KJESSのブログ

新年を迎え、リナは心機一転して店の仕事に戻った。クリスマスケーキでの成功と、アキラやケンジからの励ましに触発され、リナは新しい挑戦に意欲を燃やしていた。

その日の朝、アキラがリナを呼び出して、新たな提案を持ちかけた。「リナ、今年から季節ごとに新しいテーマのケーキを作っていこうと思ってるんだ。君にもぜひそのプロジェクトに参加してほしい」

リナは驚きながらも嬉しさが込み上げてきた。季節のテーマに合わせた新作ケーキを考えるなんて、自分が以前から夢見ていたことだった。ケーキ作りを通して人々に季節の移ろいを感じてもらい、その瞬間を楽しんでもらう——それこそがリナの目指す「誰かに幸せを届けるケーキ作り」の形だった。

リナは気合いを入れて、「ぜひやらせてください！」と即答した。アキラは微笑み、「期待してるよ。リナの感性で、この店に新しい風を吹き込んでくれ」と言ってくれた。

数日後、リナはさっそく春のケーキのデザインを考え始めた。春といえば桜やいちご、抹茶など、彩り豊かな食材が頭に浮かぶ。自分ならではのケーキで春を感じさせるためには、どうすればいいだろうかとリナは試行錯誤を重ねた。

一方で、ケンジも新しいケーキのデザインに取り組んでいた。二人はお互いのアイデアを共有し、試作品を味見し合いながら意見を出し合った。ケンジはリナのアイデアに感心し、「お前のケーキはいつも特別な味がするな。なんでだろう？」としみじみとした様子でつぶやいた。

リナは少し照れながら、「ケーキを食べる人が笑顔になってくれるのを想像しながら作ってるから…かな」と答えた。ケンジはそれを聞いて「やっぱりリナらしいな」と笑い、ますます二人の間に信頼と友情が深まっていった。

こうして、リナとケンジはそれぞれのケーキに春の彩りを加えながら、互いに刺激を受けて新しい挑戦に向かっていた。二人で作る新たなケーキが、季節を迎えるお客さんの心にどう響くかを楽しみにしながら、リナの中でまた一歩、夢が形になっていく感覚を覚えていた。

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