マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2010.10.01
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 峠と北緯40度を越えて 

 急な坂道にも次第に慣れて、ゆっくりだが再び走れるようになった。気温が低いためか、脚に痙攣が起きないのが嬉しい。そして二重に見えて苦しかった目も、どうやら落ち着いてくれたようだ。声を出しながら登って行くうちに、峠の様子を思い出す。「いわて銀河」のメリハリのある峠に比べれば、ここ大覚野峠の登りは短くて楽。

 間もなく頂上部のトンネルが見え出す。ここは標高560mほど。崖崩れ防止用のトンネルを2つ潜ると下り坂。ここから北秋田市に入る。合併前の名前は阿仁町。国道に沿って阿仁川の深い峡谷が続く。急激な下りは脚に来るので要注意。調子が良かった数年前まではスピードを出して下れたが、今は慎重に行くしかない。

 42km地点の第8ASでトイレ休憩。数キロ前からどうも腹の調子がおかしかった。そのまま我慢することも考えたが、後々のため思い切ってトイレに入ったのだ。やはり判断は正しかったようで、事後腹具合に悩むことはなかった。水を飲んで再び坂を下る。

 49.7km地点の第9ASが第2関門。ここの関門閉鎖は12時30分だが、私が着いたのは11時18分。何も預けてないため、十分時間はあった。だが腹ごしらえをしようにも、肝心の味噌汁がない。本当はここで味噌汁に小ぶりのお握りを入れてかき混ぜ、「猫マンマ」にして食べる積りだった。短時間で食べられ、しかも塩分補給が出来て一石二鳥なのになあ。

 どのASでも食べ物が5年前より画一化され、貧弱になっていた。きっと広域合併が進んで市町村の数が極端に少なくなり、大会への補助金が大幅に減ったのだろう。果物、お握り、パンをそそくさと食べ、ペットボトルに水、アミノバリュー、アスリートソルトを補充。スタートは11時25分。残り50.3kmを6時間35分で走れば完走出来ると素早く計算。

 56km地点の笑内(おかしない)に着く手前で、確か仙台明走会のG島さん、F士さんに相次いで抜かれたように思う。背中のゼッケンの余白に「仙台マックス爺」とマジックで書いていたが、それを見て何人かのランナーが話しかけて来た。青森の方は、時々私のブログを見ている由。またある人は「誕生日が一緒ですね」と言ってくれた。結構ブログの隅々まで見てるんだねえ。



 山道への迂回路入口で、暫く前に抜かれたF田、H多の両先輩に遭遇。頑張った70歳コンビもどうやら疲労が出だしたようだ。長老達にエールを送り1人先行。2kmの間に60mほど登る小高い山があり、歩くランナーが目立つ。その横を歌を歌いながら走って登る。曲は「ゲゲゲの女房」の主題歌の「ありがとう」。例え「から元気」でも、歌が出るうちはまだ大丈夫。

 60km地点で腕時計を見ると、中間地点での「貯金」が減っていた。再び国道へ出、萱草大橋を渡る。間もなく左折して阿仁合(あにあい)の集落へ。ここの私設ASで名物の「シソジュース」を2杯いただく。100mも行かない所に64.4km地点の第12AS。ここが第3関門で閉鎖時間は14時。貯金がさらに乏しくなった。

 国道へ出ると、目の前に急な登り坂。ここは数十mなので歩いてもさほどロスはない。坂を登り切ると左手に「阿仁異人館」と「伝承館」。明治期には鉱山があり、外国人技術者が住んでいた由。「北緯40度」のゲートでは、待ち構えるカメラマンの前に両手を広げて飛び込む。間もなく65kmの標識。ゴールまで残り35km。本当の戦いはこれからだ。<続く>






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Last updated  2010.10.01 16:59:50 コメント(2) | コメントを書く


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