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2008.04.18
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カテゴリ: 読んだ本
ゾラの「居酒屋」を読んで以来、“貧困”にまつわる物語をどうしても読みたくなってしまい、ゴーゴリのどん底と、ドストエフスキーの貧しき人々というタイトルで貧しさ全開の本を買ってしまいました。

黒柳徹子さんは「徹子の部屋」で、ゲストの極貧生活の話が出ると俄然食いつきがよくなるらしいのですが、それは徹子さんが戦時中にご自身も大変貧しい時期を体験されたからなのだそうです。

一方私は貧困生活というほど貧しい経験をしたことがない。

食うに食われず、という世界からはほど遠い世界で生きています。

まあ要するに、私がこれらの貧困小説に惹かれるのは、大きなカルチャーショックを受けたためです。

いずれも自分の置かれた世界とはほど遠い世界の話ですが、やっぱりゾラの居酒屋を超える貧しさは無いんじゃないかと思う。「居酒屋」では経済的食糧的な貧困よりも、人間としての崩壊が最も悲惨に描かれていたから。

一方、「貧しき人々」では、経済的にも食糧的にも困窮しつつも、恋慕の情や自己の尊厳、存在する意義を持ち、それによって支えられていた。




困窮するにつれ、屡々心までもが荒んで行くのだが、それでも借金をして少女に花やお菓子を贈ることで喜びを感じ、少女もどんなに生活に困っていても相手を思いやる心だけは手放さない。

まあ最後は地主に嫁いでしまうのですが。

もし私がワルワーラだとしても、同じ道を選ぶだろうと思う。

だけど。結婚が決まってからワルワーラがマカール氏を使いっ走り扱いするのはいかがなものか。
これはつっこみどころではないのか。
異文化か。

マカールの書簡も、なんか、正直途中で気持ち悪くなります。
異文化か。

とにかく、あの最後の手紙の後、彼が生きる望みを失わなかったことを願ってやみません。

いかなる時も、人は生きる為の意味が欲しいのです。
でなければ、靴を買うお金も食べ物を買うお金もなくなった時にどうすれば良いのでしょう。

当時のロシアの社会構造上、普通に働く普通の生活者が、当面の生活費用に困った時に手助けしてくれる機関なんてもちろんなかったのだろうが、実は現代の日本でも、同じようなことが起きているらしい。
今月の住宅ローンが支払えない、子供の入学費用が工面できない、突然の入院費用に困る、そんなささいなことから借金をし、その借金の支払いがやがて滞り・・・


自分もどこで躓くかわからない。
遥か遠い世界のことだと思っている自分が、ある日突然放り込まれるかもしれない恐怖。

そんな恐怖心が私にこれらの小説を読ませているのかな。

この小説はドストエフスキーのデビュー作で、ゴーリキーの再来と謳われたそうなので、ゴーリキーの作品や今流行(?)のカラマーゾフの兄弟もそのうち読んでみたいと思います。
それから、作中に登場するプーシキンってどんな作品なのか興味があるので読んでみたい。






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最終更新日  2008.04.18 16:52:41
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