迷鴎亭 ★BAKERY FESTE★

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2006.09.08
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カテゴリ: 雑メモ
サミュエル・ベケットの作品で『クラップの最後のテープ』という劇がある。
69歳のクラップは、毎年誕生日に1年を振り返って自分にとって重大な出来事をテープに録音することを習慣にしている。今までに録音した膨大な数のテープが箱に入っている。今年の分の録音を始める前に、彼は過去のテープを聴いてみる。30年前のテープ。記憶力の衰えたクラップは、30年前に起きた「人生の重大事」を全然覚えていない・・・。

という芝居なのだが、初演は1958年。30年前とは、1928年。テープレコーダーあった?

いや、冗談です。べつにこの劇の物語内の時代設定が1958年である必要はない(1980年でも2000年でもいいのだ)。
私はむしろ、クラップは69歳の誕生日を1958年に迎えたと考えたほうがいいと思うが。観客も知っているように、30年前に家庭用テープレコーダーなんか存在しなかった。それなのに、クラップのテープレコーダーからは現在のものと同様の高音質の音声が流れている--世界は30年間変わっていないかのように。その30年の間に、第二次世界大戦もあったし、1928年に(!)原型が完成されたプラスチック・磁気テープのレコーダーは飛躍的に進歩した、ということも観客は知っている。

いや、だからそれはどうでもいいんです。30年という時間が流れたということだけが重要で、それで今は何年とかいうことは、この作品では問題にならないのだ(たぶん。どこかに年代を特定することが書いてあったら、私の考察は前段落に戻る)。

で、今日のテーマは『クラップの最後のテープ』の解釈ではなくて、テープレコーダーはいつ発明されていつ普及したか、ということ。
以下、WIKIPEDIAの引用。

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この磁気記録の媒体をより扱いやすく耐久性のあるプラスチックテープにしたのは、ドイツ人のフロイマー(Frits Pfleumer)で、1928年に原型を完成した。以後電機メーカーのアルゲマイネ社(AEG社)の手で改良され、1935年に「マグネトフォン(Magnetophon)」の名で市販されたものの音質が悪かった。

その後、化学メーカーBASF社の協力によるテープ材質の改良(アセテート樹脂)と、1938年の永井健三、五十嵐悌二による交流バイアス方式の発明で、1939年~1941年までに音質が飛躍的に改善され、実用に耐える長時間高音質録音が可能となった(電気録音)。

この結果、第二次世界大戦中にはドイツの対敵放送に有効活用され、フルトヴェングラー指揮によるベルリン・フィルの演奏もテープ録音された。ステレオ録音もすでに試みられていたという。

ドイツの敗戦後、テープ録音技術がアメリカに移転され、1947年には3M社が磁気録音テープを発売した。1948年のLPレコード開発と相前後して、高音質へのニーズが高まり、レコード会社は高音質化と長時間録音実現のため、相次いでテープレコーダーを導入する。各国の放送局でも同時期から長時間放送や音声取材の手段として活用されるようになり、特に取材ではポータブル・テープレコーダーが広く用いられた。

以後テープレコーダーはLP・EPレコードと並ぶメディアの形態として、レコード制作会社や放送局だけでなく、個人・家庭でも容易に録音・再生が出来る特性から一般化した。
日本では1950年に東京通信機工業(現・ソニー)が紙テープ式のモデルを発売したのが最初である。

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というわけ。
ところで、カセットテープでない大きな巻きテープを使って録音するレコーダー、見たことない人が多いんじゃないかな。カセットテープもビデオテープも、だんだんなくなりそうな気がする。すでに20世紀の遺物と思われてる・・・?





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Last updated  2006.09.08 21:57:49
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