ねぼすけの読書感想日記

ねぼすけの読書感想日記

2008.05.31
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カテゴリ: 書評
 山中伸弥、畑中正一「ひろがる人類の夢 iPS細胞ができた!」(集英社、2008.5)を読んだ。書店でたまたま目に止まり衝動買いをしたものである。山中伸弥京都大学再生医科学研究所教授は、今最も注目されている科学者であり・日本人として最もノーベル賞に近い人物と言える。その旬の人物に対する出版物としてはおそらく最も早い書籍であり、内容がインタビュー形式の対談録であっても・推敲が稚拙であっても・高々一時間もかからずに読みきれても、1100円を出して「今」読むことに価値はあるものと思う。
 iPS細胞とは、induced Pluripotent Stem Cell(人工多能性幹細胞)の略で、世界で初めてヒトの皮膚から様々な細胞になれる細胞を作ることに成功した人物が山中伸弥教授である。iPS細胞を作った山中教授のすごい点は、一個の受精卵から細胞分裂して様々な機能を持つ細胞に分化していき逆はありえないと思われていた時に、既に分化してしまった細胞に特定の遺伝子を作用させることで未分化の細胞を作った発想の転換にある。こういった、既に知ってしまった後からでは、なーんだそんなことかと思われる事実が、これを知らない時にある天才的ひらめきを持つヒトが思いつくのでしょう。しかし、読めば読むほど、山中教授は「どこにでもいそうな」経歴の研究者で「整った設備・多くのサポートスタッフ・潤沢な資金」とは無縁であったように思える。また、iPS細胞を発現する遺伝子の特定方法も「泥臭い」し「(手間暇はかかるが特段難しい理論はなく)そんな簡単に」といったことも驚きである。
 読むなら今ですよー (星三つ:★★★☆☆)


iPS細胞ができた!





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Last updated  2008.06.01 00:05:48
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