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「えーっ!?人工呼吸器をつけるリスクってあるの?」
人工呼吸器は何もリスク無く、ただただ人を助ける為のものだと思ってた。
まさかそこにリスクが有るなんて‥。
テレビで見る人工呼吸器を付けた患者の顔は、苦しんでいない。
だからそれがリスクを伴うものだとは、全く思っていなかったのだが、
解説されて、自分が如何に無知なのかを知ることになった。
「池上彰の人類VSコロナ危機」の一部なのだが、街中で戦う一人の医師の、再現VTRの中で知ったものだった。
人工呼吸器は、沢山の空気を無理矢理肺の中に押し込む機械と解説された。そうか‥肺が機能しないから、機械を使って押し込んでいるんだ‥。
肺が機能していない人にとって、自力で酸素を取り込む行為は、
苦しい作業にほかならない。
だから人工呼吸器を付けると、当然楽になる。
でも、結局機能していない肺へ沢山の空気を機械から送り込むことになる。その行為は、動かない肺に負担をかける行為になってしまうことになる。
殆ど動いていない肺に空気を送って、呼吸を強いることになるからだが、
だからといって、何もしなければ肺の機能が衰えていくばかりで、
死に近づくことになってしまう。
人工呼吸器は、肺だけでなく心臓にも圧力がかかってしまうから、
手放しで喜べるものではないのだ。
どうやら、別の治療で良くなるまでの時間稼ぎで使うもののようである。
でもこのコロナに感染した医師は若かったので、2日で持ち直す事ができた。
やれやれ‥と安堵するところなのだが、
その二日後に事態が急変することになる。
新型コロナの怖いところは、症状が安定していても気を抜けないことだ。
ホッとするのも束の間で、いきなり急変して重症患者になってしまう。
この若い男性医師である患者は、ここからそれを何度も繰り返すことになる。
持ち直した二日後に、また肺は真っ白になってしまった。まだ人工呼吸器を外せない中にあって、更に悪くなっていってしまう。
この時の医師は、もう一つ上をいく治療が必要だと判断して、奥様にエクモ(ECMO)を使うことの了承を得た。
実はこの患者である医師の奥様は、元看護師。だから医者がエクモを使うという意味は、良く分かるのである。
私は今回の新型コロナウイルス関連の話しで、エクモの存在を知ったのだが、
これは医療に力を貸してくれるものだという、漠然とした感覚に過ぎない。
まさかこれにも大きなリスクが伴うなんて‥。
エクモは人工的に作られた肺で、酸素と二酸化炭素の交換をするもの。血管の中に直接酸素を入れる装置だというのである。
そこにどんなリスクが有るのか?エクモが長引くと出血しやすくなり、血栓も出来やすくなるという。
血栓が出来てそれが脳とか心臓とかに飛ぶことを考えると、別の重篤な事態を引き起こしてしまうことになる。
エクモをつけて快方に向かう確率は、約60%だというから、確立としては五分五分より少しマシだという程度になる。
だからといって、やらなければ確実死に向かうことになる。結局最後は、本人の生きようとする力によって、生死が決まると言われた。
このコロナ患者の医師は、こんな状態からも脱却して、呼吸を安定させることに成功した。
だが、また二日後に悪化‥何度も急変を繰り返す。次に「キセツ」という気管切開によって、息を確保することになる。
気管切開は、口や鼻からでなく気管部分に穴をあけることである。
私はそういう映像を見ると、もう末期で生還出来ないだろうと考えてしまう。
でもこのコロナ患者の医師は、ここから生還するのである。
若さと、生きたいという欲求の勝利だと思う。
彼は死を覚悟した状態から生き返って、早く自分の患者を助けたいと言った。
私なら仕事放棄をして、逃げ出してしまうところである。
医師だからコロナに感染しただろうということも分かるが、感染当初は、4日間の発熱した者しか病院は検査出来なかった。
医療用のマスクも無い、医療従事者のガウンも無い、当然検査するものも無い、まだ蔓延していくコロナに対して、なすすべが無い時の感染である。
自分がコロナにかかったと確信していても、それを受け入れられる医療現場が、確立していない状態だ。
結局この医師がコロナにかかったのは、
コロナにかかっていても症状が出ない潜伏期間のある急病人が、
持病で入院中にコロナウイルスが暴れ出したことからのようだ。
別の病気で入院してきた患者が、院内で潜伏期間を過ぎたコロナが頭を擡げる。
最初からコロナ患者として病院に来たら、それなりの対処をするが、
別の病気で入院する患者が、コロナ保持者でウイルスを発散するなんて‥。
新型コロナの潜伏期間が長すぎるがゆえのリスクである。
このコロナに感染した医師が人工呼吸器を付ける為に、集中治療室に行く前、まだ意識がかろうじて有る時に、奥様へラインを送っている。
「死ぬかもしれん。子どもを頼む」
20日以上の入院後、この患者である医師は生還することが出来た。医療現場に関わる全ての人たちに、改めて、敬意と感謝を送りたい。