手書き文房具推奨委員会

2008.04.04
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カテゴリ: ノート・メモ
十代の終わりごろでありますが、一介の土木作業員として日銭を稼いでいた時期がありました。

一日中スコップで穴を掘ったり、思い材木やブロックをあっちからこっちにひたすら運ばされたりと重労働に次ぐ重労働であります。

幼い頃から体力にはからっきし自信のない私ではありますが、これもひとつの人生経験、後々なにかのネタになるやも知れず、と思って毎日がんばりました。

「人生何事も経験じゃ。なにか言うならやってから言うがよい」

亡くなった僕の偉大なじいちゃんの教えです。

穴を掘ったり4mの鉄パイプを何本も肩に担ぎ、ワークブーツの紐を固く結んで、 「おりゃー!土のボケがぁー!!」 と毎日叫んでおりました。

賃金は日払いです。

仕事が終わると、親方からその日の分をひったくってコーヒーショップに行き、おかわりフリーのコーヒーと山積みのロールパンをむさぼり食いながら、同僚とインディアン・ポーカーに興じて無一文になったりしていました。

いまにして思えば、身体は相当きつく懐は朝も夜も冷え冷えとしていましたが、なんとも充実した毎日でありましたな。



穴を掘らされるときは、まず親方が地面の測量をします。

三脚の上に乗っかった小さい望遠鏡みたいなのを覗いては、深緑色の帳面になにやら数字を書き連ねていくんです。

僕は傍らの草の上に座って親方の測量をぼーっと見守るのですが、その緑色の帳面が密かに気になっておりました。

「あのレベルブックというのはなかなかイカしておるな」

ずっと心の隅で印象に残っておりました。

それで話は飛んでつい先日のこと。

お金が少し貯まったので大好きな北海道に旅行に行った際、倶知安という町の文房具屋でたまたまその緑色の帳面が目に付きまして、つい買ってしまいました。

レベル.JPG

これはとくに珍しいものではなく、どこの文房具屋にでも売っている帳面なのですが、そのときなんとなく先に書いたような重労働の日々を思い出し、懐かしさのあまりふと手が伸びたのです。

当時親方の手に収まっていたのとまるきり同じものでありました。

この罫線は、測量のデータを記入する上で最適な仕様なのだそうです。

レベル罫.JPG

プロの道具ですな。



レベルステ.JPG

表紙が硬く、立って手に持ったままでも記入が容易です。

レベル立.JPG

ま、僕は測量などできませんので、プロの罫線を無視して夜な夜な意味もない汚い字を書くことにいたしましょう。



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最終更新日  2008.04.04 01:14:30
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