「 KAMATAKI -窯焚- (2008) 」 完成披露試写会
■第29回モントリオール世界映画祭 最優秀監督賞 国際批評連盟賞 観客大賞 エキュメニック賞 エアカナダ賞受賞
■第56回ベルリン国際映画祭キンダー部門審査員特別賞受賞
■2005年第29回モントリオール国際映画祭にて史上初の5冠を達成。
桃山時代に生まれた古代の日本六窯のひとつとされ、古代技術の最高峰と言われた信楽焼の作業を背景に描かれた青年
監督は、カナダ出身のクロード・ガニオン。
主演は、本作が本格的映画初主演となるマット・スマイリー。
共演は、100タイトル以上の作品に出演して昭和の映画史を支えてきた俳優のひとり藤竜也。
同じく、記憶に新しいところでは、「佐賀のがばいばあちゃん (2006) 」で話題を集め、TVに映画に常に昭和のドラマシーンで活躍してきた吉行和子。
マット・スマイリーや、リーソル・ウィルカーソンなど本格的映画には初出演なキャスティングを、しっかり脇でベテランが固めています。
Story : 22歳の日系カナダ人のケンは心を閉ざしたまま国際的に著名な陶芸家の叔父・琢磨の住む信楽にやってきた。ケンは自分の傷ついた心を理解しようとしない琢磨の態度にいらだちを覚えながらも、信楽の自然のやさしさ、女性たちとのふれ合い、そしてなによりも、女性を愛し芸術を愛する琢磨の自然体の奔放さに次第に心を開いていく。やがて10日間不眠不休の窯焚が始まる…。
「2008年2月23日公開 」ー 作品情報 より ー
カナダ大使館のオスカー・ピーターソン・シアターで行われた、「 KAMATAKI -窯焚- (2008) 」 完成披露試写会 に行ってきました。
映画上映の後、クロード・ガニオン監督、藤竜也、吉行和子の三人が登壇し、舞台挨拶を兼ねたミニトークショーが行われました。
クロード・ガニオン監督は、日本に住んでいた経験もあり、さすが日本語もなかなかお上手でした。
藤竜也と吉行和子はテレビで観ているイメージそのまんまでした。
父親が亡くなった事で自暴自棄になり自殺を図った息子ケンを母親は、ケンの叔父である日本の信楽焼の陶芸家の琢磨に託します。
琢磨は陶芸の窯焚を手伝わせることで、甥のケンに自分自身に立ち向って戦う集中力や達成感、女性への愛のあり方を教えようとします。
仕事に集中するときのオンと思い切り自身を解放するときのオフの使い分けを楽しむ事が人生の充実感を生み、女性を愛しみ優しくする事で美の観念も豊かになって心が温かくなって行くようでした。
藤竜也演じる琢磨の決して流暢ではないけれど研ぎ澄まされた最小限のブロークンな英語が一言一言心に響きます。
ほんとに自然にケンの心の変遷が感じ取れて、私もケンの気持ちに同化していくのを感じ、共感できました。
それから、この映画映画全編を通して、ハリウッド映画が描くような、なんちゃって日本ではない、気取らない普段着の日本の良さを美しく描いている気がしました。
ただ、ガニオン監督の描きたかった性のあり方というか、描き方にはかなり違和感を感じるのも事実です。
そして、なぜケンは自殺を図ったかの説明不足なため、父親が亡くなってなぜ死にたくなったのか理解が出来ないところからストーリーが入って行きますので、その辺のところをもう少し描いてくれることで、ケンの心の闇への共感がもっと深まっていたのではないかと思って残念な感じがしましたね~。
~ おしまい ~
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