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加工品不毛の地松山とは、食いしん坊業界で良く聞く話である。ここで加工品とは、食材そのものに手を多く加えて食される食べ物のことを指す。具体的には、洋食を筆頭に、カレー、とんかつ、菓子類等々といったところか。週末、この事実関係を検証しに、江戸に渡った。17日(土)最初の腹ごなしは、東京丸の内にある『インデアンカレー』。この後所要があるため、さくっととる昼食にはもってこいである。お江戸といいながら、浪速のカレーだが、この甘さとスパイスの効いた洋風カレーはまず松山ではお目にかかれない。東京・大阪訪問の際には大抵口にする定番カレーだ。夕食は残念ながら、接待のため自分好みの店をセレクトできなかった。お品は、炒めるという行程の踏まない、酢豚。むしろ、豚の唐揚げのあんかけ風である。この手の料理を出す店は、大量の客をさばかないとけないという事情か、もしくはリゾート地等特殊な立地による競合店の不在、つまり、客の足元を見るという理由から、料理の手抜きに走る。こういう料理店では、金を払うこと自体がバカバカしくなる。つまらない料理に千円を投資するなら、100円のカップ麺で上等である。18日(日)朝食はビジネスホテルのバイキング。バイキングと言えば、質より量。貧乏性が丸出しになり、食べすぎてしまう。昼食。昨晩のリベンジということで、とんかつを攻める。地下鉄を乗り継ぎ、蔵前にある『すぎ田』へ。カウンター席に座り、店主を目の前に観察開始である。ロースをオーダー。厨房には2つの銅鍋が並べられ、その中に黄金の油が溜められている。店主はしきりにパン粉を鍋に放り込んでいる。分厚くカットされたピンク色のロース肉を一方の鍋に放り込む。このぶ厚さ。低温でじっくり熱を加えなければ火は回らないだろう。その後、もう一方の鍋(高温?)へ投じた後、最後にまた最初の鍋(低温?)へ。まあ、この手間暇を見た時点でもはや松山のとんかつやのレベルを超越している。まな板でカットされる肉はほのかにピンク色。口に運ぶ時には、ピンク色は消えていた。表面はからりと揚げられ、パン粉は細かい。一番端の肉から口に運ぶ。脂身を中心に、甘さが口の中に広がる。ソースはウスター辛め・甘め、醤油、塩を紹介されたが、塩が最もこの肉の旨みを存分に引き立ててくれた。2500円。千円のいかさま酢豚に比べれば安いものである。ちなみにこちらはヘレ肉。19日(日)遅めの昼食に、『銀座煉瓦亭』へ。ここでもとんかつを攻める予定だったが、入店した瞬間、デミソースの匂いに誘われ、予定変更。ハンバーグをオーダー。つなぎ多めのため肉汁は無いが、濃厚な甘みに加え、濃厚なデミに白米が進んだ。銀座のデザートは、キルフェボン。90分待ちは松山人には酷なので、テイクアウトし、羽田で洋ナシタルトをつついた。店舗拡張のキルフェボンだが、松山でこのタルト生地を作るケーキ屋は無い。食材の産地に近い田舎は都会には負けない美味しさがある。一方、産地が皆無と言っても良い東京は加工品が自ずと洗練される。もちろん洗練は、競争あってのこと。この点、田舎は競争が緩い。地域によって一長一短があるわけだが、3日で加工品、外食には飽きた。明日からまた、わが家の料理で松山を満喫しよう。
2011.09.18
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