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2010.07.28
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カテゴリ: カテゴリ未分類
夏と言えば日本海側の海水浴が様になる。何と言っても遠浅の美しい白砂海岸が続いている海水浴場が多く、加えて日本海が涼感を与える。今年の獰猛暑(どうもうしょ)は日本海でブッ飛ばすこと請け合いだ。
最近は表日本(太平洋側)・裏日本(日本海側)の表現は、‘’裏‘’のイメージが良くないということで、地域名を全面に押し出した表現に変更になっている。まだ山陽新幹線とか山陰本線、山陰自動車道など地名表記で‘’裏‘’をイメージする表現が残っているが、「裏」とか、「陰」と呼称された側の気持ちに配慮して、別な表現に切り替えるのは正しい方向だと思う。そんな中、高速道路の建設経緯についてちょっと触れておこう。先ず、山陽地方(瀬戸内海側)と山陰地方(日本海側)から共に平等且つ公平にアクセス出来る高速道路として、九州とも高速7,8時間で繋がる「中国自動車道」(以下「中国道」)が建設された。丁度大阪万博1970年頃の高度経済成長路線を踏襲するシンボル的な巨大工事だった。その後、自動車需要のより大きい「山陽自動車道」が併行ルートで建設され、北丹後・若狭・山陰側の懇請もあり、「舞鶴若狭自動車道」(以下「舞鶴若狭道」)、「鳥取自動車道」、「山陰自動車道」、「浜田自動車道」、等が中国道等から分岐する形で、日本海側アクセスとして開通した。最初の構想とは異なり、中国道の利用率は落ち込んだ。そんな中、「建設したけれど通行率が低ければもったいない」の精神で、6月27日(月)から来年3月末に限定して、幹線網では無い、渋滞の心配が少ない路線を無料化とした実験が始まった。そこで無料化の目玉「舞鶴若狭道」が海水浴と日帰り温泉等に与えた影響を見たくて、日本三景の『天の橋立』がある、日帰り温泉「天の橋立温泉・文殊荘」に行ってみた。
  土、日、祝日は高速ETC千円も使えるので、一部無料化区間とセットにすれば、割安で色々な所に行ける。しかし、国交省によると、海の日7月19日含む3連休、無料区間の通行量が約2倍になり、「舞鶴若狭道」では40kmの渋滞も発生したということだ。中国道 宝塚~吉川ICの渋滞30kmを加味すると、全区間往復含めてのろのろは続いていた。夏休み最初の週末だった7月24日、25日も、やはり中国道、舞鶴若狭道共に渋滞気味だった。夏休み期間中の土、日、祝等は、渋滞が続き、カーエアコンも抑え気味にせざるを得ず、小さいお子さん連れにはお薦めではない様だ。
  週日に大阪から「天の橋立」行きをトライした。やはり中国道 吹田・池田・宝塚~西宮北ICまで渋滞なので、一般道路~で丹南篠山口ICまで一般道路を使った。これは正解だった。丹南篠山口ICから舞鶴西ICまでは週日と言うこともあり、スイスイだった。綾部JCTから京都縦貫道を経由して宮津天橋立ICの有料区間750円は使わず、無料に拘って、舞鶴西IC~一般道で約1時間10分かけて天の橋立に到着した。 大阪中心部から約4時間半の高速料金ゼロの行程だった。
  天の橋立を代表する老舗温泉旅館「文殊荘」が11:00~15:00まで(木曜日定休日)日帰り温泉@1000円で開放しているので、早速湯を楽しんでみた。 泉質は含む弱放射能・鉄(2)-ナトリウム―塩化物泉、源泉100%だ。 透明だが舐めてみると塩辛くて肌がぬめぬめする。美人の湯の系統だ。ガラス戸を開けっ放しにして露天風呂と繋がっている。高級旅館らしく、浴室は清潔感があり、綺麗だ。湯上りにリラックス出来る小部屋が有り、冷たいお茶が出されている。湯上りにぴったりの美味しさだ。無料の全身マッサージ器、足裏マッサージ器もあり、お薦めだ。 昼食は前日までの予約が必要になるが、可能だ。 予約を避けたいという向きには、同じ文殊荘グループの「対橋楼」が天橋立に至る橋の東側麓にあるので、そちらでの「海鮮丼」等の昼食をお薦めする。日帰り温泉も11:30~15:00 @800円で可能だ。文殊荘と比べると浴室は狭い。 こちらには与謝野鉄幹・晶子夫妻(「立ち上がれ日本」を結党した与謝野馨衆院議員の祖父母)掛け軸や、野口雨情、林芙美子のひと筆等が掲示部屋を見ることが出来る。文殊荘で温泉に入り、対橋楼で食事をする場合は、文殊荘に車を駐車したまま食事するのを許してくれる感じだった。
  天の橋立の海水浴場はなかなか盛況だ。若い方が海水浴を敬遠して、プールにシフトしているので、最近海水浴客は伸び悩みらしいが、まだまだ奮闘している様だ。 海の家とか民宿、旅館、土産物屋さん達の話では、舞鶴若狭道の無料化や、土・日・祝ETC千円が普及したことで、宿泊しないで、日帰りで帰られる京阪神の客が増えたとのこと、確かに訪問客は多くなっているが、なんとか宿泊にまで繋げる智恵を出し合っているとのことだった。
  吾輩としては、好きな『天の橋立』が、高速無料化で、より身近に訪れ可能な所としてインプットし直した旅だった。天の橋立は日本三景の一つだが、この日本三景の選定は、徳川家康が重用した林羅山の息子、林春斉が「日本周事跡」に表したものと言われている。日本では、3つ揃えるのが好きだ。官庁・企業等不祥事の際、3人揃ってテレビの前で謝罪会見をするのを散見する。阿弥陀様、日光菩薩、月光菩薩と3人揃っている仏像を拝むことが多いが、中心人物の左右に2人で脇を固めていると凄く安定感が有り、視聴者(拝観者)に安心感を与えるのだと思う。天の橋立「智恩寺文殊堂」には、「三人寄れば文殊の智恵」の文殊菩薩などを拝観出来る。やはりここでも「3人揃って」だ。決して2人とか4,5人とかは言わないし、それでは締りが無い。
  雪舟が応仁の乱などの血なまぐさい争いを避け、この天の橋立に滞在(1501年)し、松林の続く立派な砂州を天にも届ける意気で、国宝「天橋立図」を完成させたのは、この景観の成せる技(わざ)というものだろう。この股のぞきの展望台を訪れた後、春桜の季節なら、「吉田の枝垂れ桜」がお薦めです。一見の価値が有ります。舞鶴湾北側にある1609年開山の曹洞宗金剛山瑠璃寺に、京都左京区吉田山にある吉田神社の枝垂れ桜を移植したと言うことだ。そのためこの村落が吉田と命名された様だ。樹齢約300年の見事な枝垂れ桜だ。階段上のお寺境内には白桃の花がピンク色に咲いており、配色の妙に感激した覚えがある。
  帰路に舞鶴西ICまで一般道で行く場合は、舞鶴の赤レンガ建物付近と港を訪れれば良い。舞鶴が「岸壁の母」で有名な引揚げ港として、戦後に帰国者受け入れの役割を担った事を想い起こされると思う。60数年を経て、シベリア抑留体験者・遺族に対する政府の戦後補償処理が一応形として一歩進んだと聞き及んでいる。引揚げ者が当時舞鶴に帰国した第一歩が、踏みしめるような重いものだった事に想いを馳せるだろう。

  帰路、中国道の西宮北口ICから宝塚IC、池田ICまで渋滞の予報が出ていれば、無料の舞鶴若狭道「三田西IC」で下りて、一般道で宝塚・池田で向かわれることをお薦めします。全般的に数年前と比較して一般道の渋滞は緩和されています。勿論、中国道の高速料金は不要です。  
  楽しい『天の橋立』の旅だった。決して‘’大江山 生野の道は遠ければ まだ踏みもみず天橋立‘’という百人一首にも‘’終におさらば‘’ということでした。





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Last updated  2010.07.28 17:04:40
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