misty247

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2010.07.21
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カテゴリ: 私の歩いた山と道


 コースはどこにしようか。去年は、8月にチブリ尾根から別山・砂防新道、10月に鶴平新道・念仏尾根から間名古の頭までをピストンと、岩間道から噴泉塔群をみて小桜平避難小屋で折り返して楽々新道というコースで、3度白山を歩いた。
 今回は混雑しそうな時期だけに、静かなコースを選びたい。そう思いながら山地図を眺めて、釈迦新道に決めた。
 釈迦新道は、市ノ瀬から七倉山分岐(御前峰から2kmほど北)までをつなぐ道である。大回りするロスに加えて距離が長いため、御前峰を目標とする日帰りピークハントにはむかない。それだけに道は空いてそうだ。ということで、市ノ瀬から釈迦新道をピストンすることにした。とりあえず七倉山分岐を折り返し地点として、時間があれば大汝峰を目指すというプランである。
 青い空と白い雪渓、色とりどりのお花畑。その前に立てるならピークがなくてもよい。



 山友と2人、前夜から市ノ瀬で車中泊して、朝4:30に発った。空はすでに明るく、もう30分早くてもライト不要であったろう。
 林道ショートカットする山道を抜けて、再び林道に出たところ、越前禅定道に入らず、湯の谷林道を進む。どこかで林道を逸れて左の登山道に入らねばならない。見落とさないように左手に注意して歩いていたら、紛らわしい分岐があった。釈迦新道を示す標識は立っていなかったが、立っているとも限らない。
 悩んでいる所、折よくそこへ後ろから単独行の男性が来た。尋ねてみると同じように釈迦新道を行く方で、しかも釈迦新道は一度歩いたことがあるという。服装や装備から山慣れた感じが察しられた。『これは心強い』と安堵した。しかし話を聞けば、そのときは迷って2度ほど大きく引き返したという。「紛らわしい道がいくつかあるんですよねー」
 紛らわしい分岐でともに悩んで、「ここかなぁ?」と皆で入っていった。「あっ、踏み跡がある。きっとここだ」と、その方がぬかるみに付けられたビブラムソール的な靴底の跡を指差した。『おっ、鋭い観察力。さすが』と感心したのも束の間、その道は100mほど行ってブッシュに阻まれ引き返すことになった。ぬかるみをよくみればすぐ隣に逆向きの踏み跡があったかもしれない。




 これを読んだときはなるほどと思った。分岐点が判断がつかない様子であっても、50m入れば状況はがらっと変わって容易に判断できる場合が少なからずある。分岐点で選んでしまうと『もしかしたらあちら側だったかもしれない』という不安を残したまま進んでしまうことになる。これは、さらに迷いを重ねたとき、混乱をひどいものにする。
 50m進入のロスで、混乱の種をひとつ消せるなら、そうすべきだ。その点では、無駄ではなかった。
 そして先の分岐で、単独行の方は正しいコースを思い出し、そこからは先に行かれた。その方は今日、釈迦新道から白山ピークを回って、市ノ瀬へ日帰り周回するのだという。私が今回諦めたコースである。
 曲がり角を過ぎるとその人の後ろ姿は、消えたように無くなっていた。はるか先をその人は走っていた。山屋の格好をなされていたが、トレイルランナーだったようだ。
 少し行くと、左手に林道から逸れて釈迦新道へ入る分岐があった。ちゃんと道標も立っていた。どうやら心配しすぎたようだ。



 一つの目の水場で水を汲んだ。家から持参したカルキ臭の強い水を捨てて、天然水に入れ替えた。山頂でのラーメンがこれでさらに美味しくなるぞ。
 ブナ林を抜けると、2,020mの標高をもつ釈迦岳前峰の山頂だ。随所で見晴らしのよい釈迦新道であるが、この山頂は休憩を兼ねて眺めを楽しむのに好い場所だった。治山工事の林道が山腹を刻む手前の谷間から、崩落を続ける緑の乗らない崖が立ち、千仭滝がかかる。その上になだらかな盛り上がりの大汝峰。奥に別山へと続く南縦走路。
 二つ目の水場、湯の谷乗越を過ぎ、次第にダケカンバの背が低くなり、道端の花が目にとまるようになった。ササユリが一ヵ所に群生していた。クルマユリは花弁を丸く反り返らせていた。ハクサンチドリ。ハクサンフウロ。オタカラコウ。シシウドは頭一つ草むらから立ち上がり、斜面にニッコウキスゲが散らばって咲いていた。アザミはまだ蕾で、薄手のパンツの上からトゲが擦れて、チクチクした。シャーベット状の雪渓が道の隣にあった。
 ゴゼンタチバナにハクサンイチゲ。キンポウゲのお花畑。今から春の白山に、夏の陽射しが降り注ぐ。



 11時前、七倉山分岐に到着。大汝峰の往復は時間的にちょっと無理だ。代わりに四塚山へ向かった。途中の広場で昼飯タイム。名水ラーメン&名水インスタント焼きそばを食べた。
 四塚山は標高2,520m。雪渓が方々に残り、そよぐ風が涼しい。猛暑も、さすがにここまで来ると緩和されていた。温かいラーメンを心地よく食べることができた。

 ホシガラスのとまるハイマツの間にハクサンシャクナゲ。ハクサンコザクラ。湿地の日陰にキヌガサソウ。黒い実をつけるエンレイソウ。
 花の名は、いま写真を図鑑で調べて書いている。一時期たくさん覚えた花の名前も、半分以上忘れていた。現地では「これはなんとか言うねん」。セリ科は最初から覚えるのを放棄していたからすべて「シシウド」。
 雪渓の上で仰向けに寝ころんだ。空からは暑い日差し。地からは冷気。白山は山頂も表情豊かで、それがいい。



 下りでは女性2人のパーティと前後した。どこから登られているのか聞けば、今朝チブリ小屋からだという。なんというロングコース。疲れでまいった様子もなく、すたすたと追い抜いて行った。
 行きしなに道をふさいでいた倒木が、帰りはなくなっていた。草刈りをしていた人たちが片づけてくれたようだ。2人の方が、朝から夕方まで登山道を覆い隠そうと伸びてきた笹を刈ってくれていた。釈迦新道は、迷いなく歩ける道だった。それも保守に勤めてくれる方たちのおかげである。感謝。


 17:30、市ノ瀬に戻ってきた。駐車場に入れなかった車が2kmほど先まで、路肩に止めてあった。この3連休、多くの人が白山に登ったようだ。しかし、釈迦新道は静かだった。これは狙いどおり。混みそうなときはマイナールートに限る。

 大阪に帰って、まだ暑い日が続いている。白山の写真を見ていると、心地よかったそこへまた行きたくなってきた。







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Last updated  2010.07.21 08:10:05
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こんにちわ~~(・(エ)・)ノ  
お久しぶりです
初夏、花の白山、このコースも行きたかったけど、今年は捻挫したので行きそびれました。
4枚目の雪渓バック~凄く可憐です。
5枚目の~のんびりとして良さそうで^^歩きたい。
オオサクラソウは日向にさくのかな?
オオミネコザクラは岩場でした。 (2010.07.21 09:58:03)

Re:白山の釈迦新道(07/21)  
zaomiao02  さん
こんにちは~♪
 一瞬、登山書の写真付き冊子を読んでいるかのような錯覚にとらわれましたよ~ヽ(^。^)ノ
素敵な写真にうっとり、ふとプリントしてじっくり見ようという気になりました。我が家の庭に咲いているオニユリには比較にならないほどのクルマユリの可愛さに\(*^_^*)/
いいなあ~とため息。 (2010.07.21 11:24:05)

Re:こんにちわ~~(・(エ)・)ノ(07/21)  
misty247  さん
森のリカ+リカオさん、こんばんは。

5枚目は七倉山分岐から見た四塚山です。
加賀禅定道から来るとここがラストになります。
この道も一度歩きたいところです。

オオサクラソウは湿地だそうです。
そういえば「雪渓の近くで咲いていると聞いたけど
ありました?」と問う人がいました。
写真でみるとハクサンコザクラより一回り大きいだけ
だから見分けつかないのかも。(^^;

オオミネコザクラは珍しいようですね。
山渓の図鑑「山に咲く花」にも載っていませんでした。

p.s. 大峰のマニアックコースの貴重なレポ、
  いつもわくわく気分で拝読しております。
(2010.07.21 14:34:30)

Re[1]:白山の釈迦新道(07/21)  
misty247  さん
zaomiao02さん、こんばんは。

ん、お初の方かなと思ったらkoinobori6さんでしたか。
ハンドルネームだけを変更できるんですね。

クルマユリは斜め下をむいて、
くるりんと丸く強くそりかえるのが特徴だそうです。
このオレンジが、山道ではとても目立っていました。

日差しが強すぎて、写真はいまひとつでした。
トリミングでごまかしてます。
3枚目は自分でいうのもなんですが
本の写真みたいでしょ。v(^^
一番奥の日本海がもっとはっきり見えたら
言うことないんですが。
(2010.07.21 14:39:43)

Re:白山の釈迦新道  
Kisho さん
初めてコメントさせていただきます。
釈迦新道の林道でお会いした者です。
逆に迷わせてしまったみたいで申し訳ありませんでした。
七倉ノ辻まで行かれたんですね(^-^)
あの日は暑かったですね。
また白山でお会いしましょう!
『のんきまやま』というブログをやっております。 (2010.07.23 00:37:11)

Re[1]:白山の釈迦新道(07/21)  
misty247  さん
Kishoさん、こんばんは。

なんと、あのときの方!
これは嬉しいコメントをつけていただきました。
(今週末ネット環境から離れていたため大幅に
 れすが遅れてすみません)

ブログ拝読しました。
なんとチブリ尾根周って戻られたんですか。
最高に素晴らしいコースですね。
ちょっとロングすぎますけど。(^^;

これからもよろしくお願いします。
(2010.07.25 23:49:00)

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