マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2009.06.21
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鶯宿ダムが近づいた頃、突然コース上でインタビューを受けた。追い駆けながらカメラを向けての質問。完走を確信していた私は落ち着いて答えた。何が印象的だったかと尋ねられ、「昨年自分のブログに大会の改善点を要請したら、今回ほとんど希望が叶えられたことがとても嬉しい」と。

実は前夜祭の会場でもインタビューを受けた。その時の質問の一つが「ウルトラマラソンの魅力とは」。「人生と良く似てることです」。私は即答した。意味が理解出来ないテレビ局の人に、「長い距離を走るウルトラマラソンはレースの間にいろんなドラマが起きるんです」と補足。

横にいたEちゃんが素早くフォロー。「100kmの中で自分がどう変化するか楽しみなんです。苦しみにどう対応出来るかも含めて」。一昨年の暮れにたった1回フルマラソンを走っただけで100kmに挑戦し、2度の「宮古島」と「しまなみ海道」で堂々3連続完走を果たした彼女だが、短期間にウルトラ魂が成長していたことに驚かされた。

昨年捕まった86.3km地点の第4関門を難なくクリヤー。だがそこにY田さんの姿はなかった。歌を口ずさみながら賢治ワールド前の第5関門に向かう。途中でリタイヤした選手達を乗せた収容車がひっきりなしに通るようになった。そして力なく道を歩くランナーも増え出す。90.7km地点の第19AS到着。この最後の関門にY田さんはいた。

声を掛けると「やっぱり1本じゃ足らなかったね」と彼。どうやらビールパワーの限界だったようだ。私は手早くエネルギーを補給し先を急いだ。100kmレースはここからが本番。視界が開け、秀麗な岩手山が一瞬だけ見えた。2年ぶりで臨むことが出来た山容は、レースの象徴とも言うべき光景だ。

92km過ぎ、「一歩ずつランナー」が友人と連れ立って歩いていた。66km辺りで彼を抜いた後、復活した彼に抜き返されたのが84km付近。若い彼らだがやはり体力の限界だったのだろう。声を掛けて先行すると、背後で「おおっ!」と言う驚きの声がした。見よ、これがベテランランナーの走りだ。彼らには厳しい現実だが、きっと今後のレースに生かされるはず。

緩やかな坂道を登り切ると95km地点。岩手山から秋田駒ケ岳にかけての雄大なパノラマが眼前に展開する。田圃道を黄色いTシャツの若者が歩いている。多分明走会所属だと思うこのランナーとは、これまで約50km近く前後を繰り返していた。私が先行すれば彼が追い抜く展開だったが、ここでようやく追い着くことが出来た。だがその前に私が探していたゼッケンナンバーを付けたランナーが歩いていた。紛れもなく香川のランナーEddieさんのはず。

「いわて銀河」に参加する私の予定を知って、たまたまブログに書き込んでくれた彼のナンバーをプログラムで見つけたのが前夜。偶然番号が秋田の走友Junさんの一つ前だったため、記憶に強く残っていた。ゴールまで残り3km地点で行き逢えたのは、私が要望したゼッケンを体の前後に付けることが実現したため。胸の1枚だけでは決して見つけられなかったことだろう。

直前に走った「えびす大黒100km」で足を傷めたEddieさんは、「いわて銀河」の激烈な下りで膝痛が発生した由。「時間内完走は確実なのでこのまま歩く」と言う彼と別れ、再び走り出す。その間に黄色いTシャツの若者はかなり前方まで行っていた。慌てて後を追ったがそのスピードには着いて行けなかった。きっと歌を歌いつつ横を通り抜けた私を「ライバル」と見做していたのかも知れない。

その時車の中から私の名前を呼ぶ声が聞こえた。ゴールを終えたS木さん一家が帰宅する途中で私を見つけてくれたのだ。思わず手を振り「気をつけて帰ってね~!!」と叫ぶ。良かったねS木さん、奥さんと結婚したばかりのお嬢さんが応援に来てくれて。私は晴れやかな気持ちで雫石総合運動公園へ向かった。だがエネルギーは限界状態で、全くスピードが上がらない。<続く>






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Last updated  2009.06.21 11:05:02 コメント(4) | コメントを書く


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