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テレビで、初を主人公とした番組をやっていました。
長女は、有名な茶々(豊臣秀吉の妻淀君)で、三女は徳川2代将軍秀忠の妻江与です。
さて、長女と三女は、それぞれ天下人に嫁いだわけですが、次女初が嫁いだ相手は、京極高次です。
京極家は、室町以来の名家でしたが、初が結婚した頃は没落していました。
京極高次は、妹である松の丸が豊臣秀吉の側室になったことや妻の姉と妹がそれぞれ豊臣家と徳川家の跡継ぎを生んだことから、女性の七光りで出世したと言われ、蛍大名とささやかれたようです。
歴史の話ですから、実際に京極高次がどのような人物だったかはわかりませんが、結果を考えれば、私は彼に大きな器量を感じます。
七光りがあったため、名家のお坊ちゃんらしく、それに乗っかっただけという評価をされているようですが、下克上の戦乱の世にあって、そのような流れに乗ったということ自体が非常に珍しいことだと思います。
会社のトップと同様に、大名となれば、厳しい状況の中で、決断をしなければなりません。
その決断をするためには、いろいろな要素が絡み合います。
主従の利害関係が複雑に絡み合っていた戦国時代にあっては、現代の中小企業の社長のように、独断でものごとを決めることはできませんでした。
その意味では、幹部間に限定はされますが、ある意味意思決定というのはかなり民主的におこなわれていました。
言葉で民主的というと違和感を感じる方が多いかもしれませんが、要するに幹部連中もそれぞれ武力を持っているので、意見調整がおこなわれたわけです。
京極高次も当然そのような状況で、意思決定をしているわけですから、実際に妻の意向が強く反映されたとしても、それはそれでいいのです。
要するにトップの決断は、最終的には結果だけしか見られませんので、戦国を生き抜いたというだけで評価に値するのです。
織田信長も豊臣秀吉も徳川家康もそれぞれ強いリーダーシップを持っていたのですが、それはほとんどの判断が成功へと導いたので意味があるわけで、後先を考えない猪武者が本当の意味でのリーダーシップを持っているとは限らないのです。
誰の言葉にも耳をかさないというどうしようもない大名が次々につぶれていった時代に、優秀な妻の言葉に耳を傾けて、絶世の美女と言われた妹の力を借りて、家を守ったのですから、大変な器量人だと思います。
多くの経営者を見ていると、とにかく自分の信念を押し通すという美学に酔いしれて、猪突猛進して玉砕する方が多いですが、今なら夜逃げで済みますが、戦国時代だったら命を失うわけです。
自分の信念と言うと言葉はかっこいいですが、実はそれは単なる思い込みであることが多いです。
しかも、能力がないから自分の能力でどれだけのことができるか、どこまではやってはいけないかという判断が出来ないのです。
まさに、猪突猛進ですね。
何も自分の能力を卑下する必要はありませんが、過信するというは、驚くほど経営能力がないと言うことを証明しているようなものです。
極論を言えば、自分の経営判断は全て間違っているという前提で、全ての決断を再検証するくらいのことができなければ、必ず近い将来に会社をつぶします。
本当です。
-つづく-
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代表 経営コンサルタント
水野敦之
経営管理労務事務所 所長 社会保険労務士 小河美里 BLOG
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