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2017.05.27
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カテゴリ: 文楽
すぐに感想を書くつもりだったのがいつの間にか一週間もたってしまいましたが、先週の土曜日文楽5月公演に行ってきました。
  • H29-05bunraku-dan-omote.jpg
今回は豊竹英大夫(ハナフサダユウ)さんの、六代豊竹呂大夫襲名披露の記念公演。
  • DSC_0183.JPG
ロビーには、たくさんのご祝儀がディスプレイとして展示されていました。
高校時代の友人に声をかけて3人で観劇しました。

襲名披露の口上をぜひ見たかったので、第一部を拝見しました。
舞台はまず寿柱立万歳から始まりです。
三河万歳の太夫さんと才三さんが江戸にやってきて、立派なお店が軒を連ね、富士山や上野のお山?を望むお江戸の街で家々の繁栄を祝う万歳を披露するといういかにもおめでたい演目でした。
鼓と扇を持って歌い舞うのですが、まるでその小さな鼓から音が聞こえてくるような太夫さんの鼓の演奏っぷりが素晴らしくて、あれも人形遣いさん(桐竹紋臣‐もんとみ‐さん)の技なんだろうなあって、感心してしまいました。
太夫さんがいきなり鼓をぽ~~んって才三さんに投げ、それを才三さんが鮮やかにキャッチ!なんていう場面もあり、受けてました。

菅原道真の失脚事件は有名ですが、その事件にまつわるたくさんの人々の色々な人生模様が描かれている大作で、四段目まであるとのこと。
今回は、三段目と四段目の内の、梅王、松王、桜丸の三つ子が中心となる5段が演じられるとというので、一応ネットであらすじは読んで予習して行ったんですが。。。いや~~こんがらかりました。
茶筅酒の段 は、三つ子の老父四郎九郎の古希の祝いに、まだ姿を見せない三つ子に先立って、その妻たち、八重、千代、春がやってくるのですが、ここからすでにもう頭は混乱。
最初に表れた八重さんは年若らしい振袖を着ているので区別がつきます。
春さんと千代さんは顔も衣裳もそっくりで、お人形を見ただけではわかりませんが、千代さんの人形遣いが桐竹勘十郎さんなので、見ている内に役名を覚え判ってきます。
ただ、誰が誰の妻なのか、それがさっぱり覚えられないのです。
この3人が義父の祝い膳の用意をするのですが、誰が誰の妻かはわからなくても、3人の個性がすごく細かく描かれています。
お八重さんは、若くて可愛いけどお料理は苦手らしくすり鉢で味噌を摺りはじめるんだけど、鉢がグリングリンと動いてそのうちお千代さんのところに飛んで行ってしまいます。
お八重さんは井戸端でお米を研いでいます。この仕草が、とても人形とは思えないリアルさです。
お千代さんは包丁を取り出して大根を刻むのですが、これが速い!細かい!!
大根も庖丁も本物のようで、しかもあまりに包丁さばきが上手で、客席からは感心のあまり却って笑いが上がります。

お千代さんがとんとんとんとんとリズム良く千切りにしていた大根を、同じ包丁を使っているのに、お八重さんは、リズムもドカンドカンなら、大きさも、まあ、おでん種?と言いたくなるサイズ。
このくすぐりにも笑い声が上がります。
一方お千代さんは、擂粉木にくっついた味噌を鉢の縁でこそげ落としてから摺りはじめたりして、お料理上手でしっかり者のお姉さんタイプっていうのがすごく良く表れています。
お千代さんを遣っていたのが、先程も書きましたが、桐竹勘十郎さんでした。
勘十郎さんって、こういうのをものすごく楽しそうになさるんですよ。

もしかしたら、いたずら好きというか面白がり屋さんかもしれませんね。
義父四郎九郎役の人形遣い吉田玉也さんは、実は十代の終わりごろ夫とホンのちょびっとご縁のあった方です。
親しかったわけではないそうなので、個人的には面識もないのですけど、なんとなく親しみを感じてしまいます。
東京の公演にはあまり出られないのですが、今回は舞台に上がっている時間が長くたっぷり拝見できました。
三つ子の息子たちに深い愛情を持っているけど、口を開けばお小言ばかりの頑固おやじを見事に演じていらっしゃいました。
ドンデンが回って次は 喧嘩の段 。
父が氏神詣りに行っている間に、三つ子のうち松王丸と梅王丸が登場。
主君菅丞相の左遷で浪人中の梅王丸と時の左大臣藤原時平に仕える松王丸は先ごろ喧嘩騒動を起こしたばかりで、この日も顔を会わすや否や口論を始め、とうとう取っ組み合いになり、父が大事にしている庭の桜の木を折ってしまいます。
この段では、若手の大夫さんで、クールなイケメンの豊竹咲寿大夫さんが顔を真っ赤に染め、立ち上がらんばかりの大熱演。
松王丸、梅王丸が米俵を担ぎ上げて投げ合う場面(これには度肝を抜かれましたけど)があったりして、派手な見せ場の多い段ですから、そりゃあ大夫さんも力が入るでしょう。
訴訟の段
氏神詣りから戻った父四郎九郎改め白大夫に、梅王丸松王丸が書きつけを渡します。
梅王丸は菅丞相の流された島に行く許しを願いますが、行方の分からない丞相の妻子を探す方が大事と許しは得られません。
松王丸は勘当を願い出、白大夫は許しますが、親子の縁を切って思う存分兄弟と闘うためだろうとなじり、二組の夫婦を追い払います。
桜丸切腹の段
4人がいなくなると隠れていた桜丸が表れ、切腹をすると言います。
菅丞相に多くの恩を受けながら、没落のきっかけを作ってしまったためだと言います。
白大夫は早朝やってきた桜丸からその決意を聞き、止められないかと氏神詣りの折占いをしてみたけれど結果は芳しくなく、家に戻れば桜の木が折れていたのを見て、これは止めることができないと桜丸に刀をわたし、鉦をたたいて念仏をとなえます。
その鉦と念仏がだんだん弱々しくなり、白大夫も力を失って身体がふらつきます。
義太夫の文字久大夫さん、人形の玉也さんの渾身の演技と感じました。
桜丸は命を絶ち、妻の八重も後を追おうとしますが、いぶかしく感じて物陰で様子を伺っていた梅王丸夫婦がそれを止めます。
桜丸は吉田蓑助さんでした。
いつもたおやかな女人形を遣われる蓑助さんが、あまり動きのない静かな役とは言え男の人形を遣われるのは珍しいと思います。
大変哀切な桜丸で、さすが蓑助さん、すごい存在感でした。
白大夫は八重を梅王丸夫婦に託し、自分は菅丞相のお世話をするため、菅丞相の流された島に向かって旅立ちます。
口上
後半に移る前に、襲名披露口上がありました。
大夫部はもちろん、人形部、三味線部の錚々たる技芸員さんが金屏風の前に揃いの衣裳できらびやかです。

あ、ごめんなさい。

途中ですけど、続きはまた明日。





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最終更新日  2017.05.27 21:09:32
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