橋下大阪都構想は、このままでは失敗する | 火影三代目（大阪市大正区）

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2011年09月19日

拙者はかつて東灘消防署の消防隊長であったが、

阪神大震災の際に、大阪市消防局からの応援部隊（４隊）の指揮を執らせて頂いた。

隣接都市であり拙者の住む大阪からの応援は、ありがたく、そして心強いものがあった。

しかし、同じ東灘消防署には東京消防庁からも応援に来ていただいており、

東京消防庁と大阪市消防局の両方の部隊運用その他の活躍ぶりを、直に比較することができたのである。

消防の世界では、「田舎消防」という表現を使うことがある。

自らを謙遜して使うこともあるが、反対の意味で揶揄して使うこともある。

消防戦力、訓練度等、一段強力な大阪消防に比べ、神戸は田舎消防だとはつねづね思っていたのであるが。

「東京消防庁に比べれば、その大阪消防でさえ、田舎消防だ。」

神戸市を退職後も、震災や津波が大阪に来襲することを予想するにつけ

このままの大阪消防では、大阪市民を護れない。

それではどうすればよいか、との思いから

「大阪都構想の研究」を進めてきたのである。

さいわい、旧民社党の先輩の中に、大阪都構想の先達（故西河哲三氏）がおられたので

旧民社党の受け皿である現在の大阪民社協会の、２０００年及び２００１年運動方針案に盛り込むことができた。

そもそも東京府・市から東京都制に改められたきっかけは、

関東大震災であり、きたるべく戦争災害であって

防災対策のために東京都が発足したともいえるほどの因果関係がある。

今般、大阪維新の会及び橋下知事のすすめている「大阪都構想」では

残念ながらこのような歴史的経緯をふまえていない。

大阪都消防庁の実現を真っ先に掲げ、提案すべきであって

そうしないのは、単なる看板だけの中身のないものだと判断せざるを得ない。

なぜ、防災を「大阪都構想」の旗印にしないのか？

偽者の大阪都構想ではないか？との疑いさえ感じ取られる。

心底から、大阪を愛し、住民の守護者としての「大阪都消防庁」、そして真実の「大阪都」実現を願う者として、残念至極である。

防災を勉強してから「大阪都構想」を語ってもらいたい。

府民・市民の生命財産を守護できずして、何の政治か？何の行政か？？？

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