misty247

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2006.04.28
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 ブナ林を過ぎると見通しの良い草原に出た。明神平である。
 中央部だけ綺麗に木がないのはまるでゴルフコースのようだが、以前はスキー場だったそうだ。明神平は国見山への分岐点でもあり、この方面を縦走する場合の通過点として山地図でよく取り上げられている。見落としようのない地形だ。
 スキー場が閉鎖されて何年も経つのに、木が育たず刈り込まれたように見えるのは、シカが低木を食べてしまうからだとか。シカの食べない木だけがポツポツと間をおいて成長している。その配置具合が実にいい感じなので、もしここが庭園と言われたら、さしずめ腕の立つ庭師の仕事だと思うであろう。
 時折ガスが流れて視界を遮る。霧の中に一面の緑が隠れ現れするのだが、山中で珍しく広く開けたここ明神平では、それだけのことが不思議と神秘的に映った。

 早朝からの登山ならここから国見岳を目指すのも可能だが、この日は明神平で午後三時。釣瓶落としの秋の夕暮れを思うと既に余裕のない時間である。大又の林道を目指して谷筋を下る。
 探さずとも野草が目立つ。五つの白い花弁に黒の斑点の花はアケボノソウ。どこか異星の花の雰囲気がある。アザミ、ツルボはともに花火のように赤い線の花を咲かせる。毒で有名なトリカブト、水中の生物にも似るダイモンジソウ、花の付き方が独特なので見分けやすいツリフネソウ。
 石を伝って、丸太橋を渡って、沢を何度も渡り返し下っていく。清い水が苔むした岩と倒木の合間を走りぬける。落ち葉の深い窪地がある。倒木が道を塞ぐ。流れの他は静止しているかに見えても日々茂り朽ちている。自然の力が万物を支配する。何一つ見逃さず。 <つづく>

薊岳_明神平
△ いつまでも見飽きない庭園のような明神平





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Last updated  2006.05.07 00:54:14
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