misty247

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2007.10.02
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*  全体の3/4も過ぎて走者はバラけたようだ。前も後ろも人影のないときがあった。振り返ると大江山がガスに包まれ、大会中と思えない静けさのなかをひた走った。



 大江山といえば鬼の棲む山。
―むかし丹波の大江山

    都に出ては人を喰い―
 大江山に伝わる鬼退治伝説はいくつかある。
 最初、鬼は青葉山にいた。皇子、日子坐王(ひこいますのきみ)が戦って勝ち、鬼は大江山に逃げ込んだ、とか。
 あるいは、源頼光と酒呑童子(しゅてんどうじ)。酒呑童子の鬼は、一般に描かれる鬼の図に近い。赭ら顔で頭は縮れ毛で角がある、背丈は人の4倍。酒呑童子は大江山に棲む鬼一族の頭領であった。源頼光率いる討伐隊が、鬼を動かなくさせる神授の酒をもちいて策略にかけ、首を討取った。

 受付をしてもらった紙袋の中には、鬼の絵のバッジが入っていた。この文の周りに並んでいる丸い絵はバッジの図柄である。私はゼッケンを止めるピンを兼ねて胸に着けて走った。記念グッズはもうひとつ、鈴が入っていた。熊よけならぬ鬼よけの鈴か。

 「残り5キロ」の標識があった。時計を見ると12:33。長い降りで休めたので、足には幾分余力があった。よし、13時までにゴールするぞ。頑張って走った。
 古墳公園の砂利道を駆け抜けた。176号線に出ると歩道を走った。見通しのきく長い直線で、前方の走者の背中が遠かった。あと2キロ、あと1キロのカウントダウンに力づけられ走った。やっとSL広場が見えてきた。道の駅の横手の登りがきつい。「もう最後、頑張れ!」とスタッフの声援しきり。グラウンドに入るとゼッケン番号と名前のアナウンスあり。なんか一流選手のような扱いで照れる。グラウンドに入るとスタッフが拍手と頑張れを浴びせてくれた。



 グラウンドを半トラック回ってゴール! ふらふらの足で完走証を受け取ると、3時間を僅かにオーバーしていた。『あー、キロ5分ペースで走れなかったのかー』
 でも、23.5km・3時間の私にしては長距離・長時間を走りきったのは自信になった。転ばなかったことも嬉しかった。

 この大会には豚汁とお弁当のランチがついている。



 身体が塩分を欲していたのも加味されたろうけど、この豚汁はいい出汁、いい味だった。雨の中、野山を駆けて、辿りついて戴く豚汁の、なんと美味しかったこと。おにぎり3つも軽くたいらげて幸せ気分。
 抽選券があったので籤をひいた。「おぉ、大当たりや!」と手渡してくれた賞品は、なんと巨峰1キロ。もっとあるかな、たわわにずっしりと3房。入賞したわけでもないのに、こんなの貰っていいんだろうか。『やっぱ、名より実だよねぇ、感激~!』



 大江山運動公園を少し山側へ行くと、食と健康をテーマにした滞在型リゾート施設「リフレかやの里」である。ハーバルバスのスパがあり、ここの無料入浴券がついていたので泥を落としにいった。小奇麗なスパだった。シャワーとカランは栓を止めるまで出て、とにかく洗い流したい心に、これは嬉しい仕様だった。
 着替えて心身ともさっぱりした。土産に農産物のナスとピーマンを買った。一袋100円と、お得。

 スタッフは万全の配置、エイドも十分、バナナもあり。ランチに豚汁、風呂無料、抽選で大当たりは巨峰。山を走り、思い出と感激の多い一日だった。大会運営者と声援を送ってくれた方々に感謝。支援の頼もしかった自衛隊の方々にも感謝。

 帰って、ウェアを洗った。なんど揉み洗いしても水は濁った。洗っても洗っても泥が滲み出してくる。
 この大会に参加して、得た体験、嬉しかったこと楽しかったこと、心に沁みた想い出も、同じように落ちないことだろう。  <終>



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Last updated  2007.10.02 12:25:02
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