夏がそうだったように
秋もまた
訪れてしまえば
深まるのも過ぎていくのも瞬きの間
地面を、路地を
まるで金色の淡雪で埋めるように
金木犀の花が散った後
入れ替わるように薫るのは
甘さを薄くして
柑橘系をわずかに強くした芳香
木々の間に覗くのは
金木犀に良く似た白い花
銀木犀、という木は、雌雄異株で
この国には雄株しか存在しない、という説があるそうです
恋うるように花をつけ
恋うるように薫りを漂わせれど
恋うる相手はどこにも居ない
華やかな薫りである分だけ
どこかもの哀しいような気になるのも
また秋故、ということなのかもしれません