楽しみにしてた、歌舞伎座さよなら公演六月大歌舞伎。
一、正札附根元草摺(しょうふだつきこんげんくさずり)
曽我五郎:松 緑 舞鶴:魁 春
二、双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき) 角力場
濡髪長五郎:幸四郎 山崎屋与五郎:染五郎
平岡郷左衛門:由次郎 三原有右衛門:桂 三
仲居おまつ:宗之助 仲居おすず:歌 江
仲居おたけ:吉之丞 茶亭金平:錦 吾
藤屋吾妻:芝 雀
放駒長吉:吉右衛門
三、蝶の道行(ちょうのみちゆき)
助国:梅 玉 小槇:福 助
四、女殺油地獄(おんなごろしあぶらのじごく)
片岡仁左衛門 一世一代にて相勤め申し候
河内屋与兵衛:仁左衛門
豊嶋屋お吉:孝太郎 山本森右衛門:彌十郎
娘お光:千之助 小栗八弥:新 悟
妹おかち:梅 枝 刷毛の弥五郎:市 蔵
皆朱の善兵衛:右之助 兄太兵衛:友右衛門
父徳兵衛:歌 六 芸者小菊/母おさわ:秀太郎 豊嶋屋七左衛門:梅 玉
「正札付根元草摺」は舞踊。
曽我兄弟の弟五郎が、家宝の逆沢潟(さわおもだか)の鎧を持って父の仇である工藤祐経(くどう すけつね)のところへ行こうとするのを、後見人の小林朝比奈(こばやし あさひな)の妹舞鶴に短気を起こさぬようにと引き止められる場面。
草摺(くさずり)は、鎧の裾のスカートみたいになったるとこのことみたいや。
鎧を引っ張りっこするだけのことやねんけど、これぞ歌舞伎という華やかさがある。
「双蝶々曲輪日記 角力場」。
なんで「双蝶々(ふたつちょうちょう)」っていう題名なんやろうと思うたら、主人公の二人濡髪長五郎と放駒長吉の名前に「長」の字が入ってるからやそうや。
もともと九段ある浄瑠璃の世話物で、「相撲場」、「橋本」、「引窓」が有名で、そのうちの「相撲場」。大坂堀江の相撲小屋の前が舞台。
小屋は大賑わいで、「大入」「客留」などの張り出しがされてる。
米屋の丁稚出身で素人力士の放駒長吉が人気の関取濡髪長五郎に勝って、お客さんは大騒ぎ。長吉くんに、さっそくご贔屓さんから小袖や帯、脇差などの目録が届けられる。
後で濡髪に呼び出された長吉くん。さっそくその小袖などを身に着けてうれしそう。大きな馬が背中に躍るかっこいい柄。
濡髪が、実はさっきの試合はわざと負けたと打ち明け、自分のご贔屓さんの願いをかなえてやって欲しいと頼む。
でも、若い長吉くんはそんなことをする濡髪が理解できないし、許せない。力自慢で茶碗を握りつぶしたりするというお話。
当事のご贔屓さん(タニマチ)と相撲取りさんの関係は、男女の仲以上に強いものやったんかもしれんなあ。
「蝶の道行」も舞踊。お家騒動に巻き込まれ、この世では思いを遂げられなかった二人が、二匹の蝶になって冥土に旅立つ。でもそこでも地獄の責め苦にあって、息絶えてしまうという悲恋物語。
蝶の大きさにあわせた、巨大な牡丹や紫陽花、百合、菖蒲(たぶん)などのなかで舞う二人。なかなか幻想的やった。
最後は、仁左衛門さんの「女殺油地獄」。
一世一代といいはるだけあって、23歳のツッパリでみえっぱりの天満のぼんぼんがそこにいるかのようやった。
「男立てねばならぬ」それだけの理由で、やんちゃをし強盗殺人までしてしまう。
それが納得できてしまう仁左衛門さんのすごさ。
何べんでも観たい。
この役は、上方の役者さんやないとあかんやろな。今なら片岡愛之助さんかなあ。
そして、同じ舞台に立ってお吉の娘お光を演じてた仁左衛門さんのお孫さんの千之助くん。10年後の彼の与兵衛が楽しみや。
この舞台NHKで放送されるみたいや。8月あたりの芸能花舞台かハイビジョン ウイークエンド シアターかなあ。
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