まちままの絵本日記

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2010年06月06日
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カテゴリ: 絵本の勉強

6月5日(土)、6日(日)と新潟県新発田市の敬和学園大学オープンカレッジで
吉田新一先生の講義を受講してきました。

5日はバーバラ・クーニーの作品についてでした。

バーバラ・クーニーは、ユニークなストーリーやユニークな人物像の作品に挿絵を多く描き、またクリスマス絵本も数多くあります。

1冊目に紹介されたのが「ルピナスさん」

ehon8150.jpg

見返しの美しい緑色は「平和と美の色」だそうです。このお話の舞台はアメリカの北東部で、イギリスから宣教師が始めてアメリカに渡った地の近く。ロバート・マックロスキーの「すばらしいとき」の舞台にもなった場所。

この作品の冒頭に登場する、主人公(後にルピナスさんと呼ばれる)アリスやアリスのお祖父さんは、クーニーの曽祖父や祖母、母の姿を描き、アリスが成人してからの活動はクーニーの自伝に近いもの。
「ルピナスさん」「ぼくの島」「おおきななみ」の3冊に、クーニーは自分の愛した場所や季節、体験、すべての感動を、自分の本の中にしっかりとどめようと、製作しました。「おおきななみ」の主人公ハティーは幼い頃のクーニーそのもの。「ぼくの島」は大好きな場所メイン州へ捧げる賛歌として制作。テーマは Just like me「私は私らしく」
Ehon_22368.jpgehon10739.jpg

                   ****

バーバラ・クーニーが大学を出てイラストレーターとして活動し始めた頃は、白・黒二色しか使えませんでした。当時、出版社にとって一番経済的だったからです。やがて2色、3色と色が増やせるようになり、20年ほどして「チャンクテリアときつね」という本を制作。原作は「カンタベリ物語」。この作品でバーバラ・クーニーはコールデコット賞を受賞しました。ehon10743.jpg

「チャンクテリアときつね」から更に20年。「にぐるまひいて」でコールデコット賞受賞

nigurumahiite.gifehon12944.jpg

 「にぐるまひいて」ではニューイングランドの人々の暮らしが描かれています。
繰り返される素朴な生活がテーマとなっていますが、これらは昔から語り伝えられてきているお話です。
お父さんが生活用品を買って家路につく夕暮れの風景は息を飲む美しさです。

同じようなテーマで 「満月をまって」 が紹介されました。クーニー最後の作品です。
内容については「絵本ナビ」をご覧下さい。(私にはうまく説明できません)

バーバラ・クーニーの作品には「クリスマスの絵本」も数多くあります。
その中から「ちいさなもみのき」「クリスマス人形のねがい」「おもいでのクリスマスツリー」
「うまやのクリスマス」が紹介されました。
4-8340-1162-3.jpgEhon_2326.jpgEhon_5379.gif

実在の人物をモデルに描いた作品「エミリー」エミリー.gif

エミリー・ディキンソンという実在の詩人で、子どもとは付き合い遊んだりするが、他人(大人)との交渉を絶ってしまった方で、紙切れに詩を書き溜め、家族が保管して没後知れることなったそうです。画像ではよくわからないかも知れませんが、表紙の左上の窓から、エミリーが外の様子をうかがっている姿が描かれています。
「彼女(彼)は彼女(彼)らしく生きている」というテーマは彼女の生き方でもあり、関連して「エマおばあちゃん」が紹介されました。
ehon10708.jpg


「みずうみにきえた村」は実際にあったお話を絵本にしています。
mizuumini.jpg
都市化の中でおいやられていくもの。時代の変化でやむおえないものに、
反対ばかりをするのではなく、対応することにより生じる生活の変化を寛容に受け入れ、そしてその歴史を子供に達に伝えていく必要性を訴えています。
このお話は「ちいさいおうち」にも似ている部分があります。

ユニークな作品に挿絵をということで紹介された「からすのカーさんへびたいじ」
Ehon_10726.jpg自分達の巣から卵を食べてしまった憎きヘビを懲らしめるストーリーです。
初めて見ましたが、とても面白そう!

一番最初に紹介された「ルピナスさん」は原書(英語版)と和訳を読み比べました。原書ではアリスが出会った村長さんは名前まできちんと書かれていたのに、和訳ではただの村長さんになっていたり(その名前はパパラジャー:名前を聞いただけで南の島の感じが伝わってきますよね)、村長さんが自ら書いた絵なのに、そこらの土産物屋で売っているものにサインをしたかのような表現になっていたりという残念な話も聞けました。

ちょっとうまくまとまりませんが、バーバラ・クーニーの絵本読み直してみようと思いました。

バーバラ・クーニーの言葉の中で印象に残ったフレーズ 「・・・イラストレーションの世界では、絵本の分野がなんといっても一番魅力的です。そして、・・・私は子供のために絵本をつくっているのではありません、 人々(みんな)のために絵本を作っているのです 。」

作者の生い立ちや人物像を知り、作品に込めた思いを知ってから改めて読むと、より深く楽しめると感じました。とても楽しく、へー、ほーっと驚きと感動のある講義でした。

今日は「ろじゃー・デュボアザン」と「マーガレット・ワイズ・ブラウン」についてでした。
明日以降まとめたいと思います。






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Last updated  2010年06月08日 11時01分05秒
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