2004.02.08
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道



 (ということに、したい)

 5時間、出したコーヒーも冷め、タバコを吸う人も吸わずに「出来る限りの策」は、出尽くした、結果。

 「しばらくの間、娘がたった一人でやってみる」

 ということになった。

 その間、Sくんは実家に住み、そこでRIKUは生活し、今までどおり保育所にも通う。

 娘の中で「結論」が出るまで、Sくん側からは一切、連絡をしない、ということで。

 そして、我が家から、も。

 「たったひとり」になって、これからのことを考える期限の無い「別居」となった。




 『「あんたばっかじゃないの?
   前世ってなんのことだか知ってるの?
   前世があるから今があるんだよ?

   前世のやりのこしたことや残された課題を現在こなしてるんだよ?


どうなるもこうなるもないよ、
あんたは前世でまわりの人にたっくさん迷惑かけたんだから、
現世では迷惑を引き受けなきゃならないし、
どんなに不公平に思えることにも原因があるんだってことだよ。
それを見るのが前世占いなんだよ!」 』

(中略)


『 前世のツケを払うって話はきっとミソノが考えたんだな。あんまり不公平な今を、

 でも、それ、けっこういいアイデアだと思う。

 だって、もしミソノの言うとおりなら、ぼくらはたとえちょびっとずつでも、いい方向へ変化してる、し続けてるってことになるもんね。』

 こんな一節があって、その次のページで終わる小説。

 すごく、心に残って大好きな作家だけに印象深い。




 目の前を雪の中、大勢のランナーがコーナーを曲がっていくという、もので、

 「あぁ、私も出たかったなぁ」

 「走りたかったなぁ」

 と、痛切に思っている。

 棄権したのか、リタイヤしたのか、そのレースに出られない自分を歯がゆく思い、後悔や羨望のまなざしで次々を走り抜けていくランナーをただ、みつめている。

 これは、今の私の心象風景なのか、

 それとも、娘の気持を思ってか。

 思いつく限りの言葉や、持てる限りの感情で臨んだ後に、まだ意識の下に眠っている「何か」が夢の中にまで?


 不思議な気分。

 でも、今はもう、出尽くしたなぁ・・・。

 からっぽ、だ。

お香










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最終更新日  2004.05.02 10:41:07
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