May 13, 2005
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出産から一週間経った。

感想は、「なんで誰も教えてくれなかったの?」。



出産が痛いのは知っていた。

こんな事を言ったら何十時間もの長丁場を超えた方には笑われる(怒られる!?)

かも知れないが、

・・・想像だにし得ない痛みだった。


赤ちゃんが生まれた後、夜眠れなくなるのも、覚悟していた。

それでも新生児黄疸の可能性が有る為、小児科から毎日一日中二時間おきに授乳をするよう指示され、

泣いたらあやせばいいもの、と思っていたのに、



それからゲップして、オムツを替えたりしたら、もうすぐ次の授乳の時間まで30分、

なんて事の繰り返しで、意識も朦朧、それでも、分かっていたので、耐えられる。


知らなかったゾ!と思うのは、この産後の体の痛み。

生まれた所も、縫った所も、腰も、体中の筋肉も、肩も、胸も・・・。


出産の事はビビッていたが、終わったら楽勝だと思っていたバカ者のわたしは、

普通に妊娠前の下着やら着替えをスーツケースに入れていた。


全くThongどころでは無い状態、ズボンは腰骨から入らないし、泣きたかった。

産まれたらすぐに元通り、とは行かなくても、お腹はぺったんこになると思っていた。

結局、着て行った服で退院したが、

帰って来たらすぐに両親の到着。


痛みと慣れない育児で家事も準備も出来ない自分がもどかしかった。



わざわざトッ散らかっている所へ来てもらうのも許せなかった。

が、日曜日に退院、火曜日に両親が来てから水曜日にまた掃除機を掛けていて、

突然気付いた。

これが日本だったら、まだわたし入院してるんじゃん!と。


それから、なんだか吹っ切れて、怠け者になった。




そして今日、外務省のサイトで彼の日本国籍申請の仕方を調べていたら、

物凄いサンダーストームで雷も激しかったので、PCを離れ、一階でお土産の本を読んでいたら、

ドドーン!と音がして、家の斜め向かいの家に雷が落ちて、その家は燃え出した。


続く。


韓国人らしい家族の住むその家、

雪国のカントリークラブの近所付き合いなんて実に淡白な物なので、

名前も家族構成もわたしは知らなかった。


尋常で無い車の行き来に父が気付いた頃には、

見た事の有るようなティーンエイジくらいの女の子が携帯を手に家を見上げ、

白人の近所の人達と思しき人がその周りに既に群がっていた。


「ブル子ちゃん、ちょっと!大変よ!」と母の呼ぶ声にやっと事態に気付いたわたし、

咄嗟に雨の中を飛び出してえっちらおっちら歩いて行った。


「What Can I Do To Help?」

相手の若い女の子がパニックにならないように、

しかしちゃんと聞こえるように大きな声で訊いてみた。

「Nothing, Thank You Thogh・・・。」


家の中に一人で居た彼女は母親と連絡が付かず、既にパニックのようで、

雨の中、半袖のT-シャツ一枚とジーパンで震えて居た。


そんな馬鹿みたいな事しか瞬時に思いつく事の出来ない自分に苛立ちを覚えながら、

わたしはまたえっちらおっちら家の中へ入り、防水の長いコートを掴んでまた外へ出て、

彼女に着せ掛けてあげた。

「I'm okay,thanks。」と言いながら襟元を合わせる彼女は、

わたしがどこの誰かも知らない。


弥次馬の集まる中、眺めているのも悪い気がして、わたしは家に戻ったが、

彼女がいつでも来られるように、ガレージのドアは空けておいた。


数分後、雨は止み、家の屋根から炎が噴出した。

泣き出す彼女はわたしのコートを取り、最初から居た近所の人に渡した。

「誰のだろう?」と心配させたくなくて、

わたしはまた外へ出て行き、その女性からコートを受け取り、暫く眺めていた。


わたしが彼女だったら何をして欲しいだろう?


いくら考えても何も浮かばず、無力に炎を見つめるばかりだった。

母が出て来て、わたしへの精神的影響を心配して、

お願いだから中に入って頂戴、と懇願する。


「何か出来ればしてあげたいし・・・。」と留まるけれど、

母を心配させたくもなくて、そのまま家に入った。


消化活動の甲斐有って、炎は二階のみに限られたようだ。

まず2人の消防士が玄関からホースを持って行って入ったと思うと、

はしご車の2人が屋根の一部を壊し、

そこから黒煙が噴出したのを見計らったかのように、

先の2人の撒く水が二階の中から外へ噴射するのがみえたかと思うと、

段々火の気は消えていったが、結局30分は掛かったであろうか?


今は屋根にビニールシートが掛けられている。

怪我人が無くて、本当に良かった、とブル乃助を抱きしめた。






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Last updated  May 15, 2005 10:27:05 AM
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