残業人間の野遊び生活

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2009年08月03日
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カテゴリ: 登山
 3時起床。
 その前に、ふと目が覚めてしまったのだが、周りの木々の陰がテントに映っているがテントの中から見て取れる。
 月明かりの陰である。つまり晴れてるってこと。

 昨日ラジオ気象通報を聞いて付けた天気図では、南ア近辺は気圧の谷に入ってるような、日本海の高気圧の勢力圏に入ってるような、なんとも予想しがたい雰囲気だったので、ちょっとにんまり。

 そして、テントのチャックを開けて空を見上げると、お漏らししそうなくらいの星空と、天の川がドバァーっと広がっていた。


 5時、聖平小屋を出発。
1115 聖平小屋

 小屋から数分で、南アの稜線に合流し、後はひたすら聖岳を目指す。

 久々の太陽。
1116 太陽だぁ
 天気がいいと、山歩きも実に楽しいもんですな。


1117 光岳方面

 南アの奥深さを感じさせる山並み。
1118 光岳方面 山座同定

 どっか~んと富士山。
1119 ニッポンの富士
 登山者共通の無意識信仰宗教の本尊である富士山。登山中に富士山が見えると良いことが起きると誰もが信じて疑わない。それがこんなに近くにばっちり見えると、「南無阿弥陀仏、アーメン、ハレルヤ・・・」。気持ちよい1日が過ごせそうだ。

 とにかく標高を稼ぐのみ。
 標高を稼ぐと、景色も一段と良くなる。

 南ア南部。
1120 南ア南部

 進行方向には、聖岳。
1121 まさに壁
 聖岳、山というより、これはまるで壁である。

 圧倒的な迫力で富士山も鎮座している。
1122 にっぽんの富士山

 そして、聖平から、小聖岳まで標高差400m、さらに小聖岳から350m、壁の如き登りである。

 すでに、このとき、両足かかとの靴擦れは皮が破れてずるむけ状態。



 それでも、ひたすら歩けば必ず頂上には着く。

 聖平から登ること標高差750m、朝8時半に、標高3,013mの聖岳(前聖岳)のピークにぽっかり歩き付いた。

 おお、赤石岳!
1123 これぞ赤石岳
 その左側遠くには、仙丈ヶ岳も見えている。

 南方面には、上河内岳や茶臼岳が。
1124 上河内岳


1125 北アルプス方面
 槍ヶ岳、穂高岳、笠ヶ岳・・・。


 いや、靴擦れの痛みをしばし忘れて、絶景によだれを垂らしそう。

 そして、ピーク恒例儀式第一弾。
1126 P缶
 P缶(ピーカン)。ただひたすらに甘いフルーツ缶詰だ。
 下界では、このシロップは甘すぎて絶対に飲めないのだが、激しく登りを征した後は、さっぱりした飲料水のようにごくごく飲めるのである。

 いや、なに、幸せのタバコ一服。
1127 タバコ旨い

 こうして、本日のメインとなるピークはあっさりと制覇した。
 だが、勝負はこれからである。

 せっかく標高を稼いで、3,013mの聖岳まで来たのに、一気に400m下って、と思ったら、今度は200m登って、兎岳へ。

 左のピークが兎岳。
1129 兎岳へ激下り
 アホみたいな登りが見て、気が滅入る。

 兎岳から振り返ると、聖岳。
1130 振り返れば聖
 南アはデカイ。1個の山がでかくて、アップダウンも半端じゃない。

 兎岳から、150m下って、100m登って小兎岳へ。

 両足靴擦れは、それを無意識にかばうものだから、体の他の場所に負担がかかって、疲労倍増。
 ペースもさらにダウン。

 気力も体力も全然大丈夫。ただ、思うように歩けないのが参る。
1131 キテます
 ちょっと参ったな、の絵。

 いつもなら高山植物の写真をたくさん撮るのだが、20キロを超えるザックのまま中腰で花の写真を撮る余裕が今回は全く無し。 
1128 シャクナゲ
 唯一撮ったシャクナゲの写真。

 小兎岳から100m下って、150m登って中盛丸山へ。下りはなんとか普通に歩けても、登りに入った途端、ペースががた落ち。

「渓遊さん、荷物、少し持ちましょうか?」

 とうとう出た、相棒の苦渋の発言。
 7つも年下だが、俺より山の経験豊富でパーティーのリーダー経験も多い彼の発言。
 単に俺がしんどそうだから荷物を持ってあげようか、という情けでは無い。このペースで進むと、今日のサイト地の到着が遅くなることを懸念しての発言。
 サイト地に着くのが遅くなると、積乱雲が発達して雷雨の中を歩かなければならないという危険性、また俺一人だけ異常に体力を消耗して明日への行動に響くという懸念もある。
 我ら二人パーティーをきっちり今日の目的地に到着させ、さらには予定通り下山させるための発言なのである。

「すまん、でもまだ行けるわ。だけど、百間洞が16時ちょと過ぎて天気図付けられんかもしれんけど、それだけ勘弁してや。」

 気力十分、体力は足をかばって余分に消費はしているが、まだ行ける。

 中盛丸山はなかなかモッコリした山だったので、自然とナカモッコリ山と我がパーティーでは呼ぶことになった。

 ナカモッオリ山のピークで、つらさのあまり半分精神が壊れかかってる俺。
1132 中盛丸山

「渓遊さん、靴擦れどうですか?」
「ん、神の領域に入って、痛みを感じなくなってきた。」

 聖岳がどんどん遠くなっていく。
1133 遙か聖岳

 百間洞(ひゃっけんぼら)の小屋とサイト地がようやく見えてきた。
 ナカモッコリ山から300mの下り・・・。
1134 近づいた百間洞

 15時50分、百間洞山の家にやっとのことで到着。

 サイト受付をしてビールも買って、サイト地へ徒歩8分。
 ザックを放り出し、テントを張る前にザックの上に座り込んで、まずはビール。

 そして、おもむろにドタを脱ぐと、ぱっくり皮がずる剥けていた。
1135 痛いぞ

 サイト地は雛壇。4テン(4人用テント)以上だと、張る場所が限られる。
1136 百間洞のテン場
 ついでに、水もトイレも小屋まで行かないといけない。

 靴擦れのおかげで必要以上に体力を使って疲れて、食欲がもうひとつ。

 そんなときに活躍するのが、サッポロ一番塩ラーメンである。こいつは食欲が無いときでも結構あっさりさっぱり食えて重宝する。
 しかもチャーシュー入り(レトルト)。
1137 すっぱいチャーシュー入り
 ただ、チャーシューは一口食っみてたら酸っぱくなっていたので、すぐさまダスター(ゴミ袋)へ直行。

 胃が少し落ち着いたところで、本日のメインディッシュ。
1138 肉じゃが
 少な目のご飯と、肉じゃが。

 肉じゃがは、ベーコン、ジャガイモ、タマネギ、人参、しらたきを日本酒、醤油、ダシのもと、砂糖で煮込んだもの。
 昨夜は赤ワイン、今夜は日本酒、煮込む水分が水じゃないと、こんなにも旨いとは、感動である。

 結構疲れたんだろう。この後、ウイスキーをちょっとなめて、あっさりと夢の世界へ吸い込まれていったのであった。

・ガイド本の歩行時間     8時間25分(少し古いエアリアマップ)
・我がパーティーの歩行時間  7時間40分(休憩を除いた実質歩行時間)
・我がパーティーの行動時間 11時間13分(休憩を入れた時間)





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最終更新日  2009年08月22日 21時25分33秒
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南アルプス  
トシベエ  さん
びしょぬれ、靴擦れと悪条件の中にありながら、山、楽しんでますねえ。いつか行こうと思いながら、休みの都合がつかず、私は塩見より南は登ったことがありません。塩見へは2回行きましたが1回目は小屋じまい後、2回目は名物小屋番夫婦から東海に変わってて、うまいと評判のコロッケは食えませんでした。2回目は、小屋の近くに営幕禁止の札がいっぱい架かってました。 (2009年08月17日 16時50分13秒)

Re:南アルプス(08/03)  
トシベエさんへ
>びしょぬれ、靴擦れと悪条件の中にありながら、山、楽しんでますねえ。いつか行こうと思いながら、休みの都合がつかず、私は塩見より南は登ったことがありません。塩見へは2回行きましたが1回目は小屋じまい後、2回目は名物小屋番夫婦から東海に変わってて、うまいと評判のコロッケは食えませんでした。2回目は、小屋の近くに営幕禁止の札がいっぱい架かってました。
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南ア南部は特にアプローチに時間がかかるので、行こうと思ってもパワーが要りますね。
小屋の食事はとっても魅力的ですよね。もっと年を取ってテント山行がきつくなったら食事付きで小屋にも泊まってみようと思ってます。

(2009年08月19日 08時14分02秒)

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