マックの文弊録

マックの文弊録

2005.07.01
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◇金曜日:旧暦五月二十五日 丙戌(ひのえ いぬ) 国民安全の日 富士山山開き

今日は母親の誕生日である。彼女は郷里に住んでいるから、中々お祝いもできない。とりあえず電話だけは忘れずにするようにしている。

一日のこの日は、母親の誕生日だけではなく、富士山の山開きの日でもあり、国民安全の日でもある。国民安全の日てなんだろうと思って調べたら、昭和35年に政府が国民の安全意識向上を図るために定めたという。
やっぱり何のことか分からない。

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ここ二三日会社の行き帰りで「死神の精度」という本を読んでいた。
死神は人を殺しに来るのではない。上のほうで「この人はそろそろ死んだほうが良いんじゃないか」と指定された人の許に行き、一週間張り付いてその是非を検定するのが役目だ。
その程度は皆基礎知識として知っているとは思っていたが、この本では普通は知らない死神のアトリビュートの詳細が暴露されている。

まず死神自身には寿命が無い。(これは当たり前か)

音楽が異常に好きでジャンルを問わない。
オーソドックスな日本語には通暁しているが、俗語やギャグの類には弱い。
だから、人間からすると時々会話がすべる。
苗字が行政体(県、市町村名)である。(つまり僕もそうだ。)

余りこういうことを詳らかにされてしまうと迷惑だ。
しかし、話は面白い。
6つの挿話が螺旋のように続いていって、最後で最初の位置に戻る。

著者は伊坂幸太郎といって、仙台に住む若手(34歳)の作家である。この人は「オーデュボンの祈り」で、2000年度の新潮ミステリ倶楽部賞を受賞して作家デビューした。この話にも、僕らの領域に属するいくつかのエピソードが暴露されていて、ちょっとハラハラする。話をする案山子なんかはその類だ。
その後「重力ピエロ」、「アヒルと鴨のコインロッカー」などが出版され、ファンタスティック・ミステリーの分野では中々有名な作家になってしまった。
日本語の使い方が綺麗で、何となく音楽的な構成で小説を書く人なので、多少迷惑な気持ちはあるものの、実は相当に気に入っている。

今まで出版された本は全部読んでいる。


「死神の精度」伊坂幸太郎著 2005年5月 文藝春秋 ISBN4-16-323980-4 \1429
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最終更新日  2005.07.03 17:53:06
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