レムリアからの転生旅行者

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神坂俊一郎

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May 6, 2025
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カテゴリ: サヴァン症候群



彼は、初対面で私と一言も話していないのに、将来私と結婚すると予知したと言うか、彼の超能力の未来幻視で知っていたと言うのです。
ですから、半年後に交際するようになった時に私が連発したお願い、「結婚前提の交際をお願いします。」「姉に会ってください。」「とりあえずは、清い交際にしてください。」等々に、手も触れないうちに、あっさりと応じてくれたのです。
それでもどうにも彼が信じられなかったのは、「君と結婚する。」と信じられないような宣言をしてくれたのに、私の体には指一本に触れるわけでもなく、全く下心を感じさせない紳士だったからでした。
両親に紹介する前に、兄に彼のことを話したら、こう言われました。
「お前は、美人とまでは言えないかも知れないが、健康的で、気が良く付いて、家事もよくできるし、十分魅力的な女性だ。そんなお前を前にして、部屋や車の中で二人きりになっても、手も足も出さないなんて、そいつは男か。」
言われると、不安になりましたから、結局お互いの両親に結婚の承認も得たところで、姉と住んでいるマンションで二人だけになる機会が訪れたのを利用して、私が彼をソファーに押し倒して、キスからセックスまで、一夜の内に全てを済ませることになったのです。
信じられなかったのですが、彼も、全て初めてだったと言いました。
私は、最初のセックスは、体が引き裂かれるようで悲惨だなどと散々脅かされていましたから、覚悟していたのですが、彼と一つになった時に、あそこが押し広げられる感じで、ちょっと窮屈には感じましたが、痛みも出血もほとんどありませんでしたから、拍子抜けしました。

彼は、セックス自体にはそれほど興味がないというか、欲望が無いというか、自分から積極的に迫って来るタイプではなかったのですが、私としては、ちゃんとやることができたので、ほっとしました。
それでも彼は、私が不安になって求めれば、応じてくれましたし、むしろ精力絶倫というか、強かったのです。
また、男は狼になるものだとずっと言われて来ましたから、そんなものだと信じていたのですが、彼と付き合うようになって、世の中には、こんな、本当に紳士的な男も存在するんだと、初めて知りました。
しかも、そんな男が自分の夫になってくれると言うのですから、不思議と言うか、妙な感覚でした。
でも、私と結婚すると言われても、不安でしたから、両親を急がせて、8か月後には結婚式を挙げさせてもらうことになりました。
それでも不安でたまらなかった私は、今思えば、セックス依存症みたいになってしまい、一緒に住んでいた姉の目を盗んでは、彼とのセックスを繰り返しました。
今思えば滑稽なのですが、とにかく彼とセックスしていないと、不安でたまらなかったのです。
それで、結婚前に彼の京都の実家に行った時などは、二人だけになれたのをいいことに、一日5回、うち3回は連続なんてことにも挑戦したのです。
それに平気な顔で応えてくれたのですから、彼は、欲望はなくとも、精力絶倫だったのです。
当時の私は、不安で不安で、そうしないではいられなかったのですが、笑えることに、結婚式を挙げて、その夜、形ばかりになりましたが、初夜を無事終えると、つき物が落ちたように、セックス依存症は吹き飛びました。
やりたくなくなったのです。

彼がどんな思いで私とのセックスに臨んでいたのか、当時はなんだか怖くて聞くに聞けませんでした。
6年前に閉経したのを機会に、セックスレスを要求したら、あっさり認めてくれましたから、その機会に、聞いて見ました。
「あなた、妻の私にさえ下心を全く感じさせなかったけど、本当はどうだったの。」
すると、不可解な答えが返ってきました。
「美奈子が、快く応じてくれる限り、僕も快感だったが、そうでなければ、快感と思えなかったから、無理にする気にはならないし、普通の男が抱くであろう下心とやらからは、僕は無縁の人間だ。」

試しに聞いて更に驚いたのですが、彼、今でもちゃんとたつものはたつし、何と、1か月に1回は、できるかどうかためしており、子供を作る能力もまだありそうだとのことなのです。
68歳の彼が、まだ現役であることを喜んでいいのやら悪いのやら、私にはよくわかりません。
大体、何故セックスをする相手が私だけなのかと質問しても、「前世からの因縁。何度も夫婦になっているから。」という普通の人には理解不能の答えでした。
でも、彼ほどではありませんが、私にも霊感はあるようで、まだ付き合う前から、彼が何故か私のことを気にしていることに気付くと、彼は私のものだ、という妙な感覚を感じました。
しかし、家柄、学歴、出身、その他、冷静に考えれば考えるほど、釣り合わない相手でしたから、絶対彼と結婚することなんてありえないと当時は諦めていましたし、周囲の人たちも、エリートの彼と私の結婚は、ありえないと思っていました。
思いがけず彼と付き合うようになってから教えてくれたのですが、彼、私を知ってから、密かに「美奈子を探せ」ゲームをしていたと言うのです。
ウォーリーを探せみたいなものだったと言うのですが、やってみたら、ほぼ100パーセント私を見つけることができたというのです。
広い東京で、そんなゲームをして、私を見つけることができたのは、奇跡としか言いようがありませんが、本当に、普段絶対乗らない路線の地下鉄の車内でばったり出会ったり、姉の急病で早退したら、途中で出会ったり、事務所の入り口で上を見上げたら、彼が窓からこちらを見ていたり、確かに私が見つかったというのです。
シンクロニシティーと彼は表現していましたが、それだけの縁があったのです。
彼が、私が感じてくれないとセックスをする気になれないことについても、よくよく聞いて見たら、セックスの仕方を学んだという例のアメリカのセックス指南書の旧仮名遣いの訳本に、セックスは、女性が喜んで応じてくれて、受け入れ準備OKの状態になってからしないと、苦痛から不感症になったり、ろくなことにならないと書かれていたから、そのとおりに実践してくれていたことがわかりました。
8歳でその内容を理解したというのですから、とんでもないませガキですし、旧仮名遣いの本を読めたということも驚きですが、彼、8歳の時には既にセックスができる能力があったと言いますから、それも驚きでした。
そして、今でもできると言うことは、60年間現役を続けているわけです。
セックスには直結しませんが、彼には、生まれつき感情が無いという、物凄い欠陥があったのです。
ですから、小学校4年生ぐらいまで、毎晩のように母親から殴る蹴るの虐待を繰り返されていたのですが、神様にもらったという特別製の丈夫な体とともに、虐待されてもなんの感情も抱かずに済んだことは、むしろ幸いだったと、本人は教えてくれました。
今の彼は、余程注意してみないと、他人は、その感情欠陥には気付きません。
小学校に入学してきた彼が、余りにも奇妙な反応を示すので、不審に思った担任の先生は、まず彼に精密な知能テストを受けさせました。
何とその結果は、143で、大阪府茨木市の教育研究所では、当時歴代最高の値だったそうです。
つまり、頭は良いことになりますが、感情が無いから変な反応を示したわけです。
それで、担任のベテラン女教諭、放って置くとなまじ勉強の成績が飛びぬけてよいだけに、他の生徒に悪影響を及ぼしかねないと心配し、喜怒哀楽とはこんなものだと、いろいろな実例を挙げて、一生懸命教えてくれたのだそうです。
つまり、彼は、感情を後天的に手に入れた訳ですが、母親に対する感情は、当時は虐待がまだ続いていたこともあって、その段階で、通常の喜怒哀楽の反応から切り離したと言います。
そのこともあってか、女性に対する欲望すら、理性と言うか、理屈で割り切ることができましたから、セックスをしてもよいと認定した私以外の女性に対する下心は、元々存在しなかったわけです。
そこまでいろいろ聞いて、ようやく夫のことが理解できるようになりましたから、40年以上だまされていたようなものですし、今でも彼は、周囲の人々をだまし続けているのです。
今は、彼が未来を幻視して手に入れたという、田舎とは言え、広い土地付きの一戸建ての家で、庭でとれた野菜を十分食べることもできますし、彼、曽祖父が旧華族で藤原氏の血を引いているのですが、私は、名誉なことに、俊一郎源氏の紫の上だそうで、交際を初めて以来、普通の恋人のデートよりも、漫画に出て来そうな王妃養成講座みたいな教育を施してくれて、教養というものを叩きこんでくれましたから、私は、他人から見て大変上品になったそうです。
そして、自分の贅沢は全くしない彼が、私には、豪華な着物や宝飾品を買い与えて、釣った魚に十分な餌を与えてくれて、裕福な生活を送らせてくれましたから、上品で教養豊かな女性になることができて、確かに幸福だったのです。
義母の介護だけは大変でしたが、これまた彼が幻視したように5年で片がつきましたから、東北のど田舎の高卒の私からすれば、望外の人生になったと思います。

セックスレスというか、元々余り欲望のない彼の最近のマイブームは、朝起きる前に私の布団に潜り込んできて、長くても15分ぐらいの短時間ですが、添い寝してスキンシップをはかることなのです。
セックスしなくても、それで十分だそうですから、私としては、楽でいいと喜んでいます。
彼には私よりも長生きして欲しい、それが今の私の唯一の願いです。





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Last updated  Jul 21, 2025 02:10:35 PM
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Yoko@ Re:ヤマトタケル異聞8(10/04) 記紀とは違うヤマトタケルを興味深く拝読…
Yoko@ Re:ヤマトタケル異聞1(09/21) ずうずうしくリクエストをしたYokoです。 …
Yoko@ Re:ヤマトタケル?2(04/19) 21日のご返信に気が付かず、ご返信せずに…
神坂俊一郎 @ Re[1]:ヤマトタケル?2(04/19) YOKOさんへ アメーバブログも確認したら全…
神坂俊一郎 @ Re[1]:ヤマトタケル?2(04/19) YOKOさんへ 既に発見されたかも知れません…

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