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2023.12.16
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カテゴリ: 競馬






私が競馬に興味を持ち始めたのは学生時代。友人の下宿でテレビを見ていると、NHKの競馬中継で吉永正人という(美男子とは言えないが好感の持てる)騎手が乗るモンテプリンスが天皇賞を勝ったレース。その後、自分の下宿で見覚えのある吉永正人が今度はモンテファストで天皇賞を勝ったレースをテレビで見て、へえーと感心した覚えがある。

そして就職して最初に現れたのが、19年ぶりの三冠馬ミスターシービー。その戦法は最後方からのどん尻強襲!手綱をとる騎手はあの吉永正人。いつも後ろから行って馬群を縫って上がってい直線でごぼう抜き。その衝撃の大きさに、私を含め当時のサラリーマン達は自分の人生に重ね合わせ人気が爆発し、その端麗な容姿が競馬に見向きもしなかった女性達も呼び込んだ。「直線に入ってあなたが見えた…」と誰かが書いた詩もあったりして。



僕自身もすっかり夢中になり、仕事や生活でむちゃくちゃ悔しいときや胃に穴が開きそうなとき、シービーの走りから勇気をもらったものだ。だから、その翌年後輩三冠馬ルドルフが現れ、負けるたびにはらわたが煮えくり返り悔しくて眠れなかった記憶がある。最後のレースになるはずだった天皇賞、シービーはいなかったけれど、ルドルフがギャロップダイナの強襲に屈し、騎乗した岡部さんが「シービーが来たかと思った。」と語った時は、その存在の大きさに涙したものだった。



引退したシービーを追いかけて北海道早来の社台ファームを嫁と訪ねた。(夜間)放牧上に張り巡らされた塀に開けた立ち見台(←遠くにしか見えない)以外では見学が出来ませんとあったが、多くのファンとたむろしていたら、何故か社長が出てきて「今日はいっぱい来ているから見せようか。」と厩舎に馬を入れて見学させてくれた。

係の女性が馬に触らないでくださいと注意する中、皆さんのお目当ては人気のサッカーボーイに集中。僕はひたすらシービーの厩の前で覗いていたら、シービーが寄ってきて鼻面を僕の手に押しつけてくれた。



種牡馬を引退したシービーを訪ねて千葉県成田へ。タクシーの運転手に千明牧場へ告げたが、分からないらしく会社に問い合わせて何とかたどり着いた。シービーは母のシービークインともう1頭の葦毛の馬と一緒に別枠で放たれていて、世話をする老夫婦が「ここは馬の養老院だから…。」と説明してくれた。

年をとっても人なつこい性格はそのままで、しばらく戯れているといきなり腕を噛んできて歯形がついてしまった。その年の暮れにシービーが亡くなり、僕にとっては一生の思い出をくれた!

その後、シービーのお墓を訪ねたが確か「常識外れの三冠馬ミスターシービーここに眠る」と墓標に刻まれてあった。数年後に再度墓参りをした(今度はナビで自分で着いた)が、牧場は朽ち果て墓標の文字も薄れ、隣に眠るシービークインと共に痕跡が消えかかっていた。近所の人に話を聞くと、時々誰かが訪ねてくるだけらしい。



P.S.シービーの息子シャコーグレイドを訪ねて岐阜県に行きました。観光牧場で静かに余生を送っていましたが、やはりその年に亡くなってしまいました。不思議な縁。





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最終更新日  2023.12.16 06:12:07
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