Andromeda Heights



(十五夜・中秋の名月の日の日記より)

引っ越してから屋上というスペースを手に入れた我が家。

屋上があると、もう布団などは干し放題!
週末お天気がいいと、家中のありとあらゆる布団や毛布を干してます。
でも屋上への階段が急なので、布団を担いでの上がり下がりで
体力使い果たしてしまって他の片付けが出来ないような気が…

屋上からの眺めといったら、とても素晴らしいのです。
西に夏目漱石の「草枕」に出てきた「峠の茶屋」がある山を臨み
南にインドの元首相ネール寄贈の釈迦の骨が眠る仏舎利が見える、
まさに絶景ポイント!

最初に下見に来たときは、雨漏りするボロボロに荒れ果てた屋上でしたが、
「ここが綺麗になったらどんなに素敵なことだろう」と
いろんな想いを廻らせたことを思い出します。
(リフォーム日記 befeore/after rooftop & garden マイホームゲットの夢 をご参照下さい。)

というのも、ケイが2歳の頃、しし座流星群が地球にやってきて、
当時住んでた共同住宅の7階のベランダから
夜中に2歳のケイと一緒に観察した経験があったから。
(パパはその時出張中で、ナナはまだお腹の中でした。)

流星群の流れる方向は決まっています。
でもベランダは一方向しか向いていないので(当たり前だけど)
その方向が流星群の流れる空に向いていなかったら、あまり見えません。
「あ~あっち側も見れたら、もっと沢山流れ星見れるのに!」
360度見渡せる高原のようなところで星空が見渡せたら、と思っていたら、
高原ではないけれど360度見渡せる場所が手に入ってしまった(驚愕)。
パパありがとう。結婚記念日の翌日が私の誕生日だったけど、
夜空を楽しめるこの屋上が、最高のプレゼントです。
(他に誕生日プレゼントにはGrasgow schoolの日本盤をくれました。)

熊本は空気が綺麗だから、市内でも結構綺麗な星空が見渡せます。
今日は月明かりが強いから、星は見えにくかったのですが
もうすぐ6歳になるケイと一緒に作ったみたらし団子に
くまもと有機の会から頂いたススキを添えて
ケイとと一緒にお月見会をしました。
ナナちゃんは、残念ながら月が出る前に早々と寝てしまいました。

月はまだかな・・・と待ってると、
西の空に大きな星が
「いちばんぼーしみーっつけた!」と大声で歌うケイ。
「あっにばんぼし!」「さんばんぼし!」
と星を数え続けてると15ぐらいから月が昇ってきて
「うわっすごい!でけ~!まん丸だね!」
とまた大きな声で驚くケイ。
そして自分で作ったお月見団子をパクパク食べながら
お茶を飲んでなぜかススキに手を合わせてました(???)

私は月を見ながら、銀河鉄道の話をしたり
炭坑節を歌ったり
(せめて♪うーさぎ・うさぎぐらいにしろよ、と私も思ったけど、
そのときは出てこなかった。)
してると、
ケイは「月がおうちに遊びに来てくれたらいいのに~」と。
子どもらしい考え。
どんなに大きいか、どう説明したらいいかわからないので
Wallace and Gromitの月旅行の話を持ち出すと
やっと大きさがわかったようで。

月を楽しんだ後は、星を探して
北極星を教えて地球の回転を説明したり、星座を探したり。
「北極星?北極の星?ポーラーエクスプレスが走ってるの?」
どうしても話題はテッチャンに・・・。
星座は、カシオペア座はすぐ見つかったのですが、
月明かりのせいか、オリオン座が見つからない
さそり座らしきものが見つかったので
私「え~多分あれがさそり座」と私が言うと、
ケ「さそり座?じゃあオリオン座がすぐ側にあるはずだよ!
オリオンはさそり退治に出かけてさそりに刺されたから
お空にいっちゃったんだよ。」
と私より物知りだ(笑)
(どうやらしまじろうのビデオで見たらしい・・・)

ケイは放っておくといつまでもいつまでも
団子を食べながら夜空を見て星を探していそうな感じ。
小学校入学祝は天体望遠鏡に決めました!

本当にキャンドルナイトとか、オーストラリア旅行とか、このお月見会とか
私がハタと気が付いたイベントをケイはとてもよく楽しんでくれる・・・。
でも時間も遅くなってきたし、一人部屋で寝ているナナが気がかりだったので
「そろそろナナちゃんのところに行こうか?」というと
「そうだね、起きて探してるかもしれないね。」と心配する優しい面も見せてくれました。

◆◇◆今日のネオアコ◆◇◆
Crises [ORIGINAL RECORDING REMASTERED] / Mike Oldfield (2000)

Mike Alwayじゃないんだな~Mike Oldfieldなんだな~(笑)。
エクソシストのテーマ曲'Tubular Bells' で有名なMike Oldfieldですが(全然ネオアコじゃない!)、実は私この人の Moonlight shadow (1983)という曲が大好きでした!

初めて聴いたのは、高校生の頃、NHK-FMのクロスオーバー・イレブンだったかな。エコバニか何かをエアチェックしようと思って待ち構えていたとき、流れてきたこの曲がとても美しくて、ギターソロもメランコリックで、何度も何度も聴いた記憶があります。
今でも歌詞を見たら歌ってしまいます・・・。
歌詞 こちら

ヴォーカルはMaggie Reilly。MikeOldfieldのエンジニアの彼女さんだったとか?
最近この曲が若い歌手にカバーされてCMで流れているそうですが、Maggie ReillyのAngelic Voiceの足元にも及びません。
今でも活動しているみたいで、アイルランドにエンヤあり、カナダにサラ・マクラクランあり、そしてスコットランドにMaggie Reillyあり、みたいな感じです。
この人たちの歌って、お風呂で歌うと気持ちいですよね。リバーブかかって(笑)

一方、 Andromeda Heights は、ネオアコ好きにはお馴染み Prefab Sprout の6枚目のアルバムのことです。

Andromeda Heights/Prefab Sprout (1997)

アルバムの内ジャケに星座が載ってましたが
カシオペア座の近くなんですね、アンドロメダ星雲って。
もっと頑張って見れば見れたかも?





さて、この二つの曲に共通するものってわかりますか?

・・・それは吉本ばななさんなのです。

デビュー作・キッチンに収録されていたのが「ムーンライト・シャドウ」
ムーンライト・シャドウ
(今はこれ単独ででてるのね)

「当時付き合っていた彼か誰かから、この曲を教えてもらって、
そのあまりにも悲しい歌詞に触発されて書いた」
とかなんとかあとがきに書かれてた記憶があります。
内容もMike Oldfield歌詞の通り、愛する人を失うことについて書かれた小説でした。

そして、Andromeda Heightsは歌詞そのものが
「王国1 アンドロメダ・ハイツ」という作品の中に出てきます。
王国(その1)

この小説ばななさんが第1子妊娠中か出産後の、心身充実期に書かれたものじゃなかったかしら?違ってたらごめんなさい。

女性って、身ごもると、地球的規模で環境問題なんかを見直す本能が備わってるような感じがしません?
今お腹の中にいるこの子が生きる将来、地球はどうなってるのかしら?…と頭で考えるよりも先に子宮が考えてるっていうか…(笑)
それまでタバコ吸ってた人もいきなり生協に入ったり(爆)

小説とは内容全く関係ないんですが、なんだかそういう背景があったような感じがそこはかとなくするんです。

で、小説の冒頭に、 Prefab Sprout Andromeda Heights の歌詞が引用されています。

We're building a home on the side of a mountain
Above the clouds, next to the sky
And after our labours the stars will be neighbours
We'll take our place with them in space

We're not using concrete or plaster or wood -
They'd lower the tone of our new neighbourhood
And mortar will crumble with age and neglect
We're building our home upon love and respect
And when we've built it we'll call it Andromeda Heights
When we've built it we'll call it Andromeda Heights


たしかこの辺の歌詞日本語訳が引用されてました。
図書館から借りて読んだため手元に無いので
大意を書いておきます(ヘタクソですみません)

僕等は山中で家作りの真っ最中
雲よりも高く、空にとても近い場所
家が出来上がれば、星がお隣さん
…コンクリートやしっくいや木じゃなくて、
…愛と尊敬を土台に作るんだ、
…そして僕等はその家をアンドロメダ・ハイツと呼ぶのさ


来ましたね~、『愛と尊敬を土台に』ですよ。
パディじゃないと書けない歌詞かもよ。
歌い方も茶目っ気たっぷり&しっとりでいいですね~。
どうでもいいですがパディの声とヒュー・グラントの笑顔に弱い私…

ところでばななさん自身、最近共同住宅から一戸建てに引っ越されたばかりの様で、
今年の冬頃、NHK教育の『トップランナー』に出演されてたとき、
「例えば1階にいるとき、2階で物音がして、それが他人のではなく
家族のであるということを意識したとき、ああ、一軒家に住んでるんだ~
家族がそこにいるんだ~と思った」
というようなことをいわれていたような気がします。
同じ同じ~!私もそう感じることがあります~
特に階上で子どもがドタバタしているときに、
他所の子のじゃなくてうちの子のなんだよな・・・と思うと
なんだかホッとするというか(笑)
今まで階上の他所のお子さんの足音に悩まされていたので・・・

脱線しますが、『トップランナー』といえば、
先週イギリスのFeederのタカ・ヒロセさんが出演してましたね!
オーディションなのに、いきなり楽器じゃなくて、
お茶して話をしてから・・・っていう
Vo.& G.のGrantのノンビリしたところもよくて、
タカさんの最初の頃のライブに対するスタンスとか
なんだか共感するところ多くて面白かったです。
年齢も近いし(笑)頑張って欲しいわ~


家の話戻りますが、そういえば、引越しのときに電話を引くとき、
「3階のうち、1階は事務所なので貸すかもしれないんですよね~」
とNTTの人に話したら、
「でしたら、建物に○○ビルとかの名前をつけられたほうがいいと思いますよ。
。じゃないと、電話の登録が重複してしまうし、郵便も間違いますから。」
と言われました。

そのとき私の脳裏に「アンドロメダ・ハイツ」という建物名が浮かんだのは
言うまでもありません。


…でもカタカナにしてしまうと、なんか淋しいな(笑)


夫に「建物の名前、アンドロメダ・ハイツにしない?」っていきなり言ったら
きっと「(゜Д゜) ハア??」とか言うだろな…(爆)








© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: