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2004年09月02日
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 ここのところ、体調不良を理由に、ちょっと自分を甘やかし続けていたら、イタリア旅行まで、2週間を切っていることに、気が付いた! アラマッ。 デ、遂に今日は朝から出かけ、溜まっていた用事を幾つか済まし、空き時間に、久しぶりに本屋を覗き、イタリア語の会話本と、面白そうな文庫本を3冊仕入れた。 それを持って、懸案の美容院へ。 カット、パーマ、カラーのフルコースを一挙にこなし、ホッとした。 出来映え? あれだけのお金と時間をかけて、こんなもんですかね、ハイ。 

 「パーマとカラーは別々な日にした方が、髪が痛まないんですけどねえ。」と、どこの美容院でも呆れ顔で言われるが、家で昼寝している時間は取れても、不思議なことに、美容院へ行く時間はなかなか取れない。 3ヶ月に一度くらい、ようやっと重い腰を上げる。 貧乏人の貧乏性なのか、単なるモノグサのなのか、かなりオシャレだった若い頃から、美容院は高価で無駄な暇潰し、のような気がしていた。 されるがままに、ジッと座っている苦痛の割に、見返りが少ないんだもの。 それは、美容院のせいじゃない? かもね!

 いつもなら、この時とばかり、女性週刊誌を読み漁るのに、今日は、買ったばかりの「養老孟司の逆さメガネ」という文庫本を、美容師さんとの他愛ないお喋りの合間に、ざっと読んでしまった。 同じ著者の「バカの壁」は読んでないのだが、こちらは軽い随筆で、なかなか面白かった。 

 「情報は変わらないが、人間は変わる。」そうかあ!
 「都市化は意識化である。」フムフム。 
 「個性は身体に宿り、脳は共有化を図る。」そう言えば・・
 「脳には、入力と出力の循環が大事」そりゃ、そうだ。

 生命は自然だから、絶え間なく変化する。 しかし、一律の都市化によって、自然は失われ、無意識が意識化される。 ああすれば、こうなる、という意識ばかりが強調される反面、生老病死という、自然の変化の根源すら排除した現代人の常識は傾いてしまった。 又、外界の刺激は脳にインプットされるが、脳のアウトプットは、実は、個性そのものである「身体」、を通してのみ可能である。 にも拘わらず、自然の身体は捨て去られ、結果、脳の入力と出力の循環がうまく行かなくなってしまっている。

 アア、何となく、分るなあ。 子供という、自然そのものの生命を育ててみると、よく分る。 混沌として、変化に満ちたエネルギーそのものの子供は、人間というより動物に近く、もちろん、心と身体は一体だ。 そこで、大人は、子供を一定の秩序ある社会に適応させるために、躍起になって、教育などを施すのだが、変化する固有の身体を忘れ去り、固定した意識や情報だけを蓄積する「データベース」を作ってしまったのか。 データベースは容量を増やすだけで、変化しないし、育たない。 人間がシステムとして、機能していない。 確かに!

 以前、ガーデニングに夢中になり、幾多の植物を育てた時にも、自然というものの不思議さ、というか、生命に組み込まれた、自律的な成長と衰退のサイクルに、常に驚かされたものだ。 日光や水や土という条件さえ整えてやれば、自分で芽を出し、好きなように繁茂し、子孫を作り、そして枯れて行くのだ。 何という潔さ! もちろん、手をかければ、より美しい花をより多くつけ、こちらの努力に応えてくれる。 花同士の組み合わせを考え、手を入れて、更に美しく見せるのが、ガーデニングだが、その前提となる、生命の不思議さに、いつも感動したものだ。 結局、自然は決してコントロールなんかできず、こちらは、その自然の成り行きに、手を貸して、オコボレに預かるだけなのだ。

 生命は育ち、常に変化する。 これは実感できる。 でも、画一的に、都市化された現代社会では、人間が、もはや変化する生命や自然としての身体を捨て去り、固定した意識や情報そのものの「ロボット」になってしまっているのかもしれない。 頭と身体が分離しているどころではない。 身体そのものが、否定され、頭や心とトータルに機能していない。  

 もう一つ、面白い指摘があった。 自然のままに放っておけば、男はおとなしく、神経質で、女は元気で活発なのだそう。 その根拠は書いてなかったけど、だから、男は強く、女は優しくなるように育てて、ものの役に立つようにするのが教育だ、と。 なあるほど! 男を甘やかせば、ますます弱くなり、女を甘やかせば、いよいよ手がつけられなくなるってわけね。 結局、両者とも我侭になって、協力するどころか、ものの役に立たなくなる、と。 ン?  どこかで見たような、聞いたような、よくある話だ。 

 とにもかくにも、男は女のように、直接生命を産み、育てるわけじゃないから、闘争して、獲物を取るしかなかったのか! しかも、根を生やし、自分で伸長し、変化する生命とは縁遠く、宙ぶらりんのまま、社会の意識に吸収され易く、固定観念に固まり易いのかもしれない・・・と、一人で勝手に納得、目からウロコ! だからと言って、ひと昔前のように、本来、生命そのものである女を、男の固定観念で従順にコントロールしようとするのは、無理というもの。 女は萎えるか、反発するか、のどちらかだもの。 そうではなくて、生命の源である母を離れた後、男が強く生きるためには、やはり生命のよりどころである女が、時には鍛え(やってきたような気がする!)、基本的には、優しく支えてあげればいい(この件については、特に名を秘すが、ノーコメント)、ということなのかも。

 イヤイヤ、嫌々美容院へ行ったおかげで、いいお土産ができました!










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最終更新日  2004年09月03日 08時55分44秒
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