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2009/08/24

『謎の聖都』グイン・サーガ128　栗本薫

(10)

テーマ：今日どんな本をよみましたか?(91858)

カテゴリ：読書

『謎の聖都』

おもしろいよ。どうしよう。

世界最強の国家として知られるケイロニアの首都サイロンが、黒死病の脅威にさらされ、壊滅の危機にあり、グインの安否も不明だという驚くべき知らせに、ヴァレリウスは苦悩を深める。一方、聖地ヤガに潜入したヨナとスカールは『ミロクの兄弟の家』の虜囚とされてしまう。さらに、フロリーたちの行方を捜しながらヤガの様子を探る彼らは、ミロク教がなにやら不可解な変貌を遂げつつあることに疑念と不安を抱くのだった。

**coution!!　はげしくネタバレしています！未読の方は注意**

…えっと、この今にも変身しそうな美少女は誰だろう？

いや、本編読めば誰かはすぐわかるんですが、
それにしても、ミロク教徒らしからぬこの絶対領域は何だろう？

100巻超えたあたりから話があんまり展開しないなぁと思ってたのに、
この数巻でやはりおもしろくなってきました。
新たな物語に必要な、新たな登場人物を栗本さんが考えていたんだなぁと思うと、
この表紙を見てさえ胸がつまります。

ある時はなにも思わなかったのに、
最初と最後がないだけで、本当に未完のままなんだなぁと実感しました。

前半は、黒死病の驚異にさらされるサイロン近郊のシルヴィア。

冷静に考えると「王妃のくせになにやってるんだ」って感じで、
今の状況も自業自得だと思うんですが
どうしてもキライになれないんですよねぇ…

シルヴィアって、数ある選択肢をことごとく間違えながら人生送ってるんですよね。
その結果、幽鬼だの狂女だのになっちゃってるのに、
まだ全身で「あたしのこと愛してよ!!」って叫んでるのが痛々しいです。

シルヴィアの不幸のもとは、すごすぎる人達ばかりが身の回りにいるせい。
だからもう彼女のことは放っておいてあげてほしいのに…

これ以上、シルヴィアに何させるつもりなんだっ
（…って、アレってあの「ふぉふぉふぉふぉ…」笑うひょうきんじいさんですよね？）

そして後半、ヤガ。

こういう展開になってくるともう、ほぼ確信しちゃいます。
ヤガの変貌の元凶は、キタイなんじゃないかって。

表紙にもなってるマリエは、このヤガの変貌の代表な気がします。

ヨナと言えば、最近の彼には驚かされっぱなしです。
ほのかにマリエを想ってた、くらいなら受け入れられたんですが、
結構他の女の子のことも観察してるんですねぇ。笑

温度の低い学者先生から、穏やかだけど芯のある普通の男の子へと、
ヨナのイメージが変わったのは嬉しい限りですが、
30巻くらい前は、まさかヨナ中心で読むことになるとは思いませんでした。

ところで、フロリーとスーティがあっさり出てきたのに驚いたのは
わたしだけでしょうか…
絶対なにかに巻き込まれてると思ってたので、
のん気に暮らしてる二人を見たときは安心の反面ガクっとしました。笑

それにしてもスカール様がいると、安心感がありますねぇ。
ヨナ＆スカールコンビ、やっぱり好きだ

正体もバレて、さぁこれからヤガ編の核心に迫るのか…
というところで“続く”です。
いつまでも“続く”ならいいのになぁ。

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