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「反田恭平さんのピアノ」
20200708
テレビ朝日の『題名のない音楽会』は好きな番組の一つで、録画は欠かさない。
時間のある時にゆっくり観られるし、気に入ったら残しておいて、
何度でも楽しめるから。
今回は永久保存版にしようと思うくらいに良い演奏を聴けた。
【「アンコールのお約束を明かす音楽会」】
( 2020
年 07
月 04
日放映)
と題された会。
ここに登場したのが
♪高木綾子(フルート)、宮田大(チェロ)、
木嶋真優(ヴァイオリン)、反田恭平(ピアノ)という
今をときめくソリストたち。
どの演奏家たちもいつ聞いてもうっとりする演奏家たちばかりだ。
ちなみに、私は音楽に関しては全くの素人。ただその時々の自分の想いの中で、
胸を打たれたり、その音楽から別の分野のことへと想いが飛んだり、
慰められたり、勇気が出たり、エネルギーチャージをされたり。
頭も心もいろいろなもので満たされる。
【 反田恭平さんの「トルコ行進曲」】
今回の
反田恭平さんのピアノは、そうした想いも含めて本当に充足感を
味わった。
まずは番組の中で演奏した「トルコ行進曲」。
圧倒的な演奏だった。聴くことに集中しすぎて、息を詰めた。体が硬くなる
ほどに、耳をそばだて、終わった後、その演奏の素晴らしさに、
長いため息がでた。
手が 4 本あるのではないかとすら思った。
この曲は、アンコールで演奏するのだと言う。彼のコンサートは、これを
聴くためだけでも価値があると思った。
何度も繰り返し見た挙句、その余韻で、
YouTube
で大好きな曲「ラ・カンパネーラ」を聴いた。
【 反田恭平さんの「ラ・カンパネーラ」】
この曲でも、反田さんの演奏に「
その時々の自分の想いの中で、
胸を打たれたり、その音楽から別の分野のことへと想いが飛んだり、
慰められたり、勇気が出たり、エネルギーチャージをされたり」が起きた。
「ラ・カンパネーラ」はご存知のように、教会の鐘の音をイメージした曲。
演奏を聴きながら、私の中で教会の鐘が村中のそこかしこに優しく、強く、
やわらかに、デリケートに響き渡る。その音に人々は、安堵し、微笑み、
肩を抱きあい、背中をそっと支え、手を繋ぎ、感謝と喜びの祈りを捧げる。
そして、希望と愛を届けあう。そんな演奏のように思えた。
深い愛情に満ちた祈りのような演奏だった 。
【 反田恭平さんの演奏が思い出させてくれた本】
彼の「ラ・カンパネーラ」でそんなことを思ったのは、かつて読んだ本
「
THROUGH THE MICKLE WOODS
Valiska Gregory
、
イラストレーター Barry Moster
。高学年から 大人のための絵本
。未翻訳) を
思い出したからだ。
ストーリーは、
主人公の王様は、子どもがないままに王妃に先立たれ、孤独の中で心を
閉ざしてしまう。領民に目もくれず、非情で、氷に閉ざされたような日々を
送っているが、小姓が王妃から預かっていた箱の中にあった遺言に従って、
しぶしぶその小姓だけをつれて、旅に出る。
旅の中、王は国内の貧しい人々に世話を受け、遠い昔の知恵をさずかり、
人間としての情愛に、少しづつ目覚めていく。
そして、長い旅の末にようやく彼は、生きる希望を見出す。
帰路、城のある村へ差しかかると、教会からの鐘の音が、雪原を響き渡り、
村々の戸口に、人々の上に届いていく。雪の面を輝やきながら伝わっていく
光と音。
和解と希望と愛の復活を告げる鐘の音。
反田恭平さんの 「ラ・カンパネーラ」は、その物語をそっくりそのまま
思い出させてくれた。
彼の演奏には、そうした深い祈りを、感じてしまう。
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