岩波ブックレット No.830「主権者」は誰か 原発事故から考える/日隅一雄
昨夜、弁護士の日隅一雄さんが亡くなられました。 ツイッターでのみなさんのつぶやき
※日隅さんの長期密着取材して作られた番組が紺週末放映されます。 6/17深夜25:20 報道の魂「バッヂとペンと~日隅一雄のに闘い~ 末期がんの中で」
新聞記者から弁護士に転身した日隅さん。福島原発の事故後、毎日東電の記者会見に通い、鋭い質問を繰り返されました。そこで明らかになったことが、数々あると思います。
今度の原発事故のあと、この国には、私たちに知らされないことがたくさんあり、私たちの手が出せないところで大事なことが決められていく、ということを感じた人は多いと思います。それをなんとかしようと、行動されたのが日隅さんです。
日隅さんは、その後、ガンを発病、入院治療の後も、変わらず会見に通い続け、質問を繰り返し、たくさんの著作、講演をこなされました。私は、ごく最近、岩波ブックレット「『主権者』は誰か 原発事故から考える」読んだところでした。
中学生の息子によく問われます。なぜ勉強するのか。学校の勉強は必要なのか。役に立つのか。昨夜もちょうど、因数分解が実生活でどう使われるかというレポート(宿題)を書きながら、ぶつぶつ言ってました。
なぜ勉強するのか、その究極の答えが、日隅さんの本にあると思います。それをまだ、息子にちゃんと伝えられないうちに、日隅さんは亡くなられました。本当にお疲れさまでした。そして、ありがとうございました。
この本の最初と最後に引用されていることがあります。戦後すぐに中学一年生用の教科書に使われた「あたらしい憲法のはなし」です。憲法の大事な柱「主権在民」について、やさしく書かれています。そして、子どもたちにこう呼びかけています。
「いまのうちに、よく勉強して、国を治めることや、憲法のことなどを、よく知っておいてください。もうすぐみなさんも、おにいさんやおねえさんといっしょに、国のことを、じぶんできめてゆくことができるのです。みなさんの考えとはたらきで国が治まってゆくのです。みんながなかよく、じふんで、自分の国のことをやってゆくくらい、たのしいことはありません。これが民主主義というものです」
今の社会の問題をなんとかするには、私たちが、本当の「主権者」になること。そうなれるように、社会の仕組みや教育を変えていくこと、が必要です。
日隅さんは言います。
「 いまのうちによく勉強して」という意味を、もう一度考え直せ 、と。
私たちが主権者として振る舞うために、「思慮深さ」を身に付けなければいけない
これは、原発が許されてきたような社会、それを認めてきた私たちに、私に、語りかけられている言葉だと思います。
さあ、今夜、息子に、日隅さんのことをどう話そうか。
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