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6年前の12月中旬のこと。夕方ふと耳の聞こえがいつもと違う事に気づいた。
高い山に登った時や、トンネルに入った時に起きる耳が塞がるような違和感。
特に痛い訳でもないので、「おかしいな~~?」と思いながらも就寝
翌朝それは突然起こった
ベットから起き上がり歩き始めた途端すごい目まい
同時に起きた吐き気
慌ててベットに戻って横になった。するとさっきの目まいが嘘のようになおった。
な~~~んだ、急に起き上ったから貧血でも起こしたのかな~~?
もう一度起き上がる
ダメ全然ダメ 一人でジェットコースターに乗ってぐるぐる回っているような、全世界から引力が無くなってしまったようなフワフワ感。
そして物凄い吐き気
ほふく前進して息子の部屋へ行き「お父さんを呼んで~~~~!!」と言うのが精いっぱいだった。
石ちゃんが慌てて起こしに来てくれたけど、結局救急車で病院へ
耳鼻科脳神経内科MRI室とストレッチャーに乗せられながらあちこちの科を移動して、そのまま入院するはめになった。
「脳幹底部の循環不全」って病名をつけられて、24時間点滴となった。
原因は当時父がC型肝炎から肝臓がんになり入院していたので、看病のため毎日母と一緒に病院へ通っていた疲れとストレスらしい・・・・
このまま病院での年越しだけは避けたかったので、先生に「すご~~~く元気になりました~~~!!」とアピールして年末に退院したのだけれど、実際の苦しみはそこから始まった・・・・・
疲れてくると耳が塞がる違和感。みんなと話をしていても、私だけが海の底へ沈んでいるように人の声が遠くから変に聞こえてくる。
特に辛いのは、その症状が一日の大半を占めるため、物事を集中して考えることができなくなることだ。
一見して、そんなに辛いなんて誰にも判らない。怪我と違って、見えない痛みや辛さは、なかなか人には判ってもらえないものだ。
かと言って、一日眉間にしわを寄せているのも周りに気を遣わせるので我慢するしかないのだ。
お薬は4種類。何カ月も飲んでも効いているのかすら判らない。
耳鳴り。難聴。集中力の欠如。薬による眠気との戦い・・・・・ちょうど更年期に差し掛かっていたために更に悪化して、最後はうつ状態になった。
今までの自分の人生を全否定してしまう。こんなに生きて来たのに何一つ達成したものは無い。
これまでの人生を全く無駄に時間を費やしてしまったような虚無感。
それなのに、人に会うと笑顔を作ってしまう。辛いと言えば楽なのに・・・・
友達で会うたびに愚痴ばかり言う人がいて「何故もっと前向きに自分を制することができないんだろう」って思っていたので、自分だけはそうなりたくないとの思いが強くて誰にも言えなかったこともあった。
たかだか耳がよく聞こえないだけで、人間はこんなに凹むとは思わなかった。
一昨年帯状疱疹で入院して、片目が失明寸前になった時も思ったのだが、二つあるものは二つあって初めて用が足りるのだ。
耳だって、目だって両方そろってこそ役に立っている。だからその片方を失うことは思っているよりかなりの痛手なのです。
それでも寄せては返す波のように良くなったり悪くなったりを繰り返しながら少しづつ回復していった。
今でも疲れがピークになるとあの違和感が耳に戻ってくる。
もう入院はいやだ。だけど思うんだ。この違和感は私にとってのブレーキになると。
ほっておいたら、ぶっ壊れるまで走り続ける私の気性に警告をしてくれる大切な病気なんだ。
浜埼あゆみさんが突発性難聴になり左の耳が聞こえなくなってしまったと知った時、病名こそ違え症状がかなり似ているので彼女の辛さが手に取るように判る。
まして、プロのミュージシャンにとって耳の病気は致命的だ。
それでも頑張り続けると宣言した彼女に「やるだけやりなよ」と応援したくなった。
年末の国営放送紅白の時、華やかな光に包まれながら歌う彼女のキーはかなり外れていた。
でも・・・・き っと慣れるよ! そして残りの耳がそれを補ってくれるようになるよ、少し不自由だけどね。
片耳の聴力を失った痛手が彼女の歌に更に深みを増していくことを祈っている。きっとそうなれると思う。
がんばれ!浜埼
kazmin’
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