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手紙の内容で二人は驚愕した。「我々の街、ブルーアが魔物によって壊されつつあるのです。どうか、アグルさん、リースさん。我々を助けてはくれませぬか?その聖龍の力で・・・・。もはや猶予なぞありませぬ。どうか我々を・・・・。」手紙の主はブルーアの長であった。「どうするの?アグル。このまま放っておいたら、ブルーアの街はなくなってしまうわ。」「そうだけど・・・。何だか妙な違和感があるんだ。それに、何でブルーアの長がボクのことを知っているのか。せいぜいキグストぐらいしか、ボクの事は流れていないはずなんだけどね。」手に持っていた手紙をおいて、腕組をする。迷ったときにとっさに出る癖だ。「うーん・・・・。きっと、キグストかグランマースの人がブルーアに行ってアグルのことを話したのよ。きっとそうだわ。」「そうだといいけど・・・・。」只ならぬ予感を、アグルはひっそり感じていた。夜。魔物に怯えていると言わんかのように、グランマースの活気はなくなっていた。「アグル、そろそろ行くわよ。」リースは食料から何からを用意したバックを持った。ヒューマノイドとも言えど、ちゃんと人間のものは食べられる。「うん。しばらく、ここともお別れだな。」名残惜しそうに、アグルは戸を閉じた。「リース、いいかい?危ないから下がってて。」アグルはリースを後ろに遠ざけた。ブルーアの街は最北の果てだ。当然長旅になる。アグルは何かの呪文を唱え始めた。すると周りに眩く、青白い光が走る。その光に包まれたかと思うと、見るうちにアグルの姿が変わっていく。光が消えたとき、アグルは以前のアグルではなく、蒼竜へと化していた。「久しぶりね、その姿を見るの。」リースが歩いて来てアグルの頭をなでる。何も言わないアグルだが、そうだね、と言っている事はリースには分かっていた。「さぁ、行こうか。ぐずぐずしていたらブルーアの街が破壊されてしまうかもしれないわ。」リースはとっさにアグルの背に乗る。同時にアグルも羽ばたきを始めた。飛び立った瞬間。周りにひっそりと青白い翼の羽がその場に残った・・・・・。
2007.08.22
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昔から聖龍が住むといわれていたグランマース。確かに、ここは聖龍とその賢者についての古文書などが数多くある。中央広場に聖龍の像が建てられているのが、何よりの証拠だ。そして、中央広場から少し南へ行った場所の住宅街。ここでは一人の少女と、一体のヒューマノイドが暮らしている。ヒューマノイド、彼の名はアグル。やはり戦闘用に作られたものだろうか、ごついアーマーを着ている。そのほかの特徴といえば、背中から大きく生えている桃色の翼である。彼は過去の記憶を知らない、ましてや、誰に造られたか、どんな目的で造られたのかも、わかりはしない。そんな彼の傍に居る少女の名は、リース。外見上はまったく持って人間と同じだが、実は彼女もヒューマノイドである。ただ、戦闘用ではない。彼女は優れた情報収集力を持っており、この世のあらゆることを記憶しているという。人々のうわさでは、アグルは聖龍の末裔ではないかと噂されていた。しかし、本人は気にも留めず、寧ろ嫌がっている。なぜ自分が聖龍の末裔なのか。ただ蒼い龍の姿に変わることが出来るだけだ、と。だがそれが、聖龍の末裔だと思わせられるのだろう。だがある日をきっかけに、二人の運命は大きく変わっていった。 グランマースの一日はとても早い。何せ、農業が盛んで豊かな都市なのだから。「うーん・・・。んぁ?もう朝か・・・?」カーテンから赤い光が漏れている。カーテンを思い切り広げた。「リース、朝だ!早く仕事するぞ。」固まった身体をほぐす。翼も2,3回ほど羽ばたかせる。「よし、今日もばっちり。いい日になりそうだ。」深呼吸をすると、傍にあったメット、アーマーを着て下へと降りた。下ではすでにリースが起きていた。「あれ、起きてたんだ・・・。」「まぁね。今日はすごくすっきりした目覚めだったし。」へぇ、という顔をし、アグルは窓を開けた。朝の心地よい風が流れてくる。「へへ、よーし。今日も一仕事、がんばるか。」アグルたちの仕事は大抵人々の手伝いだ。他にすることがあるだろう、と町人から聞かれたりはするものの、この仕事がいいという。この仕事が慣れてしまったのだろう。アグルは窓を開けて、少しばかり呆けていた。と、そのとき。手紙が一通、ものすごいスピードでアグルの顔に引っ付いた。「わっわっ、なんだ!?」顔に引っ付いた手紙をとる。「ん・・・?こ、これは!?」「どうしたの?アグル」「こ、この手紙・・・・・。」二人は静まった。手紙の内容を見て、青ざめてしまった。この一通の手紙が、世界を揺るがすこととなった。
2007.06.27
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事の起こりは、ある人造機械「ヒューマノイド」の封印がとかれたものによって、起こったのだった。900年前、地上で何者かにより、禁断の都「グローバル・ラウス」に封印されていた、一体のヒューマノイドの封印を解いたと言われている。そのヒューマノイドが目覚めると同時、地価深くに眠っていた火山帯が大爆発を起こし、「禁断の都」を瞬く間にすべて飲み尽くしたという。その一体のヒューマノイドを破壊するべく、5人の賢者は立ち上がった。風をつかさどる賢者、ファオラ。水をつかさどる賢者、ウォーライ。火をつかさどる賢者、ファインル。闇をつかさどる賢者、ダードゥン。そして光をつかさどる賢者、ライトメアル。5人の賢者はそのヒューマノイドを止めるべく、一体のヒューマノイドを作り上げた。そのヒューマノイドの力は、あのヒューマノイドよりも上回っていた。しかし・・・・・・あっけなく壊され、その上さらに力を増していることが判明した。もう打つ手は無く、このまま滅び行くかと思われた。だが、まだ最後の望みがあった・・・・・・・。賢者たちは、聖龍を呼び出し、ヒューマノイドを破壊してくれと頼み込んだ。願いは受け入れられた。聖龍は大きな翼を広げ、その場を飛び去り、ヒューマノイドの元へと真っ向からぶつかった。激しい接戦。戦いは幾日も続いた。だが、いくら聖龍やヒューマノイドといっても、限界はある。聖龍はじっと待った。やつが動かなくなるまで、最小限の力でぶつかっていた。・・・・・日が昇る。これが最後だと、聖龍は踏み出し、ヒューマノイドへと掴み掛かった。とっさによけようとするも、相手のすさまじいスピードから逃れるわけも無く、無残にも地へと堕ちていった。地へと堕ちたヒューマノイドは、賢者と聖龍により、地下深くへと封印された。賢者はそれぞれ5つの鍵を。聖龍はそのレプリロイドの力を封じ込めた宝玉を。それぞれを手にし、この世から消え去った。自分たちの末裔に託して・・・・・・。世界はその一体のヒューマノイドにより、壊滅へと瀕した。しかし、ひとつだけ逃れた街があった。古の街。古くから存在していたといわれる街である。そう、ここは賢者と聖龍の末裔がいる街。そして、あのヒューマノイドが封印されている街である。この街は、ただ普通の街ではなく、それぞれ孤立した文明がある。ビースルト、ファンマル、キグスト、グランマース、アルヌツ、ブルーア。この6つに分かれており、それぞれの街に賢者、聖龍の末裔がいるという。そしてここ、グランマースには、一人のヒューマノイドがいた・・・・。
2007.05.31
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キャラクター紹介アグル/男・常に冷静、任務に忠実。人の姿は仮で、本当の姿は蒼い竜。リース/女・アグルのオペレーター。情報をすべて把握し、正確に伝える。
2007.05.28
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―――――プロローグ――――地上すべての生き物が死に絶えた。だが、まだいくつかの生命があった。古の街、900年間滅びることのない街―――――。しかし、その町が滅びつつあることを、幾多の生命は知らない。そして、その争いを止める立ち上がった二人の影。この世の運命は、二人に託された・・・・・・。
2007.05.28
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このブログでは、オリジナル小説もとい、看板息子を題材とした小説を書いていきたいと思います。注意・オリジナルなんか見たくない、ってやつは見なくていいです。ただし、クレームをつけるのはやめてください。・更新速度はまれ。それでも待つという方はぜひ見てってください(笑・書いた小説はそのうちギャラリーに載せます。1話ずつ載せて行くので、もう一度見たい場合はギャラリーのほうへ。以上で注意点を終わります。それと、私の作品を勝手に自分のサイト、ブログで公開しないでください。無断転載等は禁止させております。もし、見つけた場合はプロバイダへ報告いたします。どうしても、という方はあらかじめ、メール等で許可を得てください。まぁ、いないでしょうけども。ここまで読んでいただき、光栄です。では、ごゆっくりどうぞ・・・・。
2007.05.28
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