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様々な社会へのできごと、気になったニュースや色々な方の意見を気の向くままに読んだり考えたり…。
その時々の思いをつぶやきつつ、マイペースに人生後半の未来を歩んでます。
元々は通信で大学を卒業した体験記を書いていましたが、卒業後20年を機にブログでも卒業しました。
2026年09月25日
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テーマ: 読書
カテゴリ: 読書
「雫の街―家裁調査官・庵原かのん」 乃南アサ/著


モラハラ夫、我が子を見捨てる母親、身寄りのない記憶喪失の男……
横浜家裁川崎中央支部にやってくる家事事件の当事者たちは多種多彩。
社会から零れ落ちそうな人たちの心を開き、それぞれの人生に寄り添うため、赴任したばかりのかのんはひたむきに奔走する! 
人間、そして家族の表と裏を心揺さぶる筆致で描く連作短篇集。


「家裁調査官・庵原かのん」を読んで面白かったので、その続編を借りてきた。
家庭裁判所は、少年事件を扱う少年部と、家庭に関する事件の家事部があるらしい。
主人公の庵原かのんは、横浜家裁に転勤し、家事部に配属された。
対象は大人であるために、当事者同士の問題はとも複雑になっている。
この作品を執筆していた時はコロナ禍だったのだろう、コロナ騒動の時の人々の生活や仕事ぶりが、
丁寧に書かれているのも面白い。
人は忘却する動物のようで(特に私が…かも)、そういえばそうだったなあと思い出しながら読み進んだ。
家庭裁判所の職員は、毎日毎日このような複数の複雑なケースと向き合っているのかと、あらためて頭が下がった。
家裁でこうなんだから、重大事件の裁判に時間がかかるのも仕方ないかな…とも。
そして、少なくても私は絶対にこのような仕事は無理だなと思う。
どの作品も興味深い内容ではあったが、当然ながらすっきり解決なんてない話なので、
少年部の話のようにあまり希望を感じる話は多くはなかった。
しかし、これが複雑な人間関係の中で生きるということで、
一人一人の大切な人生に寄り添いながら、何とかお互いが妥協できるポイントを探っていく。
そのためには、調査官はとにかく相手の話を聞くことからしか始まらない。
「自分の考えや感情は脇に置き、とにかく聞く」ということの難しさは多少はわかるので、
主人公かのんの聞き方やその時の相手の表情やしぐさから何かをくみ取るという姿勢は、
本当に勉強になったし感心した。
最後の「はなむけ」には、クールな私も思わずこみ上げるものがあった。
この母親のように潔く生きることができる人が、きっと見えないところに沢山いて、
その人たちがふんばって誰かを支えているのだろうな。
このシリーズ、次が楽しみ。





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最終更新日  2026年09月26日 08時18分02秒
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