ロビンソンの不定期日記

第９話苦渋の選択

第９話苦渋の選択

「どこに隠れやがった･･･？」

「キィィィーー。」

「そこか！」

良太は振り向いた･･･しかし何もいなかった。

「どういうことだ？本当に知能が下がってるのか？」

「こいつらの、知能は下がっているのだよ。」

「だ、誰だ？！」

良太の振り向いた先には、年老いた老人が立っていた。

「あんたは誰だ？」

「わしは、この大陸の村の長だ。」

「俺を殺しに来たのか？」

「その通りだ。」

「なぁ、あんた達は、なぜダークネスに屈したんだ？」

「従うしかしかった･･･わしの居た村以外は、全滅したあとに奴等はきて･･･。」

「どうせ殺されるのに、なぜ奴等に従ったんだ？」

「それは･･･人質をとられたんじゃ。」

「人質？」

「そうだ、わしは孫を人質に取られていたんじゃ。」

「だから戦ったのか？」

「わしらにはそれしか道はなかった。」

「お孫さんは今どこに？俺が助けてやる！！」

「若者よ、そう先走るな･･･。」

「え？」

「孫はもう死んだ･･･。」

「ダークネスが？」

「あぁ、目の前で変な薬を打たれて、いきなり鳥になってしまったんじゃ。」

「まさか、ドーピングの実験台？」

「そのようじゃな。」

「じゃあなぜ、反抗せずに俺を殺しに来たんだ？」

「わしの体内には、高性能の爆弾が入っている。」

「じゃあ、爆発する前に殺せばいいんだな？」

「そう･･･。うっ。」

「どうした、じいさん！」

「グゥゥゥ。」

村の長と名乗る老人の首には針が刺さっていた。

「毒針？いやこれは！」

「コロス、コロス。」

敵の手には大きな鎌が一本ずつついていた。

「その手は！カマキリか？」

敵は、鎌を振りかざした。

「グッ。」

良太は、何とかかわして、木に登った。

「ジャック！！」

「どうしたんだ？」

「ドーピングした奴を、元に戻す方法はあるか？」

「ない！だがな殺さずに生かしておいても、本人を苦しめるだけだ。」

「そ、そうなのか･･･。」

「良太、敵にどんな思い入れがあるのか知らないが、殺してやったほうが･･･。」

「わかった。」

「キィィィ！！」

「左右両方から！！」

ドォーーン。良太の乗っていた木は倒れてしまった。

「なんてスピードだ！かわし切れない！こうなったら。」

ゴゥッ。良太の手から炎の竜が飛び出した。

「焼き払え！！」

「キィィィ！！」

「一匹逃したか。」

あたりは一面、焼け野原となっていた。

「覚悟しろよ！」

「キィィィ！」

（･･･槍！！）

「この、炎の槍で殺してやるよ。」

「キィィ。」

良太は、全力で走り出した。キィィィン！

「なに！」

「コロス、コロス。」

「じいさん邪魔するなよ･･･。」

（･･･ムチ！！）

「じいさん、楽にしてやるからな。」

バシッ、バシッ。

「グォォォ。」

ドサッ。敵はその場に倒れこんだ。

「キ、キィィ。」

もう一匹は逃げようとしている。

「逃がすか！！」

（･･･弓！！）

シュ、シュ、シュ。良太の放った矢は、見事に突き刺さった。

ピーピーピー。

「はぃ？」

「終わったようだな、良太。」

「終わりました！」

「じゃあ、海岸に集まろう。」

「わかりました。」

第10話へフラフラ＼（▽￣＼）～～～～～

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