misty247

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2006.11.23
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テーマ: 庭造り(234)
カテゴリ: カテゴリ未分類
 いよいよメインのアーチに取り掛かる。作業中常に描いていたイメージの中心にありながら、目前の庭の予定地はぽっかりと空いている。この状態でも通りすがりの人達から賛美の言葉を戴くことがあった。そのたび嬉しくもあったが、内心アーチのまだないのが残念に思えてならなかった。いまは富士のまだ描かれていない北斎の富嶽絵図である。

 幅高さ共に2m、安物部材の寄せ集めとは思えない実に堂々とした構えである。位置を占めた瞬間からもうそれのないのを許さない庭の要となった。

▼ できあがった!アーチのある庭
アーチのある庭

 真ん中を通り抜けるという構造面からアーチと呼んでいたが、パーゴラの要素も兼ねている。トップからハングさせた角材は、思う存分ぶら下げてくれという狙いである。風のない日でも吊った洗濯物がいつしか竿の端に寄せ集められることを、生乾きの洗剤臭とともに身に沁みてよく知っていた私は、角材の先端にダボを打ちぶら下げた鉢が風に煽られても落ちないように細工しておいた。
 「落ちないから安心して吊って」と母に説明した翌週、夜中に突然鉢の落ちる物音が響いてびっくりしたと言われた。原因は籐でできたS字フックにあった。百均ショップで自然素材のほうが雰囲気がいいかと選んだものだ。鉢が重すぎたこともあったが、S字はフォルテ記号ほどに伸びきっていた。

 アーチを据えて細部を整えると予定していた一期工事は完了した。
 「時間さいてくれて悪いね」と母が口にする。とんでもない、長く過ごす場所をより快適にするために投資される時間が惜しまれるなら一体どんな時間の使い方が惜しくないといえるだろう。……いや、そんな理屈抜きに私は単純に庭造りを楽しんでいた。その証拠に今はすっかり冬空のした、自分勝手に計画を広げて二期三期の工事に着手している。
<終>





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Last updated  2006.11.27 18:25:39
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