マックの文弊録

マックの文弊録

2005.06.01
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◇水曜日;旧暦四月二十五日 丙辰(ひのえ たつ) 電波の日、〒連合加盟記念日、写真の日、気象記念日

我が家の玄関先の猫のまぶた(額より狭い)程度の花壇には、ひとしきり賑わい咲いたバラが終わった後、マツバギクが満開である。
硬質の細い花弁が何枚も何枚も放射状に広がって陽光を反射して輝く様は、まるで造花のようにも見える。葉が太めの松葉のような形をしているところからこの名前がついたようだ。葉だけを見れば別名をサボテンギクともいうのに頷ける。

日本ではいつの頃からか動植物の名前をカタカナ表記するようになっている。これは甚だ愚であると常々思う。
漢字の特長は、字源に発する意味を直裁にパターン認識によって理解できるところにある。アルファベットやカナのような表音文字に較べて、表意文字、象形文字の優れたところはそこだ。松葉菊或は仙人掌菊と書けば、自ずとその姿かたちが目に浮かぼうというものだ。アジサイでは紫陽花に較べれば、名前の持つ描写力は如何にも貧困である。

それでも里や野辺に咲く馴染み深い草花ならまだいいが、高山植物や日頃余りお目にかからない花だと、カタカナでは何の想像も沸いてこない。
コマクサでは駒草か独楽草か分からないし、ミヤマキンバイなどというと、深山幽谷を腐肉を求めてブンブン飛んでいる蝿をすら連想して、風情の無い事夥しい。

動植物のカタカナ表記は、何も法律で決まっているのではなく、学会の慣例なのだそうだ。
町名改正などといって、由緒ある町の名が中央一丁目などといった、木で鼻をくくったような名前に「改正」され、生活の中からどんどん歴史が失われていくのと同じである。

この際、動植物の名前に関しても、こういう悪い慣例は早々にやめていただきたいと思うのである。

さて、松葉菊。
名前に関わらず菊の仲間ではなく、ツルナ科に属する。繁殖力が強く、僕の猫のまぶたの花壇にも溢れんばかりに咲き敷いている。寒冷にも相当強い常緑の多年草だが、原産地は南アフリカなのだそうだ。





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最終更新日  2005.06.01 16:19:51
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