謎作家・船沢荘一「鵡鷺愚《ぶろぐ》」1.0

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2006.05.21
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♪口笛はなぜー 遠くまで聞こえるの~


「それは音の速さが……」

「山田くーん、 楽太郎 の座布団一枚持ってってー!」


てなわけでお元気ですか。船沢です。 (((゚д゚;))))



今回はダントツな成功を目指す経営者&ビジネスパーソンに、またクリエイターを目指すヤング&ミセス(どっちも死語)に、ちょいといい話を。



当サイトの読者ならばご存知かと思いますが、
私の“心のメンター” 神田昌典 先生は、コンサルタントとしてのノウハウを駆使して、
起業家小説としては異例のベストセラー 『成功者の告白』 (講談社)を発表しています。

また最近では月刊小説誌「文蔵」(PHP研究所)にて、
近未来小説 『フリーター五右衛門』 を好評連載中です。



多くの人は、小説や脚本を書く……といったクリエイティブな作業は、感性の領域であり、
凡人とか、堅苦しい文章を書く学者やエリートビジネスマンなどとは無縁のもの
――そう思っているのではないでしょうか。

実は私自身もそう思うと同時に、
その一点のみを重視する文学界・クリエイター業界の考え方にも常に疑問を抱き続けていました。
まあ確かに、さながら「お筆先」よろしく、感性の赴くままに原稿を書ける作家もいますが、そんな人材はほんの一握りです。
神田先生も 「そんな芸当、とても自分にはできない」 と言っています。


ではなぜ、本職の小説家でもない神田先生が、小説を書くことができたのか?

その鍵を握るのが 「汎化能力」
つまり 「パターンを認識する能力」 です。

一見何でもないような事柄や、抽象的な事物などから、
何らかの共通する特徴、あるいは普遍的な要素を見極め、抽出できる能力 のことを言います。
「コツをつかむ」「波を読む」 といった抽象的・感覚的概念も、この汎化能力によるものです。
いわゆるノウハウ本を書くことのできる人は、おおむねこの能力が人より優れているといわれています。

ところが、成績重視・減点評価主義による近代日本の学校教育においては、
この能力はほとんど評価されることがありません。
というより、この能力を問うカリキュラム自体が存在しません。
そのため、多くの子どもたちが、
この能力がなんの役に立つのか分からないまま 大人になり、そして死んでいきます。

(※実社会では役に立たないとされる能力、評価されない能力を持つがゆえに、
悩んでいる子供や大人は数多く存在しています。
またニート・引きこもりの中には、そのことで社会・組織から疎外感を感じている者も少なくありません。
この問題については、いずれ日を改めてご紹介します。)



話を元に戻しましょう。

神田先生は、「顧客獲得実践会」(現在は休会)の会員1万社に儲かるためのノウハウを授け、
一方で年間2千社からの経営相談を受けています。

その過程では、人となりを知るために、またトラブルの源泉を探るために、
家庭内の事情にも踏み込むこともあるわけです。
これだけのクライアントを相手にしていると、
そうしているうちに、 ある種のパターンのようなものが見えてきます


実はそのパターンが、 いにしえより連綿と続く、
神話や物語のパターン とあまりにも 酷似 していたのです



ほとんどの人が、
「自分だけは特別だ」「うちの環境は特殊だから」と思い込んでいます。
しかし、 要点のみを抜き出していくと、見事にある種のパターンに合致する のです。

これは現実の人生のみならず、どんなマンガやアニメ、文学であっても例外ではありません。
まあ多少はあるかと思いますが、それもほんのごく一部です。
ただ、物語の舞台・世界観・登場人物・セリフが違うというだけで、本質はほとんど変化しません。
その見た目の違いを、私たちが勝手に「多様性」と呼んでいるにすぎないのです。

にもかかわらず、見た目にとらわれているばっかりに、
多くの企業や家庭が 「神話のパターン」 にはまっています。
それこそが、近代以降の社会の現実であり、多くのひずみを生み出している要因になっているのです。


私たちが「運命」とか「宿命」と呼んでいるものさえも、実は神話的な人生のパターンの繰り返しに過ぎないのです。



この話を聞いて、「信じられない」「気分が悪い」という人もいるかと思います。「そんなに簡単に予見されるほど、俺の人生は安っぽくない」そういう人もいるでしょう。


……でも、 これが真実です



神田先生は、まさにそのことを伝えるために、
小説『成功者の法則』を書き上げたといっても過言ではありません。

なぜなら、 パターンを知ることができれば、
パターンを超える行動を起こすことが可能
だからです。
物語の「お約束」の、その先や裏を行く展開を、人生の中で生み出すことができるようになります。
トラブルとは無縁の、波風のない人生を送ることは、残念ながら不可能です。
山があれば、谷があります。光が当たれば、必ず影ができます。これはどうしても避けることができません。
でも、その谷間や影をできるだけ最小化して、ダメージを減らすことはできます。

こうして神田先生は、神話のパターンを用いて、多くの企業だけでなく、
崩壊の危機にあったご自身の家庭さえも救うことができたのです。
そしてその極意を本に託して、より多くの人々と分かち合うことができたのです。



さて、神田先生が小説を書き上げることを可能にした、そのメカニズムを探ってみましょう。

前述のように、神田先生は本職の作家とは違い、感覚のみを頼りに筆を走らせることはできません。
また本来の仕事もある中、 限られた時間で世界を構築し、
話を進めながら、何人もの登場人物を生き生きと動かすことが要求されます
そこで、登場人物や舞台の設定に、
神話学・心理学・占星術などを応用した、先進的な方法が使われています。


たとえば、 登場人物それぞれに、3世代に渡るバックグラウンドストーリーが用意されています
本編には描かれない、バックグラウンドストーリーや舞台背景などの
コンテキストをつくるのは、名うての作家なら誰でもやっていることです。

でも、それを3世代にさかのぼって積み重ねるとなると、ちょっと事情が違います。
その人はどんな母親の元で育てられ、父親から何を教わって育ってきたか。
その結果、どのように成長し、どういうパラダイムを持ち、現在に至ったのか。
そして、父母の両親はどういう性格で、どう彼らを育ててきたのか……。
それぞれがいかなる葛藤を経て、どう成長し、どんなゴールに到達するのか。

そこまで細部にこだわって、考証がなされています。



もうひとつのメソッドは、
シーンの設定に、登場人物の 深層心理 を反映している ということです。

場所、気温、湿度、時間、明るさ、音、空気……

人物のセリフをあえて使わずとも、これらのコンテキストによって
人物の内面を舞台そのものに「語らせる」ことができるのです。




特に、 登場人物に対してどのようなゴール(達成目標と、
人生における学び)を期待するのか という点は、ものすごく重要です。

なぜなら、作家を目指す人々――特に40代以下の若い世代は、
ストーリーや人物、世界観、ガジェット(可動式の小道具)などにはやたらと力を入れますが、
登場人物にどんな結末を迎えさせたいのか、
また彼ら
(と読者) がどのような学びを得るのかについてまでは、
ほとんど考慮されていない
ことが多いからです。



どんなドキュメント(文書)もそうですが、
読者が理解・気づき・学びを得ることができないコンテント(文書の中身)は、
往々にして書き手が酔ってしまい、独りよがりになってしまっています。

その原因は、 ドキュメントのプロセス (構成) とゴール (文書の目的=読者が得る学び)
明確になっていないことにあります

そのため、当初の目的を見失い、迷った挙句、収拾がつかなくなるのです。



かく言う私自身も、その泥沼にハマっていた一人でした。
今でもよほど注意していないと、すぐにやってしまうかもしれません。

ちなみに、 「広げた大風呂敷を元に戻せない」 といわれている、
朝のヒーロー特撮でおなじみの 某ドラマプロデューサー も、
きっとこの呪縛にやられていると思います (実はその人の本も買いました。それだけにこの評価は惜しい)
ありゃたぶん、脚本家のせいじゃありません。

もう製作陣以下、 スタッフ全員
「フォトリーディング」 (R) と「マインドマッピング」 (R) 必修 にすべき
です。

(※参考文献は こちら
 今回の内容をもっと深く知りたい方のために、おすすめ図書も挙げておきます。


『昔話の形態学』  ウラジーミル・プロップ著 北岡誠司、福田美智代訳(水声社)

『千の顔をもつ英雄』  ジョゼフ・キャンベル著 平田武晴、浅輪幸夫監訳(人文書院)

『神話の法則 ライターズ・ジャーニー』  クリストファー・ボグラー著 岡田勲監訳 講元美香訳(愛育社)



余談ですが、
私のIEの「お気に入り」 (メニューバーの★マークを押すと開くやつ) が大変なことになっています
調べてみたら、ショートカットの数が2,134(重複含む)、フォルダの数が428、サイズが8.3メガバイト(フロッピーディスク約7枚分)でした(5月21日14:00現在)。
左側にペイン(小窓)を開くと、 いきなり全部がフォルダです。
実を言うと、そのこともあって、
ブログ上の「日記お気に入り」や「ブックマーク」にはかなり制限を加えています
(どう考えても入り切らないのが目に見えている)。
すぐ使うものですから、ぼんぼんとこっち側(←左ペイン)にマークを放り込んでいます。

このブックマークを 「詰め合わせ」にして送ろうかな 、と考えていたりしますが、どうですか。


春風亭昇太が、初大喜利してはなかなかの大活躍でした。 \(^o^)/今回はこんなところで。ではまた。 m(_ _)m






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最終更新日  2006.06.10 09:42:37
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