的に良くなり、肺血栓の診断が妥当であったことが証明されたが、完全に溶解されたわけでもないらしく、抗血栓剤の投与を開始が必要となるが、抗血栓剤を開始した途端に当然と言えば当然だが出血が増量。結局、朝まで治療を見合わせることに。

翌日夜勤に出勤すると、鼻出血はすっかりとまり、呼吸状態も随分落ち着いたシモンズさん。一晩中ぐっすり眠られ、2009年2日目の勤務は打って変わって静かなものとなる。夜勤明けに師長さんにご挨拶。トロントに帰る旨を伝えると、いつ学校が終わるかを訊かれ、4月に終わると伝える。すると、もうしばらくしたら、当ICUでも上級看護師のポストを用意するつもりでいるので応募を考えておいてね、と。そんな美味しい話があって良いのだろうか・・・と、トロントに向かう深夜バスの中でも新学期のこと、卒業後のこと、いろいろ考えてなかなか眠れず。






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最終更新日  2009/01/18 10:21:09 AM
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